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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
合体! ボロス・アグロ(パイオニア)
パイオニアとは、先駆者・開拓者といった意味である。
マジックにはまだまだ、まだまだ未開の原生林が広がっている。カードデザインには無限の余地がある! ともすれば無謀にも見える新しいデザインに挑んだ開拓者的カードが一堂に会する、そんな何でもありの大乱闘なフォーマットがパイオニアなのである! というわけで、今回はパンチの効いたデザインを仕込んだデッキを紹介しようじゃないか。
カードの裏面にまで能力を与えた変身カード。今ではちょくちょく見ることになり、すっかり慣れたものだが、『イニストラード』での初登場時にはびっくらこいたものである。この変身を更に一歩進めたカードが出てくるとは……カードを裏返して変身するだけでなく、2枚のカードを裏返してそれらを並べることで1枚になる「合体カード」が『異界月』で登場したのだ。
合体と聞くとロボットをイメージしてしまいがちだが、これらのカードはエムラクールに取り込まれた2つのものが1つに融合する、ちょっとグロテスクなワンシーンをカード化したものだ。イメージ的にはクリーチャー同士が合体する光景を思い浮かべることだろう。
でもこの合体、命あるクリーチャーと無機物の間でも行われている。エムラクールってやつは何でも飲み込んで自分にしてしまうのだ。
というわけで、クリーチャーとそれ以外のパーマネントが合体するのが今日のデッキだ。
6 《山》 4 《平地》 4 《聖なる鋳造所》 3 《断崖の避難所》 4 《感動的な眺望所》 2 《ハンウィアーの要塞》 -土地(23)- 4 《不屈の護衛》 4 《軍勢の忠節者》 4 《名誉ある門長》 4 《リムロックの騎士》 2 《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ》 4 《ゴブリンの熟練扇動者》 4 《ハンウィアー守備隊》 -クリーチャー(26)- |
4 《乱撃斬》 2 《ボロスの魔除け》 1 《稲妻の一撃》 4 《英雄的援軍》 -呪文(11)- |
4 《無私の霊魂》 2 《跳ね返す掌》 2 《丸焼き》 2 《安らかなる眠り》 2 《正義のうねり》 3 《摩耗 // 損耗》 -サイドボード(15)- |
一見すると普通の赤白、「ボロス・アグロ」ってやつに見える。スタンダードでも活躍した《英雄的援軍》がキーカードで、横にクリーチャーをずらずらと並べてこのソーサリーで強化&速攻を付与してガツーンと殴ってフィニッシュを狙うシンプルなデッキだ。
トークンを並べることで相性が良い《ゴブリンの熟練扇動者》、そして《英雄的援軍》の追加枠的な《名誉ある門長》と、相性の良いカードがシナジーを形成している。
ただそのシナジーを抜きにしても、《乱撃斬》《ボロスの魔除け》《リムロックの騎士》などでライフを一気に詰める形で戦うことが可能なのが良いところだ。
単体でも打点が高く、横並べして強化する戦略を支えるパーツとしても機能するカードとして採用されている《ハンウィアー守備隊》。
3マナで4点分の打点として計算でき、1回でも攻撃すればパーマネントが増えてアドバンテージが得られるなかなかに強いカードだ。
ただそれだけではない。クリーチャーに速攻を与える土地《ハンウィアーの要塞》がある。
これと《ハンウィアー守備隊》は合体し、《のたうつ居住区、ハンウィアー》となる! 7/4速攻トランプルとサイズが大幅に向上し、そして攻撃時に生み出すトークンが3/2にグレードアップ。一撃で13点をはじき出す、えげつないフィニッシュ手段となるのだ。
まあ、合体するには5マナ+要塞のタップで実質6マナを要し、かつハンウィアー2種が揃わなければならないので、それほど狙って決められるものではない。ないのだが、ただゲームが長引いた時にそのような選択肢が用意されているというのが、この手のビートダウンにとってはありがたい。後半使い道がない土地がゲームを終わらせてくれる、こういう工夫がデッキを一段階強いものにしてくれる。
このデッキをプレイするのは難しくはないが、ただ注意すべき点はある。攻撃時に誘発する能力の処理だ。
《名誉ある門長》は攻撃時、他の攻撃クリーチャーを強化する。《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ》《ハンウィアー守備隊》などは攻撃時にトークンを生成する。これらの能力、解決順を間違えるとダメージを最大限に与えられなくなってしまう。それじゃあもったいないよね。これらで攻撃する際には「まずカーリ・ゼヴ、ハンウィアー、そして最後に門長の順に能力を解決したいです」ときっちり宣言することで損をしないように気を付けよう。これで2~3点足りずに負けたとなればとても悲しい気持ちになってしまうからね。
あとは《軍勢の忠節者》にも気を付けたい。上記のトークン生成能力持ちとこれが2体だけで攻撃し、後から攻撃しているトークンを含めて攻撃クリーチャーが3体以上になっても、忠節者の大隊能力は誘発することはない。自滅を招くアタックをしないように要注意!
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