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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
ジェスカイ独創力:楽園からの使者は不死身の肉体を授ける(ヒストリック)
不老不死、不死身の肉体。この世に生を受けた誰もが一度は願ったであろう、最もピュアな欲求。洋の東西を問わず時の権力者が望んだ不老不死・不死身への願望に応えるため、錬金術師やシャーマンらは人間を死から遠ざけるさまざまな方法を創案し、実践してきた。
不死なんてファンタジーの世界の話と流すこともできるが、この時の研究が長き時を経て現在の医療に繋がるものだったりするので、あながちバカにするような話でもないのだ。いつの日か人間は不死の肉体を手に入れるのだろうか? ちょっと昔だとそういう未来予想のテレビ番組とかちょくちょくやってたなぁ。僕らが活きている間にそのようなテクノロジーが一般的になるのか? 今の科学の進み具合からすると50年後とかに……なんて妄想するのは楽しいことだ。
まあ今、人間を不死身にする技術はないのかもしれない。でもマジックでなら……プレイヤーは不死身になれる。これはハッキリと断言してしまえる。今現在、ヒストリックではそんなプレイヤー及びクリーチャーを不死身にして対戦相手を制圧するデッキが活躍中だ。プレイヤーに不死をもたらすのは……古のプレインズウォーカー、セラの元からやって来た使者だ!
1 《島》 3 《山》 1 《平地》 4 《ラウグリンのトライオーム》 4 《蒸気孔》 4 《聖なる鋳造所》 4 《ドワーフの鉱山》 4 《寓話の小道》 -土地(25)- 2 《セラの使者》 -クリーチャー(2)- |
4 《堅固な証拠》 4 《表現の反復》 4 《記憶の欠落》 3 《稲妻のらせん》 2 《アズカンタの探索》 1 《火の予言》 4 《プリズマリの命令》 2 《神々の憤怒》 2 《サメ台風》 1 《暗記 // 記憶》 4 《不屈の独創力》 2 《ドミナリアの英雄、テフェリー》 -呪文(33)- |
1 《大修道士、エリシュ・ノーン》 1 《原初の潮流、ネザール》 3 《邪悪な熱気》 2 《安らかなる眠り》 3 《神秘の論争》 1 《審判の日》 1 《神の怒り》 1 《サメ台風》 2 《覆いを割く者、ナーセット》 -サイドボード(15)- |
《セラの使者》はカード・タイプを選び、プレイヤーとクリーチャーにそれに対するプロテクションを与える。
例えばソーサリーを指定すれば、クリーチャーとプレイヤーはソーサリーの対象にならなくなり、ソーサリーからのダメージを受けない。クリーチャーを選べば、クリーチャーからのダメージを受けなくなり、ブロックもされなくなる。
そう、クリーチャーを指定すれば対戦相手が何百というクリーチャーで攻めてこようが一切、1点たりともダメージを受けなくなるのだ。無敵!
とりあえず1体でクリーチャーを指定しておいて、2体目で対戦相手のデッキの除去や非クリーチャーのダメージ源を指定すれば……不死身!というわけで《セラの使者》を2体並べるのがこのデッキの狙うゴールだ。
7マナと支払えないコストではないので真面目に唱えても良いのだが、やっぱりコストは可能な限り踏み倒したい。その上、2体同時に降臨させて使者で使者を除去からも守りたい。なので用いるのが《不屈の独創力》!
これをX=2で唱えることでライブラリーから直接2体の使者をお出迎え。デッキ内に使者しかクリーチャーカードを採用せず、独創力の対象にするクリーチャーとアーティファクトはトークンで用意するという寸法だ。
『Jumpstart: Historic Horizons』で《セラの使者》が登場したことで出現したこのデッキ、「ジェスカイ独創力」はカード1枚でどんなピンチからでも敗北を遠のけ、一気に勝利へと切り返す驚異のデッキだ。
《不屈の独創力》で破壊するトークンは《プリズマリの命令》や《ドワーフの鉱山》から得る。これはスタンダードで《異形化》を用いるコンボデッキでもお馴染みのチョイスであるが、これに加えてさらにもうひとつ、『Jumpstart: Historic Horizons』からの新カードが加わる。その名は《堅固な証拠》。
カニと手掛かり、2種類のトークンを同時に生成するソーサリーだ。カニは0/3と戦闘向きではなく、手掛かりもドローするにはさらにマナが必要と、それぞれ単品で見た場合ではあまり強いとは言えないトークンを授けてくれる。ただ、これらがセットで1枚のカードから、しかもたったの1マナで得られるとなれば話は別だ。だってこれ1枚で独創力のための、いわゆるエサは2つ分賄えるのだからね。
もちろん、カニはパワー2以下であれば問題なくブロックできるので最序盤では壁役になるし、いざとなったら使い捨てのブロック役に使って時間を稼いでも良いし、手掛かりもドローに使っちゃっても良い。ただのコンボ専門のカードではなく、きちんと役目があるという点が素晴らしい。カニや各種除去・打ち消しでコンボに必要なカードおよびマナが揃うまでの時間を稼ぎ、独創力をX=2、場合によっては1で唱えて《セラの使者》で不死となる。嗚呼、エンドロールが目に浮かぶね……。
その特性からクリーチャーで戦うデッキには滅法強い「ジェスカイ独創力」。それらのデッキは、何かしらこれに対抗する術を持たなければならない。手札から捨てさせる・打ち消す・独創力の対象になったトークンを除去する・使者で指定されないようなカードで除去を用意しておく・プロテクションによるダメージ軽減を無効化する……などなど、サイドボードにしっかり準備。メインに無理なく用意できるものなら、なおのこと良し。そういった工夫を凝らして、この不死身のデッキに挑んでいこう。
あるいはそういうものも跳ねのけて《セラの使者》で無敵ゲームを満喫するか。どちらもヒストリックならではの駆け引きを楽しめることは間違いなし!
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