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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
スゥルタイ昂揚(パイオニア)
マジックにおける墓地とは、眠りにつく場所……というよりは、ちょっとの間いる領域であることの方が多かったりする。生と死の概念を超えた者が多元宇宙には多く見られ、その中でも最近特に戦場と墓地を出入りしているのが《自然の怒りのタイタン、ウーロ》だ。
一度戦場に出てすぐに墓地へ直行、墓地に他のカードがやってくるのを少し待ったらそれらを食って脱出、また戦場へ。一度破壊されても休憩したらまた脱出……ここまで戦場と墓地を往復するやつもなかなかいない。
このオンリーワンとも呼べるタイタンはスタンダードのみならず、あらゆるフォーマットでそのカードパワーを発揮する。パイオニアでも主要デッキの1つである「スゥルタイ昂揚」の外せない1枚だ。
1 《沼》 2 《森》 2 《島》 4 《草むした墓》 4 《花盛りの湿地》 1 《湿った墓》 4 《繁殖池》 1 《華やかな宮殿》 1 《イプヌの細流》 3 《寓話の小道》 -土地(23)- 4 《サテュロスの道探し》 3 《ヴリンの神童、ジェイス》 1 《漁る軟泥》 4 《自然の怒りのタイタン、ウーロ》 1 《クルフィックスの狩猟者》 1 《残忍な騎士》 1 《不屈の追跡者》 1 《人質取り》 1 《探索する獣》 1 《墓後家蜘蛛、イシュカナ》 1 《スカラベの神》 -クリーチャー(19)- |
4 《致命的な一押し》 4 《思考囲い》 3 《ウルヴェンワルド横断》 2 《突然の衰微》 2 《忌まわしい回収》 1 《伝承の収集者、タミヨウ》 1 《悪夢の詩神、アショク》 1 《世界を揺るがす者、ニッサ》 -呪文(18)- |
1 《脳蛆》 1 《再利用の賢者》 1 《不屈の追跡者》 3 《霊気のほころび》 1 《苦悶の悔恨》 1 《喪心》 3 《神秘の論争》 2 《煤の儀式》 2 《夢を引き裂く者、アショク》 -サイドボード(15)- |
墓地に落ちているパーマネント・タイプの種類を数え、4種類以上あればカードの効果が跳ね上がる「昂揚」能力。これを狙っていくデッキにとって、自ら墓地に落ちるウーロはおあつらえ向き。昂揚を狙うための《サテュロスの道探し》《忌まわしい回収》《伝承の収集者、タミヨウ》で墓地に落ちてしまっても問題ないし、なんだったらこれらで脱出コストを準備しにもいけるので噛み合っているというわけだ。
デッキとしては中速であり、上述のカードで墓地にさまざまなカードタイプを落としつつ《思考囲い》《致命的な一押し》などで相手のプランを崩して生存を図る。
マナがかかるデッキでもあり、3点回復も染みわたるのでウーロは大変にありがたい存在だ。昂揚を達成したら《ウルヴェンワルド横断》で好きなクリーチャーを手札に加えられるようになるので、状況によって最も効果的なカードをサーチしてゲームの優位を手中に収めよう。
《墓後家蜘蛛、イシュカナ》で蜘蛛を、《スカラベの神》でゾンビを発生させ戦場を覆いつくしてやろう。
現時点でも十分なデッキパワーを誇っているこのデッキだが、主にクリーチャーをはじめとする墓地関係のカードが増えれば、その分選択肢が増えて可能性が拡がっていく。
『イコリア:巨獣の棲処』ではちょうど黒緑青、スゥルタイカラーが墓地関係を担当し、その象徴である《永遠の頂点、ブロコス》はその名の通り墓地から何度でも帰ってくるポテンシャルを持っている。
変容という形で墓地から唱えられるこの伝説のナイトメア・ビースト・エレメンタル。たとえばウーロや《探索する獣》に変容することで、これらが持っていないトランプルを与えて相手のライフを詰めるプランを強めたり、小粒なクリーチャーを突然6/6にサイズアップさせて戦場を強化するという使い方が狙えるのではないだろうか。《残忍な騎士》が突然ブロコスになってパワー6の絆魂持ちになるなど、相手の計算も大きく狂いそうだ。
ブロコスはご存知の通り、ゴジラシリーズで《結晶怪獣、スペースゴジラ》としてもカード化されるので、スペースゴジラファンであればこのカードを一度試してみて欲しいところだ。
ブロコス以外にも、墓地にカードを継続的に置く能力とマナ加速の両方の側面を持つ《髑髏の予言者》なんかはシブい仕事をしてくれそうだ。
同じく墓地にカードを置く役目も担いつつ、アドバンテージを得るという観点から見れば強力な《ブロコスの神話》も使ってみたくなる1枚だ。
墓地からプレインズウォーカーを拾いやすくなるという点でも、パーマネントならなんでも回収できる能力はありがたい。軽量除去を1枚《死の重み》にしておくなど、エンチャントも回収できる側面を活かす構築を施しても良いかもしれない。
パイオニアではも『イコリア』のカードたちが活躍するのが楽しみだ。まずは既存のデッキをベースに新カードを試して、そのカードパワーを確認してみるのが良いね。1枚挿しでも機能する「スゥルタイ昂揚」は良い土台になってくれること間違いなしだ。
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