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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
「スタンダード2020」に挑戦!
もうすぐ『エルドレインの王権』プレビューも始まるし、しばらくスタンダードはやらなくていいかな……そう思うプレイヤーが出てくることは自然な流れだ。
MTGアリーナでは9月27日より『エルドレインの王権』がリリースされ、『ラヴニカのギルド』より古いセットはスタンダードより退場する、いわゆるローテーションが起こる。どうせ環境が変わるのだから……ということで、ランク戦で上位を目指しているプレイヤー以外は興味が薄くなってしまうタイミングである。
しかしながら、そこは融通の利くMTGアリーナ。リアルでは大会開催が難しい特殊なフォーマットで、しっかりと遊ぶ場所を設けてくれるぞ。その名も「スタンダード2020」! 『ラヴニカのギルド』から『基本セット2020』までの、ローテーション後もスタンダードに残るセットのみを使ってデッキを構築して対戦を行う、変則スタンダードのイベントが開催される!
プレイとランク戦でこのフォーマットを遊ぶことが可能で、なんと2連勝するごとに『基本セット2020』セット・マスタリーのレベルアップに必要なXPを200ももらえるとのこと! パックやカードスタイル、ペット猫にスリーブなどを手に入れるために最後の経験値ブーストとして開催される参加費無料の「スタンダード2020」、プレイするっきゃないな! 詳しくはコチラで確認しよう。
当コラム的にもこれは話のネタが増えて嬉しい企画である。『イクサラン』から『基本セット2019』までのセットがスタンダードからいなくなるとどうなるか。まず、組むことが不可能に近くなるデッキは……
- 白黒の吸血鬼デッキ
- 赤緑や赤黒緑の恐竜デッキ
どちらも主要なカードを『イクサラン』『イクサランの相克』に頼った部族デッキだ。「スタンダード2020」内には《傲慢な血王、ソリン》や《無法の猛竜》などこれらのデッキの必須パーツこそ残るものの、殴りに行くクリーチャーがかなり減ってしまうので成立させるのはかなり難しい。
ただ、吸血鬼は数自体はそこそこ残るし《漆黒軍の騎士》という強力な1マナ圏が現役。むしろ白と組ませる意味が無くなったので、《静める者、エトラータ》《夜帷の捕食者》を使う青黒という新境地に挑んでみるのが良いかも?
上記の3デッキはキーカードが軒並みなくなるので、完全に組めなくなってしまう。ただの《死者の原野》と《隠された手、ケシス》自体がいなくなるわけではない。《不屈の巡礼者、ゴロス》で原野を持ってくるデッキは一撃必殺のコンボ自体は失ってしまうが、ゾンビを毎ターン発生させるしぶといコントロールデッキとして成立するかもしれない。ケシスも《モックス・アンバー》からマナを得まくるということはできなくとも、プレインズウォーカーなど伝説呪文で固めたデッキのマナ加速兼後半のアドバンテージ要因としての仕事があるやも……?
というわけで、デッキを考えるのが楽しくなってきたね。
4 《森》 2 《島》 2 《山》 4 《繁殖池》 3 《神秘の神殿》 4 《踏み鳴らされる地》 4 《蒸気孔》 2 《天啓の神殿》 -土地(25)- 4 《チャンドラの火炎猫》 4 《枝葉族のドルイド》 4 《雲族の予見者》 4 《発現する浅瀬》 4 《乱動の座、オムナス》 2 《灯の分身》 1 《駆け回る物焦がし》 2 《茨の騎兵》 -クリーチャー(25)- |
4 《溶岩コイル》 4 《新生化》 2 《目覚めた猛火、チャンドラ》 -呪文(10)- |
2 《紺碧のドレイク》 2 《変容するケラトプス》 2 《夏の帳》 3 《否認》 2 《霊気の疾風》 2 《丸焼き》 2 《炎の一掃》 -サイドボード(15)- |
では本題、こんなデッキはアリじゃないかというサンプルリストを紹介しよう。ちょうど8月の末に開催されたMagic Onlineのイベントで6勝2敗と好成績を残している同様のデッキリストがあったので、「スタンダード2020」用にカスタマイズしてみた。
エレメンタル周りは丸ごと残っており、《発現する浅瀬》《乱動の座、オムナス》でのアドバンテージ獲得力は多くのデッキにとって脅威となるだろう。
『基本セット2020』の2色土地の恩恵も受けられるので、他の3色デッキよりも土地構成にダメージがないというのもエレメンタルの売りだろう。
《枝葉族のドルイド》《チャンドラの火炎猫》でマナを伸ばし、《発現する浅瀬》でさらに土地を伸ばすか、あるいは手札を補充。盤面を作っていき《乱動の座、オムナス》のダメージで相手のクリーチャーを除去、土地を置くことをアドバンテージに変換して戦場と手札の両方で差をつけ圧倒する、これがエレメンタルデッキの基本戦略。
これをより円滑なものにするために《新生化》を採用しているのがこのリストの特徴だ。
2マナのエレメンタルから《発現する浅瀬》に、その浅瀬と《雲族の予見者》をオムナスに、それぞれ進化させようという狙い。オムナスを2体並べることはできないので、《灯の分身》でコピーになるという作戦をとることで《新生化》が無駄なドローにならないようにしている点が素敵。
サイドボードは環境がまだわからないので、相手を選ばない《否認》と、各色への色対策カードで固めてみた。カードチョイスは実際に「スタンダード2020」を遊びながら各自で調整してほしいね。
この特別なフォーマットが遊べるイベントは、9月10日から『エルドレインの王権』リリースまでの期間に開催される予定だ。『エルドレインの王権』のカードが日々プレビューで明かされる中、あのカードを迎え入れるにはこういうデッキか?なんて考えながら「スタンダード2020」をプレイし、満喫してほしいね!
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