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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
イニストラード・チャンピオンシップ、新カードがヒストリックで躍動!(ヒストリック)
いや~これを書いている現在、2021年12月6日。イニストラード・チャンピオンシップが無事に全日程を終了。市川ユウキ選手が見事優勝!
日本のプレイヤーは月曜日の朝から良いニュースを受け取って、一週間頑張れたはず! しかしまあ、日本のトッププレイヤーたちが世界を舞台に躍進し続けているねぇ。志を同じくする仲間たちと、ハイレベルな調整が上手く機能しているのだろう。来年は日本勢の動向が大きく注目されること間違いなし、さあ次に世界に羽ばたくのは君だ!……ってなぐらい、テンションが上昇するニュースだったね。
チャンピオンやトップ8に進出したプレイヤーが使用したデッキ、あるいはフィーチャーマッチで異彩を放ったデッキというものは大きな注目を集める。しかしながら、トーナメントで戦っていたのはそれらのデッキだけではない。結果として勝ち組になれなくても、多種多様なデッキがひしめき合っていた。
当コラムではそのような事実を伝えていくのも役目だと考えている。今回はスタンダードとヒストリックの混合フォーマットだったわけだが、特にヒストリックでは「その他」に括られるデッキが全体の分布で最大になるなど、バラエティ豊かな顔ぶれとなっていた。
今回はそんなヒストリック・ラウンドで使用されたデッキの中から、イニストラード・チャンピオンシップの名に相応しい、イニストラード2大セットからの新カードを用いたデッキを取り上げよう!
3 《平地》 2 《森》 4 《寺院の庭》 3 《まばらな木立ち》 4 《陽花弁の木立ち》 4 《枝重なる小道》 2 《ハイドラの巣》 1 《廃墟の地》 -土地(23)- 4 《運命を紡ぐ者》 4 《聖域の織り手》 4 《収穫の手、サイシス》 1 《セテッサの勇者》 -クリーチャー(13)- |
2 《蝋燭罠》 4 《真の木立ち》 4 《狼柳の安息所》 3 《不可解な終焉》 4 《女魔術師の存在》 2 《払拭の光》 1 《仮初めの時間》 1 《神聖なる憑依》 3 《運命の手、ケイリクス》 -呪文(24)- |
2 《太陽の恵みの執政官》 1 《赦免のアルコン》 2 《英雄的介入》 2 《安らかなる眠り》 1 《不可解な終焉》 2 《ギデオンの介入》 2 《神の怒り》 2 《エルズペス、死に打ち勝つ》 1 《運命の手、ケイリクス》 -サイドボード(15)- |
まず1つ目のデッキは「エンチャントレス」!
デッキの半数以上をエンチャントで構成することで《収穫の手、サイシス》《女魔術師の存在》などで何を唱えてもカードを引ける、その尽きない物量で押していくコントロールデッキである。
《聖域の織り手》から桁違いな量のマナを生産し、ヒストリックの他のデッキで見ることのないような大技を繰り出していく姿に心酔しているプレイヤーも少なくない。
このデッキが新たに手に入れたのは《神聖なる憑依》。
エンチャントを唱えればスピリットを生成、最初はちっぽけな1/1。されどこれが2体、3体と並ぶとどんどんと1体あたりのサイズが上昇。気が付けば5/5が5体など笑えない状況を作り上げる、強烈なフィニッシャーだ。
エンチャントが7個以上並ぶなど「エンチャントレス」にとっては日常の光景なので、クリーチャーに飛行と警戒を与えるのも容易い。
スピリットのみならず、この能力で《セテッサの勇者》や《運命を紡ぐ者》でクリーチャー化させた土地を飛ばしてガツンと一撃叩き込むという勝ちパターンも。
以前からこのデッキのフィニッシャーを務めていた《空位の玉座の印章》とどちらを使うかというところだが、よりコストが軽くやれることの多い《神聖なる憑依》はヒストリックにて今後も見かける定番となる可能性があるね。
7 《平地》 2 《島》 4 《神聖なる泉》 2 《氷河の城砦》 2 《さびれた浜》 4 《連門の小道》 -土地(21)- 4 《無私の救助犬》 4 《コーの精霊の踊り手》 4 《上級建設官、スラム》 4 《嵐追いのドレイク》 -クリーチャー(16)- |
4 《結束のカルトーシュ》 4 《歩哨の目》 3 《秘儀での飛行》 2 《執着的探訪》 2 《ケイラメトラの恩恵》 1 《呪文貫き》 4 《圧倒的洞察》 2 《ヘリオッドの神罰》 1 《霊気トンネル》 -呪文(23)- |
1 《夢の巣のルールス》
-相棒(1)- 4 《静寂をもたらすもの》 3 《紺碧のドレイク》 2 《ポータブル・ホール》 4 《ドビンの拒否権》 1 《石の宣告》 -サイドボード(14)- |
同じくエンチャント繋がりで取り上げるこちらは「アゾリウス・オーラ」。エンチャントの中でもオーラに絞り、それを自身のクリーチャーにつけることで強化していくビートダウンだ。
《コーの精霊の踊り手》《上級建設官、スラム》とオーラ呪文を唱えれば1枚カードを引けるクリーチャーがこのデッキのエンジンで、殴り役とドロー役とを同一カードで行えるという点がこのデッキの強みである。
2種8枚の1枚があれば初手をキープできるのだが、時にこれらのカードを引けないというゲーム展開にも遭遇する。この事態を避けるために、このリストで追加で採用されたクリーチャーがなんと《嵐追いのドレイク》。
このドレイクを対象として呪文を唱えると1枚ドローということで、オーラを貼って強化してを繰り返すのにこれまた適したナイスクリーチャーだ。
2マナと軽くて素で飛行を持っているのも評価できる点で、《圧倒的洞察》《執着的探訪》を貼ってガンガン殴るには適役。《夢の巣のルールス》を相棒にする邪魔もしないと、こうしてリストを見ると納得の抜擢だ。
3 《島》 1 《山》 4 《蒸気孔》 2 《ラウグリンのトライオーム》 4 《硫黄の滝》 4 《尖塔断の運河》 3 《寓話の小道》 1 《ヴァントレス城》 2 《ストーム・ジャイアントの聖堂》 -土地(24)- 1 《パルン、ニヴ=ミゼット》 -クリーチャー(1)- |
3 《邪悪な熱気》 2 《魂標ランタン》 2 《棘平原の危険》 1 《炎の供犠》 4 《表現の反復》 4 《感電の反復》 2 《ジュワー島の撹乱》 1 《アズカンタの探索》 4 《大魔導師の魔除け》 2 《神々の憤怒》 2 《プリズマリの命令》 4 《予想外の授かり物》 4 《アールンドの天啓》 -呪文(35)- |
2 《心悪しき隠遁者》 2 《パルン、ニヴ=ミゼット》 2 《マグマのしぶき》 1 《魂標ランタン》 1 《邪悪な熱気》 3 《霊気の疾風》 2 《否認》 1 《溶岩コイル》 1 《神々の憤怒》 -サイドボード(15)- |
スタンダードで最大勢力となった「イゼット天啓」、このデッキはヒストリックでも強い形で組むことができる。
《アールンドの天啓》で追加ターンを得るのが強いのはもちろんのこと、これをコピーして勝負を決める《感電の反復》がヒストリックでさらに輝く。(編注:現在のヒストリック・フォーマットにおいて《アールンドの天啓》には性能調整が行われています。)
インスタントやソーサリーがより強力で、かつよりコストが軽い環境であればこのカードがもたらす恩恵は自然と高まるというものだ。 《邪悪な熱気》でクリーチャーやプレインズウォーカーに6点ダメージ×2、《神々の憤怒》で高タフネスが複数並んでも焼き払ったりと、コントロール性能が大幅に上昇。
《大魔導師の魔除け》コピーで4枚ドローしたり、マナ総量1以下のパーマネントを2枚いただいたりとテクニカルな動きがインスタント好きにはたまらない。
最強フィニッシャー《パルン、ニヴ=ミゼット》を前にしてドローを反復しまくり、戦場を焼け野原に!
今日のところはここまで。『イニストラード:真夜中の狩り』『イニストラード:真紅の契り』と2大セットからの新カードはヒストリックをよりエキサイティングなものに引き上げた。これまでこのフォーマットをプレイしたことがない人も、チャンピオンシップの配信を観ていてヒストリックに興味を持ったんじゃないかな?
さあ今こそ、歴史的なカードが集うこのフォーマットに挑戦だ! スタンダードのカードを軸にデッキを組んでも十分に強いものが作れるぞ!
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