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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

アブザン・ナイツ(スタンダード)

岩SHOW

 今、スタンダードでは「置物」が強い。

 置物とは、エンチャントとアーティファクトの総称だ。中でもエンチャントはパワフルだね! それだけで勝ってしまう《ベナリア史》、アドバンテージを弾き出す《実験の狂乱》、ドロー操作と無尽蔵のアドバンテージ《アズカンタの探索》、クリーチャー兼土地《軍団の上陸》、元から断つ万能除去《イクサランの束縛》、アンコモンを越えたパワーを誇る《最古再誕》、最近プチフィーバーを見せる《ハダーナの登臨》、そして実質無料の超マナ加速《荒野の再生》……これらに加えて《宝物の地図》なんかのアーティファクトがあり、メインデッキの段階でこれらへの対策を備えておきたいと思うレベルだ。

 だからといって《帰化》なんかをデッキに入れると、それらとは関係のない単色デッキのクリーチャーによるラッシュでボコボコにされながら手札の置物対策を悲しく見つめることとなる。う~ん、なんとかならないものか?

 というわけで、置物にも殴り合いにも強い構成、そんな我がままなデッキを目指して組まれたのであろう意欲作を紹介するとしよう!

LoveP - 「アブザン・ナイツ」
Magic Online Competitive Standard Constructed League 5勝0敗 / スタンダード (2019年2月24日)[MO]
1 《平地
4 《神無き祭殿
4 《孤立した礼拝堂
2 《オルゾフのギルド門
4 《寺院の庭
4 《陽花弁の木立ち
4 《手付かずの領土
-土地(23)-

4 《不屈の護衛
4 《善意の騎士
4 《悪意の騎士
4 《ベナリアの軍司令
4 《秋の騎士
1 《真夜中の死神
4 《勇敢な騎士
2 《秤の熾天使
-クリーチャー(27)-
4 《喪心
4 《ベナリア史
2 《暴君への敵対者、アジャニ
-呪文(10)-
4 《トカートリの儀仗兵
3 《真夜中の死神
1 《秤の熾天使
3 《強迫
2 《不可解な終焉
2 《ウルザの後継、カーン
-サイドボード(15)-
 

 アブザン(白黒緑)カラーの騎士デッキだ。前環境でも同様のアプローチのデッキは時折見られたが、やはり『ラヴニカの献身』にて《神無き祭殿》が登場してからが本番、というところがあった。今やマナ基盤には不安は無くなったので、このカラーリングのデッキも思う存分使うことができる。

 加えて、このデッキは騎士・クリーチャーをフィーチャーしたデッキなので、5色土地である《手付かずの領土》も運用できてより安心。この土地、グルールが用いるようになってから、注目されるようになっているのが面白いね。

 さて、肝心要の部分。なぜ、騎士デッキなのか? 答えは《秋の騎士》を使うから!

 このコラムでも何度かこのクリーチャーを軸としたデッキを紹介してきたのでもうお馴染みかもしれないが、こいつの能力の柔軟さは好きな人にはたまらないものだろう。冒頭で触れたように置物をキーとするデッキには、それらを破壊するモードを。それらに関係のないビートダウンで押されている時には、4/3というサイズで肉壁にしたり4点回復モードで用いれば腐らないどころか大きく活躍してくれる。この《秋の騎士》が騎士であることを活かして《勇敢な騎士》で強化する、他のクリーチャーも騎士にすることでガッチリとした盤面を作り上げて殴り合いに勝とう!という寸法だ。

 騎士と言えば《善意の騎士》《悪意の騎士》という先制攻撃とちょっとした除去耐性を併せ持った面々が軽いコスト域にいる。

 これらは並ぶことでお互いのパワーを1つ上げることもでき、見た目よりもスピーディーに相手のライフを追い詰めてくれる。これに《ベナリアの軍司令》《ベナリア史》のクリーチャー強化も加われば、コントロールやコンボに速度勝負を挑むことができるだろう。また、先制攻撃を活かしてブロッカーとして立たせても優秀。白単や赤単のクリーチャーをもじもじさせているうちにこちらは殴りに行ける盤面を作っていこう。

 サイド後には《真夜中の死神》を増量して《ケイヤの怒り》などの破壊除去を用いる相手に耐性を高めよう。こいつもしっかり騎士なのが嬉しい。

 また、騎士ではないが《秤の熾天使》も全体除去対策として優秀だ。

 倒されなければパワー4の飛行でゴリッと詰め、除去されてもスピリット2体で攻め手が止まらない。警戒と接死で巨大なクリーチャーを前にしても無理やり殴っていける点が頼もしい。

 デッキ的にはほぼ白黒で緑は《秋の騎士》のみにとどめていることで、3色であっても安定して運用できるはずだ。ここでもうちょい欲を出すとバランスが崩れて事故りやすくなっちゃうんだよなぁ……いつもちょっと無茶した3色デッキを組んでしまう自分としては、こういうリストを見るととても勉強になるのだった。

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