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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
ジャンド(モダン)
破壊神のごとく、すべてを踏み壊していくデッキが世の中にはある。クリーチャー破壊、その他のパーマネント破壊、手札破壊……相手が勝つために必要な資源(リソース)を根絶やしにせんと、これらの破壊カードをしこたま詰め込んだデッキだ。
モダンというフォーマットであれば、《致命的な一押し》や《思考囲い》など、軽くて性能の良いカードが揃っている黒を中心にこの手のデッキが組まれる。
クリーチャー以外にも触れることのできる《暗殺者の戦利品》など、緑を足すことでその万能さを強めている。BG(黒緑)系と呼ばれるアーキタイプだ。
この手のデッキで大事なのは、いかにしてアドバンテージを獲得するか、という点である。どれだけ軽くて便利な呪文で相手のカードを捌いていっても、それは原則として1:1の交換である。これを繰り返しているうちには、自分と対戦相手の間にリソース差は生まれない。何かしらの手段でリソースを上回ることで優位に立つ必要がある。
黒と緑に赤を加えて「ジャンド」となることで、このアドバンテージ問題を解決しようとするのはメジャーな手法だ。赤を足すことで《血編み髪のエルフ》や《コラガンの命令》といった、1枚で2枚以上の働きが見込める多色カードを用いることが可能となる。この2枚が組み合わさると、相手の心もへし折れることだろう。
そんなわけでモダン創設時から人気の高いデッキである「ジャンド」。最近手に入れた新戦力は……《レンと六番》!
そうそう、こういうカードを待っていたんだよな。レンは2マナと軽くて運用が簡単、《新緑の地下墓地》などの生け贄に捧げるタイプの土地(フェッチランド)との相性が抜群だ。
「ジャンド」は先述の通り、1:1交換を繰り返しているだけではゲームに勝てるわけではなく、どこかで相手と差を付けなければならない。その切っ先となる《血編み髪のエルフ》は4マナとコストがやや重めで、土地がドローできないと手札でだぶついてお荷物になりかねない。レンならばフェッチランドを回収して使いまわすことで、4マナ以上を確保することを簡単にしてくれるってわけだ。
同時に1点ダメージ能力でタフネス1のクリーチャーの牽制や、《稲妻》と合わさることでより大物のクリーチャーやプレインズウォーカーの破壊も狙える。紋章を得ることで、すでに使ったインスタントとソーサリーを再利用できるってのもゲームエンドをもたらすパワーがある。
今後の「ジャンド」でレギュラーとしての地位を確立しそうな《レンと六番》、サンプルリストは以下の通りだ。
2 《沼》 1 《山》 2 《森》 1 《血の墓所》 1 《草むした墓》 1 《踏み鳴らされる地》 2 《血染めのぬかるみ》 4 《新緑の地下墓地》 2 《樹木茂る山麓》 4 《黒割れの崖》 2 《育成泥炭地》 2 《怒り狂う山峡》 -土地(24)- 4 《タルモゴイフ》 3 《漁る軟泥》 2 《歴戦の紅蓮術士》 4 《血編み髪のエルフ》 -クリーチャー(13)- |
4 《稲妻》 3 《コジレックの審問》 3 《思考囲い》 2 《致命的な一押し》 2 《暗殺者の戦利品》 1 《突然の衰微》 1 《コラガンの命令》 1 《大渦の脈動》 2 《レンと六番》 4 《ヴェールのリリアナ》 -呪文(23)- |
2 《溜め込み屋のアウフ》 2 《疫病を仕組むもの》 2 《大爆発の魔道士》 3 《外科的摘出》 3 《集団的蛮行》 1 《古えの遺恨》 1 《最後の望み、リリアナ》 1 《幽霊街》 -サイドボード(15)- |
《ヴェールのリリアナ》や《歴戦の紅蓮術士》で捨てた土地を拾うというだけでもレンは強い。《育成泥炭地》を使いまわしてドローを進めたり、《怒り狂う山峡》で臆することなく殴れるのも良い。
サイド後は《幽霊街》を毎ターン投げつけて土地コンボ系デッキを機能不全に……と、とにかくパワーカードであることは疑いようがないことは伝わったと思う。攻撃的な2マナの《世界のるつぼ》みたいなもんだ。とにかく器用なんだよなぁ。
《思考囲い》《コジレックの審問》など手札破壊から入って相手のデッキとプランを確認、それを各種カードで崩しにかかるというのがこのデッキがたどりたいストーリーだ。軽いコストのカードでこれらを行えるので、同時に《タルモゴイフ》《漁る軟泥》を繰り出し、これらを育てて殴り倒す。
血編みとコラガンのアドバンテージ・エンジンでこの動きを加速させることができれば、勝利は目の前だろう。
対戦相手が繰り出すカードをことごとく打ち破り、リソース差をつけて勝利する。王者のマジックを堪能したいのであれば、手にすべきは「ジャンド」だ!
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