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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
『パイオニア・チャレンジャーデッキ』発売! その紹介と改造案(パイオニア)
『パイオニア・チャレンジャーデッキ』が発売された! 詳しくはこちら。
「チャレンジャーデッキ」シリーズは新しくマジックを始めるプレイヤーにオススメな、活躍実績のあるデッキをベースに作られた構築済みデッキだ。これまではスタンダードのものがリリースされてきたが、今回はパイオニア!
スタンダード以外のフォーマットを遊んでみたいと思ったプレイヤーにとって、パイオニアは参戦しやすい構築フォーマットだ。近年のスタンダードで活躍したカードがそのままパイオニアでも使えるので、デッキ構築のハードルはモダンやレガシーと比べるとかなり低い。
ただ低いと言っても、いきなり始めるのではなんだかんだカードを集めなければならない。そんな時にこのチャレンジャーデッキ! その名の通り、新しいことに挑むあなたを応援するレアカードもたっぷりと入った豪華なデッキだ。
とりあえずこれを買えばパイオニアのデッキがどんな感じか雰囲気は掴める。最低2つあればしっかり対戦できるので、普段一緒にマジックをプレイするコミュニティでパイオニアデビューをしてみるのも楽しいんじゃないかな。
そして構築済みでプレイに慣れたら、そのデッキをベースに改造していって自分の理想のパイオニアデッキを作り上げる! これですよ、これこそが新しいフォーマットに挑むときの醍醐味。ぜひともチャレンジャーデッキをベースに味わっていただきたい。
そこで今回は、チャレンジャーデッキのリストと、そこからのブラッシュアップ案としてパイオニアで実際に活躍したリストとを紹介しよう!
16 《山》 4 《ラムナプの遺跡》 -土地(20)- 4 《ボーマットの急使》 4 《ギトゥの溶岩走り》 4 《僧院の速槍》 4 《損魂魔道士》 4 《ヴィーアシーノの紅蓮術師》 4 《砕骨の巨人》 -クリーチャー(24)- |
4 《乱撃斬》 4 《稲妻の一撃》 4 《舞台照らし》 4 《魔術師の稲妻》 -呪文(16)- |
3 《ゴブリンの鎖回し》 3 《マグマのしぶき》 4 《乱動する渦》 4 《灼熱の血》 1 《反逆の先導者、チャンドラ》 -サイドボード(15)- |
ピックアップするのは4つある構築済みの1つ、「赤単バーン」!
前のめりに攻めていく、初心者でもわかりやすく扱えるデッキで、それでいて勝ちを重ねるには綿密な計算に基づくプランニングや勝負勘が求められる、やり込みがいのある良いアーキタイプだ。
1ターン目からしっかり動ければ、少々もたついた相手を圧倒してしまえるのがアグロデッキのセールスポイント。このバーンデッキもその例に漏れないので、これをそのまま小規模の大会に持ち込んでもしっかりゲームを楽しめることかと思う。
実に16枚もの1マナクリーチャーたちからゲームを開始、速攻や果敢を活かしてとにかく攻撃を続ける。
その前に立ちはだかるクリーチャーには《乱撃斬》《稲妻の一撃》などの通称「火力」呪文を撃ち込んで除去、除去をする必要がないならそれらを対戦相手本体に撃ち込んでライフを削る。
とにかく早くゲームを終わらせる! これをモットーに最短距離はどのような動きか、しっかりライフ計算しながら走り抜けよう。
ウィザードの枚数が多く、そのため《魔術師の稲妻》を1マナ3点火力として扱える。プレイヤーに撃つも良し、テンポ良く除去として投げつけて良し。
逆に、カードの使い方を誤るとピンチを招きかねない。全力疾走を行っているのは綱の上というのがバーンデッキ。だからこそ完走した時の達成感は大きい。
何も考えずに手札を吐き出すことが強みでもあり、最大の弱点でもある。これを和らげてくれる《舞台照らし》と《ボーマットの急使》が4枚ずつ入っているのはありがたいね。
未経験者のためにテクニックとして、サイドボードの《ゴブリンの鎖回し》の有効活用法を。
単体でも使っても相手側全体に1点ダメージ、タフネス1を複数薙ぎ払えるポテンシャルの強力なクリーチャーだ。そこに《損魂魔道士》が加わるとどうなるか。鎖回しがクリーチャーに与えるダメージはすべて-1/-1カウンターに置き換わり、タフネス2以上の連中にも永久的なサイズダウンという傷跡を残すのだ。サイズが同等のクリーチャーで睨み合っている状況もこのコンボで一発で優位になる。無理せず自然に展開しているだけで決められるというのも強みだね。
さてこの「赤単バーン」。慣れてきたらどのように改造しようか。パイオニアのバーンにはこんな選択肢もある。
5 《山》 4 《聖なる鋳造所》 4 《感動的な眺望所》 4 《戦場の鍛冶場》 1 《ラムナプの遺跡》 1 《バグベアの居住地》 -土地(19)- 4 《ギトゥの溶岩走り》 4 《僧院の速槍》 4 《損魂魔道士》 4 《大歓楽の幻霊》 4 《ヴィーアシーノの紅蓮術師》 -クリーチャー(20)- |
4 《火遊び》 1 《乱撃斬》 4 《ボロスの魔除け》 4 《稲妻の一撃》 4 《舞台照らし》 4 《魔術師の稲妻》 -呪文(21)- |
1 《夢の巣のルールス》
-相棒(1)- 2 《魂標ランタン》 4 《岩への繋ぎ止め》 4 《乱動する渦》 4 《灼熱の血》 -サイドボード(14)- |
白を足して「ボロス・バーン」! 構成としてはほぼ赤単ではあるが、白を足す恩恵は3つ。
1つ目、2マナで本体4点火力、ダメージ効率抜群の《ボロスの魔除け》が使える!
全体に破壊不能をつけるモードを選ぶことでクリーチャーたちを護るという、除去に対する打ち消し的にも使える柔軟な強力インスタントだ。
2つ目、サイド後は《岩への繋ぎ止め》が使える!
低タフネスのクリーチャーであれば焼いてしまうことは簡単だが、タフネス4以上や、破壊不能を持つクリーチャーが立ちはだかると攻撃が全くできなくなってしまうなんて事態も。そんな強敵も1枚で追放してしまえるこのエンチャント、白マナと山の双方が揃う、まさしく「ボロス・バーン」のための除去だ。
3つ目、《夢の巣のルールス》が相棒に!
手札をすぐ使い切り、長期戦が苦手なバーンデッキ。火力呪文は拾えないが、クリーチャーを再出撃させられるルールスという保険はあると安心感が大きい。構築制限も、もともと低コストのカードで固めて土地の枚数を減らしているバーンではあまり気にならないレベル。最後の一押しをなんとかねじ込んで勝つと気持ち良いことこの上なし。
白くない部分でもオススメなカードを紹介しておこう。《バグベアの居住地》はスタンダードのカードながら、パイオニアでも十分に通用する強力な土地。
これもルールスのように保険的な1枚で、本来土地を多く引きたくないバーンでもドローの運次第では土地が5枚とか並んでしまうことがある。そんな余ったマナをしっかりとダメージ源に活かせる居住地は1~2枚採用したいところだ。
同じくスタンダードのカードで《火遊び》にも注目。
対戦相手に撃てば占術1がついてくる。何度も言うように土地を引きすぎるのが痛いバーンにとって、たかが占術1がその悲劇を回避できる可能性のある非常に価値のあるオマケになる。《乱撃斬》の軽減できないダメージも魅力ではあるが、パワー4以上のクリーチャーを用意するには果敢に頼らなければならず確実性が低いことを考えれば、優先すべきは《火遊び》となるね。
クリーチャー枠には《大歓楽の幻霊》。
2マナ2/2と殴りに行ける最低限のスペックに、低コストの呪文を唱えたプレイヤーに2点ダメージを与えるというペナルティ能力を搭載。《致命的な一押し》などで除去された場合でも2点ダメージを与えていく、執念深いカードだ。こちらもダメージを受けるが、自分の方がガンガン攻めて先にライフを削るので問題はないという考え方だ。チャレンジャーデッキにある「ロータス・コンボ」などにとってはまさに天敵。
1人でも多くのプレイヤーがパイオニアに興味を持ってくれたのなら幸いだ。「赤単バーン」のみならず4つの構築済みデッキはどれもそれぞれの魅力を持っており、このフォーマットに触れたことのないプレイヤーに新しい刺激を提供してくれるはずだ。さあ、お近くのカードショップへ『パイオニア・チャレンジャーデッキ』を買いに行こう!
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