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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
スラム参入、オーラデッキでドロー祭り(ヒストリック)
オーラ呪文は効果の大きいものが多い。各種リミテッドでも小柄な回避能力持ちを巨大化させたり、逆に巨漢にさまざまな能力を付与してゲームを決めたりすることがしばしば。
しかしながら構築戦のデッキにおいて、オーラを見る機会は決して多くはない。なぜか。その原因はリスクの大きさにある。オーラはそれを貼り付ける対象があってこそ効果を発揮する。上述のようにクリーチャーに貼り付けるものは、クリーチャーとオーラを合わせて引く必要があり、クリーチャー・カードが捨てられたり打ち消されたりするとオーラは唱えることすらできない。また唱えて貼り付けることに成功しても、クリーチャー除去を用いられて破壊されてしまうと、オーラと併せて2枚分の損失になる。この弱点が嫌われて、構築シーンの一般的なデッキではリターンの大きいもの以外は避けられる傾向にある。
ただそうはいっても、オーラがハマれば強力無比なのもまた事実。しっかりと除去対策をしたり、損失を簡単にリカバリーできるデッキを構築したりすればその恩恵をしっかりと享受することが可能だ。オーラを使うなら専用デッキを組むことを心がける! 構築初心者は念頭においてくれると嬉しい(もちろん例外もあるよ)。
MTGアリーナでオーラを遊びたいというのであれば、ヒストリックがオススメである。白を軸にした《夢の巣のルールス》を相棒としたオーラデッキが存在するからだ。
ルールスは墓地からクリーチャーおよびオーラを唱えられるので、除去されていろいろ失ってしまっても容易にリカバリーしてくれる。
さらにヒストリックには《コーの精霊の踊り手》が。
オーラ呪文を唱えるたびにカードが1枚引けるので、手札を減らさずに躊躇することなくオーラを重ね貼りしてスーパークリーチャーを作り出すことができてしまうのだ。
このオーラデッキの肝とも言える精霊の踊り手のポジションが、『カラデシュリマスター』の登場により一席増えたという。
8 《平地》 4 《島》 4 《神聖なる泉》 4 《氷河の城砦》 1 《啓蒙の神殿》 -土地(21)- 4 《無私の救助犬》 3 《命の恵みのアルセイド》 4 《コーの精霊の踊り手》 3 《上級建設官、スラム》 -クリーチャー(14)- |
4 《結束のカルトーシュ》 4 《執着的探訪》 4 《歩哨の目》 2 《ケイラメトラの恩恵》 4 《きらきらするすべて》 4 《圧倒的洞察》 3 《知識のカルトーシュ》 -呪文(25)- |
1 《夢の巣のルールス》
-相棒(1)- 2 《静寂をもたらすもの》 3 《呪文貫き》 2 《墓掘りの檻》 1 《ケイラメトラの恩恵》 4 《不可解な終焉》 2 《ドビンの拒否権》 -サイドボード(15)- |
その者の名は《上級建設官、スラム》。
装備品、機体、そしてオーラを唱えればカードが1枚引ける、かなりイカした能力を持った伝説のドワーフだ。伝説なのでこれ自体を複数体並べることはできないが、踊り手と並んだ際には爆発的なドローをもたらしてくれるだろう。
踊り手枠が計7枚になり、ゲーム開始時の手札に来る確率は格段に上昇。マリガンの可能性はかなり抑えられ、快適なオーラ・ライフを送れるというもの。消耗戦になってもルールスからスラム、そして墓地のオーラを唱えてドローとやっていれば、一気に戦場も手札もカードであふれかえる。
このリストはヒストリックの定番デッキの1つ「アゾリウス・オーラ」にこのスラムを組み込んだもの。適切なカードが入ることで穴埋めとして採用されていたクリーチャーやオーラが抜け、デッキは一段と引き締まっている。
踊り手&スラムのみならず、《きらきらするすべて》がもたらす爆発力、それがついた踊り手たちを守護する《無私の救助犬》《命の恵みのアルセイド》。白のオーラ戦略は鉄板だ。
これに青が加わることで《執着的探訪》《圧倒的洞察》を用いることが可能に。
攻撃が通ればドローをもたらすこれらを活用することで、オーラデッキなのに相手よりも手札が満ちているという状況すら作れるだろう。《圧倒的洞察》は絆魂も付与するのでアグロデッキとの殴り合いも上等だ。《知識のカルトーシュ》で飛行を得て強引に勝ちに行くプランも強力。
7 《平地》 4 《神無き祭殿》 1 《孤立した礼拝堂》 4 《秘密の中庭》 4 《陽光昇りの小道》 -土地(20)- 4 《命の恵みのアルセイド》 3 《憎しみの幻霊》 3 《無私の救助犬》 4 《コーの精霊の踊り手》 3 《上級建設官、スラム》 -クリーチャー(17)- |
4 《結束のカルトーシュ》 4 《モーギスの好意》 4 《歩哨の目》 3 《ケイラメトラの恩恵》 2 《堅実な立ち位置》 4 《きらきらするすべて》 1 《罪の自覚》 1 《アガディームの覚醒》 -呪文(23)- |
1 《夢の巣のルールス》
-相棒(1)- 1 《憎しみの幻霊》 3 《浄光の使徒》 4 《思考囲い》 2 《死の重み》 1 《ケイラメトラの恩恵》 3 《ぬかるみの捕縛》 -サイドボード(15)- |
そしてこちらは白黒のリスト。青の要素と置き換わって採用されているのは《憎しみの幻霊》と《モーギスの好意》。
《モーギスの好意》はパワーを2上げる強化オーラとしても使えるが、主な役目は相手のクリーチャーのタフネスを下げて除去すること。このプランと《憎しみの幻霊》はバッチリと噛み合い、手札の損失なく相手の小型クリーチャーを潰せる。自身のクリーチャーが死んだ際にもドローが出来るため、攻防両面に渡って良い仕事をしてくれる。絆魂を持つのでオーラで強化してやれば主砲として暴れ回ることだろう。
相手に干渉できる方が良い結果に繋がると判断したらこちらのデッキがオススメだ。2色土地も現状は白青より強いものが揃っているのも勝っている点となる。
また、このリストは《罪の自覚》を採用しているのも特徴的だ。
能力を与えず、パワーも1しか上げないため一見弱いオーラなのだが、手札に戻せるという点に注目。戻して唱え直すことで、スラムや踊り手のドローを進めることが可能なのだ。単体では弱くても《きらきらするすべて》を引き込めれば百点満点をあげられちゃうってもんよ。
《上級建設官、スラム》の参入により、オーラ・デッキはまたヒストリックで存在感を増しそうだ。損をしても取り返す仕組みさえ用意しておけば、自軍をオーラで強化して殴るというシンプルな戦法で常勝も狙える。練り上げたデッキで、ヒストリックに挑もう。
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