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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

謹賀新年! マジックはじめは《骨齧り》で!?(統率者戦)

岩SHOW

 あけましておめでとうございます、Happy New Year!! 2020年もマジック:ザ・ギャザリングを、そしてついでにこのコラムをよろしくお願いいたします!

 年初のご挨拶はやはり元日にかましておきたいということで、スタッフの方にお願いして今回はお正月スペシャルという形でやたせていただくことに。今年も強いデッキ、楽しいデッキ、美しいデッキ……いろんなものを紹介できたらと思っております。そういえばもうちょっとでこのコラムも連載1000回目を迎えることになっており、節目の年と言えるのかもしれない。そんなわけで元気にやっていこう!

 今年の干支は子(ねずみ)。十二支のトップバッターであるネズミは小さな動物だが、多元宇宙のありとあらゆるところに生息する生命力の象徴とも言える存在だ。大型クリーチャーはいないのだが、軽量で扱いやすいもの・対戦相手を妨害することに長けたもの・群れで戦うものと、一癖も二癖もある良いカードを多数擁している。

 黒の部族の1つであるネズミに注目してデッキを組もう! できる限り多くのネズミ・カードを取り上げることで読者の皆に知らなかったカードと出会ってもらおう! そんな思いからフォーマットは自然と統率者に。

 伝説のネズミなんていたのか、と思われる方もいることだろう。神河次元には知性ある二足歩行のネズミのヒューマノイドがおり、伝説的な存在となっているものも多数おるのです!

 それじゃあ早速リストを見てもらおう、《骨齧り》デッキだ!

岩SHOW - 「謹賀新年!ネズミ・デッキ(統率者:骨齧り)」
統率者戦 (2020年1月1日)[MO] [ARENA]
1 《骨齧り
-統率者(1)-

20 《
1 《ロークスワイン城
1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ
1 《ファイレクシアの塔
1 《陰謀団の貴重品室
1 《陰謀団の要塞
1 《ニクスの祭殿、ニクソス
1 《魂の洞窟
1 《変わり谷
1 《祖先の道
1 《群がりの庭
1 《ヴォルラスの要塞
1 《ウェストヴェイルの修道院
-土地(32)-

1 《虻たかりの守銭奴
1 《チフス鼠
1 《泥棒ネズミ
1 《墓ネズミ
1 《金属ミミック
1 《鼠の骨読み
1 《鼠の墓荒らし
1 《鼠の短牙
1 《群れネズミ
1 《群れの笛吹き男
1 《腐臭ネズミ
1 《ネズミの群棲
1 《貪欲なるネズミ
1 《朽ちゆくネズミ
1 《骨奪い
1 《ネズミの大群
1 《順応する自動機械
1 《ロークスワインの元首、アヤーラ
1 《騒がしいネズミ
1 《墓所のネズミ
1 《保菌獣
1 《Pestilence Rats
1 《筆写かじり
1 《要塞の鼠
1 《さえずる魔女
1 《薄汚いネズミ人間
1 《耳裂きネズミ
1 《蝗たかりの守銭奴
1 《夜深の死体あさり
1 《オーガの貧王
1 《喉笛切り
1 《鬼の下僕、墨目
1 《不浄なる者、ミケウス
1 《鼠狩り
1 《ヨーグモスの息子、ケリク
-クリーチャー(35)-
1 《太陽の指輪
1 《秘儀の印鑑
1 《炭色のダイアモンド
1 《黒玉の大メダル
1 《実験用ネズミ
1 《悪魔の教示者
1 《絶滅からの帰還
1 《王神の玉座
1 《バントゥの碑
1 《超次元レンズ
1 《通報の角笛
1 《紋章旗
1 《祖先の象徴
1 《ファイレクシアの闘技場
1 《エレボスの鞭
1 《闇市場
1 《旗印
1 《エレボスの指図
1 《エルドラージの碑
1 《極上の血
1 《魔力の篭手
1 《総帥の召集
1 《勝者の戦旗
1 《女王への懇願
1 《ウルドのオベリスク
1 《不滅の太陽
1 《同族の支配
1 《害獣の疫病
1 《頭蓋骨絞め
1 《稲妻のすね当て
1 《多勢の兜
1 《闇の領域のリリアナ
-呪文(32)-

 新年早々、なんて真っ黒でおめでたくないデッキなんだよと、だがそれでこそ当コラムのスタイル。鼠は繁殖力旺盛でかつ不衛生な環境に大量に生息し、時に疫病などの媒介となる。マジックでもこの側面を強く反映し、対戦相手全員に……時には自分も巻き込んで疫病による被害をまき散らすデザインが為されているものが多い。統率者戦は多人数戦となるので、対戦相手全員に影響を及ぼすカードはそれだけで強力だ。

 そして統率者である《骨齧り》は強力なネズミデッキの切り札的存在である。

 すべてのネズミが黒かアーティファクトのクリーチャーにしかブロックされなくなる能力で攻撃を押し通すバックアップを担い、同時にネズミを倍増させる驚異の起動型能力を有する。大量発生させたトークンで圧殺するわけだが、単に倍にするだけでは、開始ライフが高く、また倒さなければならない相手が3人はいる統率者戦においては火力不足である。

 そこはもちろん構築でカバーしてあり、問題なし。まずは群れることで脅威となるネズミの特徴を再現した、戦場にいるネズミの数だけパワーが上昇する連中。《群れネズミ》を筆頭に、《ネズミの群棲》《ネズミの大群》《Pestilence Rats》などは《骨齧り》と組み合わせるとデーモンやドラゴンも逃げ出すハードパンチャーに成長するだろう。

 またはトークンそのものを強化してやるのも手だ。《旗印》を始めとするアーティファクトや、《不浄なる者、ミケウス》などのクリーチャーでネズミ軍団を強化してライフを攻め立てよう。

 ネズミの特徴は手札に関与することだ。《泥棒ネズミ》に代表されるように戦場に出た際に手札を捨てさせる能力を持ったものが多い。

 これらのネズミを展開して対戦相手の手札を削ぎつつ、こちらの戦場を作っていくのだ。それらの中には《朽ちゆくネズミ》のように自分自身も手札を捨てることを要求するものもいるが、これはあまり気にしなくて良い。《エレボスの鞭》や《総帥の召集》といった墓地再利用カードで回収可能だからだ。

 気にせずにどんどんと捨てさせていくことが大切だ。やってる自分自身も手札を失っているということは、対戦相手たちからの怒りを少しは軽減してくれるだろうしね(笑)。《多勢の兜》を装備させて何度もワルいネズミを使いまわしたいものだ。

 同じく手札を攻める手段として、手札の上限を減らすという手もある。《虻たかりの守銭奴》《蝗たかりの守銭奴》は、すべての対戦相手の手札上限に干渉する数少ない能力を持ったカードだ。

 この形の妨害は、手札を使い切って戦うアグレッシブなデッキには効果は薄い。だがそれは時として武器となる。それらのデッキは特に迷惑に思わず、むしろ手札を貯めるデッキの妨害をしてくれることに感謝してくれることだろう。そういうデッキが卓にいたら、これらの守銭奴を用いてうまくお友達になりたいところだね。しかしまあ、2枚ともなんちゅうカード名を与えられてるんだよと(笑)。

 ネズミにはそれをサポートしてくれる多種族のクリーチャーも複数いるのが特徴だ。最新セットからは《群れの笛吹き男》《さえずる魔女》など、ネズミを生み出し、またそのネズミをドローや除去に変換する強力な人間が。

 また過去のラヴニカを舞台にしたセットからは《オーガの貧王》《鼠狩り》といったネズミと仲良しなオーガたちが。

 巨体のオーガが小さなネズミと手を組んでいるのはなんだか微笑ましい。特に《鼠狩り》は《墓所のネズミ》《鼠の墓荒らし》など状況によって使い分けたいネズミをサーチしてくることができるので、大変強力だ。

 お正月休みは友達の家やカードショップに集合して、のんびりまったりと統率者戦を遊ぶのがオススメだ。干支の中でもネズミはカードが多くてデッキを組める、恵まれた動物である。せっかくなので《骨齧り》デッキを組んで、今まで使ったことのないカードを活躍させてやろうじゃないの!なんて粋なプレイヤーが一人でもいたら嬉しいね。

 2020年もマジックが皆に素晴らしい体験を提供してくれることを祈っているよ!

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