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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
ゴルガリ・アグロ:ニッサの新たなる一面(スタンダード)
『ゼンディカーの夜明け』で登場したニッサの新カード《影さす太枝のニッサ》。ここに来て緑黒の2色になったことに驚きを覚えたプレイヤーも少なくなかったのではないだろうか。
ニッサはかなり初期の段階で黒の要素も持っていることがほのめかされ、ローウィンの黒と緑のエルフたちとも過去に関係があったことから、いつか黒の要素を持ったニッサがカード化されるのでは、と期待を抱いていた長年のファンにとってはいよいよその時が来たかというところだ(現に僕がそう)。
黒が混じったことで、ニッサの能力にも変化が起こっているのは言うまでもない。まず、土地をエレメンタルとしてクリーチャー化させるいつもの能力には威迫を与える効果も付いてきた。そしてクリーチャーを手札か墓地から戦場に出すという今までのニッサには全く見られなかった能力も。
相手のライフを3/3威迫で詰め、クリーチャー除去をされてもすぐに戦場を立て直す、攻めに向いたデザインのプレインズウォーカーとなったニッサ。今回は新たな力を得た彼女を用いた黒緑のデッキを取り上げることにしよう。
7 《森》 2 《沼》 4 《疾病の神殿》 1 《ギャレンブリグ城》 4 《寓話の小道》 -土地(18)- 2 《群れのシャンブラー》 4 《漁る軟泥》 4 《カザンドゥのマンモス》 4 《恋煩いの野獣》 1 《スカイクレイブの荒廃者、グラークマウ》 4 《水晶壊し》 1 《鎖を解かれしもの、ポルクラノス》 4 《石とぐろの海蛇》 -クリーチャー(24)- |
3 《無情な行動》 4 《変わり樹の共生》 2 《グレートヘンジ》 4 《原初の力》 2 《アガディームの覚醒》 1 《解き放たれた者、ガラク》 1 《影さす太枝のニッサ》 1 《怪物の代言者、ビビアン》 -呪文(18)- |
1 《ロークスワイン城》 2 《鎖巣網のアラクニル》 3 《ガラクの先触れ》 4 《強迫》 2 《血の長の渇き》 1 《巻き添え》 2 《取り除き》 -サイドボード(15)- |
緑の優秀なクリーチャーで攻撃し、黒のクリーチャー除去でこじ開け、黒緑のパワーカードで押し切る、そんな感じの攻めるデッキにニッサを1枚お試し的に採用したリストだ。
このリストの作成者はミシックランクまで勝ち上がったそうで、使用感としては緑単色や赤緑のアグロデッキに対して有利に戦えるパターンを持っているデッキとのことだ。攻撃的なデッキでこそ活きてくるニッサにはこういうデッキが適した居場所なのかもしれない。
《解き放たれた者、ガラク》《怪物の代言者、ビビアン》と他のプレインズウォーカーにも得意なこと、不得意なことがありそれぞれの良さがある。実際にプレイしてみて、自分に合っていると感じたものを増量する形で調整するのがオススメだ。
黒緑の2色は『ゼンディカーの夜明け』にてニッサだけを擁しているわけではない。この2色には+1/+1カウンターに関する能力を持ったカードが多数用意されている。このデッキではそれらを採用し、シナジー(相互作用)でより強く使いつつも、そこに傾倒せずほどほどに留める形にしている。シナジーに重きを置けば置くほど爆発力は増すが、どんな相手・状況に対しても安定した動きを重視するのであれば重視しすぎないのが無難ということだ。
《群れのシャンブラー》は+1/+1カウンターを自分に置く能力で成長し、また+1/+1カウンターが置かれた自分のクリーチャーが呪文の対象になった際には1/1の昆虫トークンを生成する。
クリーチャー単体に対して除去を使うデッキ相手にはカード1枚で完全に対処させないというのはなかなかに厄介で、見た目よりも強い能力だ。
個人的にイチオシな《スカイクレイブの荒廃者、グラークマウ》も1枚入っている。
+1/+1カウンターが置かれていたクリーチャーが死亡すると大きくなり、これ自身が死亡すると忘れ形見のハイドラを残していく。攻めても良いし、守りに立たせても嫌らしいカードでシブい働きを見せてくれることだろう。
これらと《石とぐろの海蛇》《漁る軟泥》《鎖を解かれしもの、ポルクラノス》と単体でも十分に活躍するクリーチャーを並べることでゲームを有利に進めていこう。
基本のパワー/タフネスが0/0で、+1/+1カウンターが置かれて戦場に出るクリーチャーは《水晶壊し》を変容して上に載せることで、4/4に加えてカウンターの数だけ巨大化させることができるというのもその強さを後押ししている。
+1/+1カウンターとは関係なく優秀な《恋煩いの野獣》《カザンドゥのマンモス》なども絡め、そしてニッサらプレインズウォーカーも控えることで相手をあまり選ばずに戦える、ランク戦などで使うには良いデッキである「ゴルガリ・アグロ」。ニッサを使いたいけどデッキが思いつかない!というプレイヤーは、あまり上陸などを活かしたりといったシナジーを重んじるよりも、アグロデッキの継続戦闘に貢献するフィニッシュ役として考えて、こういうデッキを組んでみると良い結果に繋がるんじゃないかな。
もちろん、上陸もうまく使えれば言うことはないね。《山火事の精霊》と絡めてジャンド(黒赤緑)にしたりするのも面白そう! さあ、新たな力を得てゼンディカーの生命を護ろうとするニッサを君の手で活躍させよう。
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