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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
ニッサとビビアン、翡翠のタッグチーム(スタンダード)
緑のプレインズウォーカーって結構、気が強い方が多い印象。まあプレインズウォーカーがそもそも我の強い面々というのは置いといて……
ゼンディカー次元出身のニッサ・レヴェインは元々、「エルフこそが多元宇宙で最も優れた存在だ」という価値観を持っているキャラクターだった。自分の故郷であるゼンディカーにエルドラージを縛り続けることに反対し、ソリンと対立したりしている。今は随分丸くなったもんだなぁ、ニッサよ。
スカラ次元出身のビビアン・リードはその故郷をニコル・ボーラスに滅ぼされている。プレインズウォーカーとして目覚め、アーク弓を手に故郷から逃れた彼女は、さまざまな次元を旅した末に「味方でない者は敵」という攻撃的な信念を抱くようになる。尖ってるぜ、ビビアンよ。
この2人は現在、スタンダードでそれぞれが緑を代表するプレインズウォーカーとしてカード化されている。土地とのつながりが強いニッサらしい《世界を揺るがす者、ニッサ》、獣のスピリットを使役するビビアンらしい《アーク弓のレインジャー、ビビアン》。
どちらもそのコストに見合うパワフルさを持った良いカードだ。なんだったら彼女たち2人の相性も良い。強い女性キャラ・緑代表の2人が手を組むとこんなデッキになるぞ!
15 《森》 4 《繁殖池》 4 《内陸の湾港》 -土地(23)- 4 《ラノワールのエルフ》 4 《生皮収集家》 4 《楽園のドルイド》 3 《樹皮革のトロール》 3 《茨の副官》 4 《鉄葉のチャンピオン》 4 《大食のハイドラ》 3 《蔦草牝馬》 -クリーチャー(29)- |
4 《アーク弓のレインジャー、ビビアン》 4 《世界を揺るがす者、ニッサ》 -呪文(8)- |
1 《打ち壊すブロントドン》 4 《無効皮のフェロックス》 2 《裏切りの工作員》 3 《夏の帳》 3 《否認》 2 《軽蔑的な一撃》 -サイドボード(15)- |
ビビアンは唱えるのに緑マナが3つも必要(マナシンボルが3つ並ぶことからトリプルシンボル、トリシンと呼ばれる)で、ニッサは森タイプを持つ土地から出るマナが増える能力持ち。これらを同居させるのであれば、緑単色のデッキしかないでしょう!ってことでこの2名と土地以外は全部クリーチャーという、なんとも緑単色らしいデッキだ。
《生皮収集家》《樹皮革のトロール》《鉄葉のチャンピオン》……と、コストで見たサイズに優れたクリーチャーを毎ターン最高率で展開して圧をかけていく、ストンピィと呼ばれるタイプのデッキだ。
《ラノワールのエルフ》からの2ターン目《鉄葉のチャンピオン》という動きは一部の除去能力の低いデッキにとってはもはやコンボと呼べるもので、それゆえこの看板カードから「鉄葉ストンピィ」と呼ばれることが多い。
鉄葉は《軍団の最期》で死なず、《死者の原野》から湧いてくるゾンビを無視して攻撃できるなど、今の環境にはマッチしている1枚と言えるね。
やることはシンプル、本当にクリーチャーを展開して殴るだけ! これをニッサとビビアンで後押しだ。
デッキ的に《ケイヤの怒り》のような全体除去を用いる相手は苦手であるが、ニッサであればクリーチャー除去だけでは対処できず、彼女1人が生き延びれば土地を3/3として出撃させ続けることができるので、攻め手が途切れづらくなる。マナが増えるので手数も増えるし、《大食のハイドラ》にありったけのマナを注いで大暴れさせることもできるぞ!
ビビアンは戦場にいるクリーチャーの脅威を高める。+1/+1カウンターが2個置かれればどんなクリーチャーでも一気に武闘派だ。《樹皮革のトロール》の呪禁用の弾をチャージし続けることもできるぞ。
同時に、ハイドラとともに相手のクリーチャーを除去する手段でもある。緑単色ではこの手のカードは採用しづらいので、ありがたい限りだ。ゲーム外からクリーチャーを手札に加える能力もこのデッキの個性を引き出すアクセント。緑単と言いつつも、サイドボード後に打ち消し呪文を使う関係で青を足してあるのだが、そのメインの青マナの使い道としてビビアンから持ってくる《裏切りの工作員》を潜ませている。
特定のパーマネントで勝負するデッキにはこれでサクッと奪って勝っちゃおう! 予想されにくいカードなので、奇襲性は抜群だ。この枠には《ハイドロイド混成体》を潜ませるというのも手ではあるね。
鉄葉と同じく、《軍団の最期》を寄せ付けずゾンビでも止まらず、ほとんどの吸血鬼もスルーして本体を殴っていける《蔦草牝馬》をメインに採用しているのも印象深い。
たった1マナにしてほとんどのクリーチャーと渡り合える厄介なヤツ《漆黒軍の騎士》も、触れられることがなければ敵ではないのだ。ビビアンでガンガン育てて絶望をもたらそう!
ニッサで作った3/3にビビアンでカウンターを置く、ビビアンで持ってきた工作員を唱えるのをニッサのマナ加速で支える。2人の相性もバッチリで、ただのクリーチャーで攻めるだけの脳みそ筋肉デッキと侮ると、その筋肉の量とバリエーションに圧倒されてしまうことだろう。
とにかくパワーで押したい! そんな単純明快な人の願いをかなえるのが緑単色のデッキだ! 緑は良いぞぉぉ!
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