- HOME
- >
- READING
- >
- 岩SHOWの「デイリー・デッキ」
- >
- 大変動、石鍛冶のモダンデビュー!(モダン)
READING
岩SHOWの「デイリー・デッキ」
大変動、石鍛冶のモダンデビュー!(モダン)
去る8月26日深夜、《甦る死滅都市、ホガーク》《信仰無き物あさり》がモダンにて禁止カードとなった。
そのあまりの強さから瞬く間にモダンの最強デッキとして台頭し、競技イベントの場で暴れまくったホガーク・デッキ。《黄泉からの橋》の禁止でもデッキパワーは下がらず、元から断たれることとなった。
ホガークたちを墓地に落とすことをアシストし、その他の手札捨て・墓地利用系デッキを支えてきた物あさりの退場も、単純にホガークが去る以上に環境に影響を与えることだろう。《弧光のフェニックス》や《御霊の復讐》を用いるデッキは大きくパワーダウンしてしまった。
そして失われるだけでなく、与えられたカードもまた衝撃的なものだった。《石鍛冶の神秘家》の禁止解除である。
フォーマット制定時から今日に至るまで禁止され続け、禁止改定のシーズンが訪れるたびに「石鍛冶解禁説」が囁かれていたものだが、それもここまで。これからは思う存分、このカードをモダンで使って良いぞ! 《殴打頭蓋》でも、各種剣でも、何でも好きな装備品を持ってくるんだ、遠慮はいらんぞ!
というわけで、解禁と同時に配信者たちがプレイした、新たなモダンのデッキをチェックしよう!
6 《島》 2 《平地》 2 《神聖なる泉》 4 《溢れかえる岸辺》 1 《汚染された三角州》 2 《虹色の眺望》 1 《氷河の城砦》 2 《天界の列柱》 4 《廃墟の地》 -土地(24)- 4 《瞬唱の魔道士》 4 《石鍛冶の神秘家》 2 《ヴェンディリオン三人衆》 -クリーチャー(10)- |
4 《選択》 4 《流刑への道》 2 《呪文嵌め》 1 《マナ漏出》 3 《否定の力》 1 《拘留の宝球》 2 《謎めいた命令》 1 《至高の評決》 1 《論理の結び目》 1 《火と氷の剣》 1 《殴打頭蓋》 2 《時を解す者、テフェリー》 3 《精神を刻む者、ジェイス》 -呪文(26)- |
2 《外科的摘出》 1 《儀礼的拒否》 1 《呪文貫き》 2 《天界の粛清》 2 《軽蔑的な一撃》 2 《石のような静寂》 1 《解呪》 1 《神の怒り》 1 《筋腱と鋼鉄の剣》 1 《夢を引き裂く者、アショク》 1 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 -サイドボード(15)- |
これぞかつてスタンダードで、そしてレガシーで我が物顔で暴れ回った石鍛冶&《精神を刻む者、ジェイス》デッキだ!
打ち消し・除去・そして石鍛冶と装備品のパッケージにプレインズウォーカーと、青白2色で非常に正統派なスタイルにまとめてある。
2ターン目に石鍛冶を叩きつけ《殴打頭蓋》をサーチしつつ、《否定の力》を構える隙の無いアクションで、序盤から優位に立つ。後は相手のターンに構えて、相手が何もしてこなければ石鍛冶の能力起動で頭蓋を戦場に出し、4/4警戒・絆魂で殴り続ける。
ジェイスの[0]能力で手札の装備品をライブラリーに押し込み石鍛冶でサーチすることで、不要なカードはライブラリーの中に返しつつ手札の枚数も質も高まる、鬼のシナジーを有している。
《時を解す者、テフェリー》も加わったことで、より相手の行動を縛れるようになった。
《殴打頭蓋》の細菌・トークンが死んでしまった際に{3}払って手札に戻して出し直す、という長期戦の際にありがちなアクションも、妨害を気にせず堂々と行えるようになったのは大きい。
メインに備えた剣はアドバンテージの化身である《火と氷の剣》。これぞド定番、ダメージとドローで好き放題やりだしたらそれ即ちゲームに勝利したということだ。
個人的には除去への耐性とともに《殴打頭蓋》の睨み合いも突破できる《饗宴と飢餓の剣》も好み。ジェイスの[-1]で戻したクリーチャーを即座に捨てさせたり、《天界の列柱》を起動して殴りつつも相手のターンにしっかりとマナを立てて構えることができる点も強力だ。
サイドボードに搭載された新顔《筋腱と鋼鉄の剣》もシブい!
色が合うデッキに対してはもちろん、同型戦でも輝くね。頭蓋を無視するプロテクションを活かして攻撃をねじ込み、頭蓋とジェイスを破壊、なんていう一方的なゲーム展開ができたらもうその日のご飯は最高に美味しいはずだ。
1 《冠雪の平地》 6 《冠雪の島》 1 《冠雪の沼》 1 《神聖なる泉》 1 《湿った墓》 4 《溢れかえる岸辺》 4 《汚染された三角州》 1 《窪み渓谷》 1 《ダークスティールの城塞》 -土地(20)- 3 《石鍛冶の神秘家》 4 《最高工匠卿、ウルザ》 1 《センの三つ子》 -クリーチャー(8)- |
4 《オパールのモックス》 4 《ミシュラのガラクタ》 4 《アーカムの天測儀》 2 《彩色の星》 1 《真髄の針》 1 《虚無の呪文爆弾》 1 《黄鉄の呪文爆弾》 2 《致命的な一押し》 3 《飛行機械の鋳造所》 1 《胆液の水源》 1 《五元のプリズム》 1 《拘留の宝球》 3 《発明品の唸り》 1 《弱者の剣》 1 《殴打頭蓋》 2 《時を解す者、テフェリー》 -呪文(32)- |
1 《僧院の導師》 4 《思考囲い》 1 《致命的な一押し》 2 《儀礼的拒否》 1 《墓掘りの檻》 1 《減衰球》 2 《真冬》 1 《機を見た援軍》 2 《ボーラスの工作員、テゼレット》 -サイドボード(15)- |
続いてはよりテクニカルなデッキを……このデッキで石鍛冶がサーチするのは剣と言ってもコンボパーツである《弱者の剣》。
《飛行機械の鋳造所》でこれを生け贄に捧げつつトークンを生成し1点回復、するとパワー1のトークンが戦場に出たことに反応して《弱者の剣》は墓地から戦場に戻り、トークンに装備される。もう一度これを生け贄に……というのを何度も繰り返して、大量のライフとトークンを得て相手を圧殺するコンボだ。
《最高工匠卿、ウルザ》が加わったことにより、この歴史あるコンボは大きく強化された。
剣やトークンをタップして青マナを捻出できるので、この3枚が揃えば望むだけの数のトークンとライフが得られるようになったのだ。
このウルザ&ソプターコンボのパーツ獲得を《石鍛冶の神秘家》がサポートするってわけだ。コンボがうまくいかなさそうなときは《殴打頭蓋》を持ってきて、ウルザの生み出す構築物・トークンとでビートダウンするプランに切り替えられるようになり、戦略の幅が広がったのは大きな強化である。
《発明品の唸り》から各種アーティファクトをサーチして戦況における最適解を探してくるのも楽しく、このリストは《センの三つ子》というやんちゃな最終兵器を搭載しているのが魅力的だ。
相手がコチラのターンに動けなくなるので、テフェリーとあわせて安全な状況を作り、無限コンボを決めるってわけだ。
石鍛冶デッキは、まず間違いなく流行ることだろう。多くのプレイヤーに愛されてきたその性能、約束されたカードパワーから疑う余地はない。
ただ、これに対してアンサーが全くないというわけではない。《コラガンの命令》などの装備品に対処可能で、かつメインデッキから無理なく入るカードの評価は以前よりも大きく跳ね上がっている。また1つ目のデッキにも採用されている《呪文嵌め》もまたその強さを増した1枚である。
石鍛冶を巡る攻防が中心となりそうで、ついこの間までとは全く別のゲームへと変貌したモダン。今こそすべてのデッキ、カードを見つめなおす時だ!
RANKING ランキング
NEWEST 最新の読み物
-
2024.11.21戦略記事
とことん!スタンダー道!難解パズルなカワウソ・コンボ(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
2024.11.20戦略記事
緑単アグロ、原初の王者の帰還!(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
2024.11.19戦略記事
ボロス・バーン:基本セットと火力の関係(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
2024.11.18戦略記事
世話人型白単コントロール、『ファウンデーションズ』の注目カードは?(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
2024.11.15戦略記事
今週のCool Deck:イゼット厄介者で機織りの季節を楽しもう(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
2024.11.15お知らせ
MTGアリーナニュース(2024年11月11日)|お知らせ
CATEGORY 読み物カテゴリー
戦略記事
コラム
読み物
BACK NUMBER 連載終了
- Beyond the Basics -上級者への道-
- Latest Developments -デベロップ最先端-
- ReConstructed -デッキ再構築-
- Daily Deck -今日のデッキ-
- Savor the Flavor
- 射場本正巳の「ブロールのススメ」
- 津村健志の「先取り!」スタンダード・アナライズ
- 浅原晃の「プレミアイベント三大チェックポイント!」
- ガフ提督の「ためになる」今日の1枚
- 射場本正巳の「統率者(2017年版)のススメ」
- かねこの!プロツアー食べ歩き!
- ロン・フォスターの統率者日記
- 射場本正巳の「統率者(2016年版)のススメ」
- マアヤのマジックほのぼの日記
- 金子と塚本の「勝てる!マジック」
- 射場本正巳の「統率者(2015年版)のススメ」
- 週刊連載インタビュー「あなたにとってマジックとは?」
- なかしゅー世界一周
- 中村修平の「デイリー・デッキ」
- 射場本正巳の「統率者(2014年版)のススメ」
- 中村修平の「ドラフトの定石!」
- 浅原晃の「プロツアー観戦ガイド」
- 鍛冶友浩の「プロツアー観戦ガイド」
- ウィザーズプレイネットワーク通信
- Formal Magic Quiz
- 週刊デッキ構築劇場
- 木曜マジック・バラエティ
- 鍛冶友浩の「デジタル・マジック通信」
- 鍛冶友浩の「今週のリプレイ!」
- 渡辺雄也の「リミテッドのススメ」
- 「明日から使える!」渡辺リミテッド・コンボ術
- 高橋優太の「このフォーマットを極めろ!」
- 高橋優太の「このデッキを使え!」
- 黒田正城の「エターナルへの招待」
- 三田村リミテッド研究室
- 新セットめった切り!
- シングルカードストラテジー
- プレインズウォーカーレビュー
- メカニズムレビュー
- その他記事