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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
黒単ゾンビ作ってみた! サンプルリスト2種をご紹介(ヒストリック)
なんだか最近『インベイジョン』『プレーンシフト』『アポカリプス』の頃についての話で盛り上がっているのをネット上でよく見かける。
あの頃はまだ中学生だったなぁ。ファイレクシアがドミナリアに侵攻してくるということで、否応なしにテンションアップ。お店に置いてあったフライヤーも、最終戦争って感じを前面に押し出したデザインで痺れたものだよ。
この3つのセットからなる『インベイジョン』ブロックでのブロック構築について盛り上がっているようだが、僕はその頃はまだまだお小遣いで細々とパックを買っていた身。とてもじゃないが、ブロック構築のデッキが組めるほどカードを持っていなかったし、そもそも仲間内でもスタンダードのデッキをきちんと用意しているプレイヤーと、とにかく持っているカードを関係なく放り込んで『第4版』とか『クロニクル』のカードまで入っているデッキを持ってくるプレイヤーとかが混在しているようなおおらかなコミュニティだったので、あまりフォーマットについて真剣にも考えていないような時期だった。雑誌でブロック構築では《翻弄する魔道士》や《アーボーグのシャンブラー》が活躍しているというのは目にしていたぐらいかな。
なのでブロック構築の思い出というのはまったくないのだけれども、このブロックのカードは多色もそうでないものも非常に魅力的だった。今の基準で見ても結構強いなというカードと、多色なのにこんなに効果薄いんかい!とツッコミたくなる牧歌的なカードとかが一緒になった、良いブロックだったなぁ。どのカードも懐かしく、愛おしい。ただのカードというよりも旧友って感じだ。
僕はその頃ゾンビにハマっていた。当時ついに出た《アンデッドの王》。
《ゾンビ使い》と違ってしっかりとサイズも強化するゾンビ初のロードの登場に心が躍った。パックを剥くだけでは集まりきらないので、友人らともトレードしてこのゾンビの親玉と《死人カタパルト》を集めてゾンビデッキを作った。《夜の力》も強かったなぁ。
そこから今日に至るまで、長きに渡ってゾンビは大好きな部族デッキだ。最近は触っていなかったが、ヒストリックには『Jumpstart: Historic Horizons』からの新カードも加わり、ゾンビが一気に増えることに。こりゃあの頃を思い出しながらゾンビデッキを作るしかねぇなぁ。
そんなわけで今回は、ヒストリックの「黒単ゾンビ」のサンプルリストをご紹介!
20 《冠雪の沼》 3 《不詳の安息地》 -土地(23)- 4 《墓所破り》 4 《戦慄の放浪者》 2 《変わり身ののけ者》 2 《巣のシャンブラー》 2 《アンデッドの占い師》 4 《死の男爵》 4 《戦墓の巨人》 4 《残忍な騎士》 2 《呪われた者の王》 -クリーチャー(28)- |
4 《思考囲い》 2 《血の長の渇き》 3 《闇の救済》 -呪文(9)- |
まずはシンプルに殴るデッキ。新規カードの中で注目すべきは《戦墓の巨人》。
墓地にゾンビ・カードがあればその数だけデカい状態で出てくるので、3マナ5/5のような非常にコストパフォーマンスに優れたサイズも期待できる。能動的にゾンビを墓地に落とさずとも、適当に出して殴って相討ちして除去されてと、アグロデッキの序盤を過ごしていればそれなりのサイズで出てきてくれるだろう。
たとえ墓地のゾンビがおらず小さな巨人で出てしまっても、その存在感は偉大なもの。ゾンビ呪文を唱えるたびに追加のゾンビ・トークンを提供してくれるので、忌まわしき死者で戦場を埋め尽くすのは容易いことだ。
それらを《死の男爵》や《呪われた者の王》で強化して面攻撃で一気に決着へと駆け抜ける。
横並べ戦略をさらに後押しするのが《闇の救済》。
ゾンビ・トークンを生成しつつ、ゾンビの数だけマイナス修整を与えてクリーチャーを除去。展開とブロック突破を同時に行えるこのカードのポテンシャルは、ゾンビでのみ固めたデッキでこそ発揮される。スタンダード当時の相方でもある《リリアナの支配》も採用して、トークンでゴリゴリに押し込むデッキにするのも、ゾンビならではの圧力を体感できるだろうね。
20 《沼》 2 《ロークスワイン城》 -土地(22)- 4 《巣のシャンブラー》 4 《縫い師への供給者》 2 《よろめく怪異》 4 《ラゾテプの肉裂き》 4 《ぬかるみのトリトン》 4 《忘れられた神々の僧侶》 4 《アンデッドの占い師》 4 《戦墓の巨人》 -クリーチャー(30)- |
2 《ゾンビの横行》 4 《来世への門》 2 《王神の贈り物》 -呪文(8)- |
こちらは《来世への門》《王神の贈り物》コンボを搭載した「黒単ゾンビギフト」。
墓地にゾンビが多いほど強い《戦墓の巨人》、だったら能動的にゾンビを送り込んでその価値を最大限に発揮させてやろうぜという発想から至った形だ。
ゾンビであり墓地にカードを送る役目を担う《縫い師への供給者》と《ぬかるみのトリトン》。これらを使うデッキと言えばギフトこと《王神の贈り物》デッキだなと。
この強烈なアーティファクトを戦場に直接出すために《来世への門》の起動型能力を用いる。そのために墓地にゾンビどもを大量に送り込む。門か巨人どっちかで盤面を制圧できれば嬉しいなぁ~と。
ゾンビたちは《忘れられた神々の僧侶》で生け贄に捧げるという形でも墓地に行ってもらう。この時に《アンデッドの占い師》の能力が多大なるアドバンテージをもたらしてくれる。僧侶以外ゾンビで固めたからこそ得られる恩恵だ。
《王神の贈り物》も《戦墓の巨人》も、流行りの墓地対策である《墓掘りの檻》による妨害を受けないため、檻のみに頼ったデッキを一方的に攻められるという点でもナイスな噛み合いを見せている。墓地を追放するタイプの対策をしっかり用意されていても、僧侶の生け贄占術+ゾンビの横並びでなんとか戦える……と良いなぁ。
やっぱり黒単は色マナトラブルがないという面で見ると安定した選択肢になるが、2色にしたいというのであれば《むら気な召使い》《死体騎士》を抱える白を足してみるというのもオススメだ。
どちらも《戦墓の巨人》《闇の救済》と組み合わせれば対戦相手のライフを削れる飛び道具として機能してくれる。《手付かずの領土》《古代の聖塔》とクリーチャー主体デッキで使いやすい多色土地もあるので、他にも《戦慄衆の解体者》など多色のゾンビを試してみるのは手だな。
今回紹介したリストは新規カードとヒストリック既存のカードの中からゾンビを眺めながらサクッと考えたものなので、あくまでサンプル程度に受け止めてもらえれば。ゾンビは歴史ある部族で、それゆえに能力のバリエーションも多く可能性に満ちている。ビジュアル的にも好みだなって人は、『Jumpstart: Historic Horizons』を契機にゾンビデッキの構築にチャレンジしてみてはいかがかな?
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