- HOME
- >
- READING
- >
- 岩SHOWの「デイリー・デッキ」
- >
- 鱗親和 in レガシー
READING
岩SHOWの「デイリー・デッキ」
鱗親和 in レガシー
直近のカードで最もインパクトを残したものといえば……《弧光のフェニックス》。このカードはスタンダードの青赤デッキで活躍した後、モダンでも同様のデッキを成立させた。それに留まらず、最近では赤単色のデッキも誕生し、モダンでも最も使われるクリーチャーのひとつにのし上がった。さらに、その進撃はレガシーにまで轟く……あらゆるフォーマットでデッキを生み出した、強烈なカードだ。
最近ではスタンダードで通じた戦術がモダンに、モダンで戦績を残したデッキはレガシーに持ち込まれる、という流れがよく見られる。強さが証明されたものは、カードプールがより広い環境であればそれだけ選択肢が増えてさらに強くなるという、考えてみれば当たり前のことかもしれない。フェニックスが生み出した潮流もこうしたもののひとつだろう。
ならば、他のモダンデッキもレガシーで活躍する余地があるのではないか? そう考えているプレイヤーは少なくないはず。世界中で新たなレガシーの強力デッキを求めるプレイヤーたちがチャレンジを繰り返している。
今日はモダンで最近活躍しているデッキでレガシーに殴り込みをかけた一例を紹介しよう。
1 《森》 4 《伝承の樹》 3 《地平線の梢》 3 《墨蛾の生息地》 3 《不毛の大地》 4 《古えの墳墓》 1 《ファイレクシアの塔》 -土地(19)- 4 《電結の働き手》 4 《電結の荒廃者》 4 《鋼の監視者》 3 《金属ミミック》 4 《搭載歩行機械》 4 《歩行バリスタ》 -クリーチャー(23)- |
4 《オパールのモックス》 4 《古きものの活性》 4 《硬化した鱗》 2 《活性機構》 1 《輪作》 2 《ゲスの玉座》 1 《進化の飛躍》 -呪文(18)- |
2 《呪文滑り》 2 《エーテル宣誓会の法学者》 2 《ガドック・ティーグ》 2 《外科的摘出》 3 《自然の要求》 1 《墓掘りの檻》 2 《窒息》 1 《カラカス》 -サイドボード(15)- |
これはモダンの「鱗親和」をレガシーのカードでより強化したものだ。鱗は《硬化した鱗》のことで、親和とはご存知アーティファクト・クリーチャーデッキの愛称だ(もはや親和能力持ちはどこにもいないが)。
最近のモダンではこの緑のエンチャントと相性の良いアーティファクト・クリーチャーで超パワーの打点を作り出してワンショットを狙うデッキが流行っている。具体的に言うと《電結の荒廃者》が主役で、鱗がある状態でこれに《電結の働き手》なんかをバリバリ食わせると、とてつもない勢いで+1/+1カウンターが増えていく。
これ自身の能力で自らを生け贄に捧げ、接合能力でカウンターを他のクリーチャーに託すことで勝利を目指す。《墨蛾の生息地》で大量の毒カウンター、《搭載歩行機械》から大量の飛行機械を発進、《歩行バリスタ》乱れ撃ち……いずれにせよ派手なエンディングを迎えることになる、楽しいデッキだ。
荒廃者以外にも《鋼の監視者》《金属ミミック》《活性機構》と相性の良いカードは多数あり、バラエティー豊かな攻めができるのがこのデッキの魅力だ。
ビートダウンの殻を被ったコンボであり、コンボに依存し過ぎないビートダウン、そんな感じだ。
このレガシー仕様のリストは、デッキを構成するパーツはモダンのものと大体同じだが、やはり土地が格段に強くなっている。2マナのカードが多いのでそれを速やかに唱えることのできる《古えの墳墓》や《ファイレクシアの塔》の参入はデッキを大きくパワーアップさせている。
モダンでは禁止カードである《伝承の樹》が使えるのも荒廃者的には嬉しい。後はこうした土地にアクセスする《輪作》というシブいカードが使えるのもいいね。
いざとなったら《墨蛾の生息地》を持ってきて勝ちに行けるし、序盤では上述のマナ加速を持ってくればいい。《血染めの月》デッキ相手にもとりあえず《森》を確保しておけばなんとかなるだろう。サイドボードの《カラカス》の水増しにもなっている点がまったくおたくシブいぜ。
さまざまなカードが噛み合って真価を発揮するデッキなので、プレイングにはちょっと練習が必要になってくるだろう。ただ慣れれば、その爆発力が病みつきになるはずだ。デュアルランドのような手に入れにくい土地を必要としない点も、レガシー参入を考えているプレイヤーには嬉しいところかな。
モダンとレガシー、どちらかのフォーマットを遊んでみたいというプレイヤーは、いっそのことこういうデッキで両方始めてしまう、それぐらい大胆にいってしまっても良いんじゃないかな?
RANKING ランキング
-
広報室
年末年始もマジックづくし!「お年玉キャンペーン」&「プレマ&スリーブゲット!年末/年始スタンダード」開催決定|こちらマジック広報室!!
-
コラム
スクウェア・エニックスで「マジック体験会」を開催!?『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』に向けたインタビューも|企画記事
-
戦略記事
ラクドス・サクリファイス:クリーチャーともう一つの生け贄要員(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
戦略記事
ジャンド独創力:プランは複数、独創力のみにあらず(パイオニア)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
戦略記事
とことん!スタンダー道!まさかまさかの複製術、コピーされ続ける先駆者(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
NEWEST 最新の読み物
-
2024.12.20戦略記事
今週のCool Deck:ロータス・コンボ、遂にアリーナにて始動!(パイオニア)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
2024.12.20読み物
第51回:0から始める統率者戦|クロタカの統率者図書館
-
2024.12.19戦略記事
とことん!スタンダー道!まさかまさかの複製術、コピーされ続ける先駆者(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
2024.12.19コラム
スクウェア・エニックスで「マジック体験会」を開催!?『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』に向けたインタビューも|企画記事
-
2024.12.18戦略記事
ラクドス・サクリファイス:クリーチャーともう一つの生け贄要員(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
2024.12.18広報室
2024年12月18日号|週刊マジックニュース
CATEGORY 読み物カテゴリー
戦略記事
コラム
読み物
BACK NUMBER 連載終了
- Beyond the Basics -上級者への道-
- Latest Developments -デベロップ最先端-
- ReConstructed -デッキ再構築-
- Daily Deck -今日のデッキ-
- Savor the Flavor
- 射場本正巳の「ブロールのススメ」
- 津村健志の「先取り!」スタンダード・アナライズ
- 浅原晃の「プレミアイベント三大チェックポイント!」
- ガフ提督の「ためになる」今日の1枚
- 射場本正巳の「統率者(2017年版)のススメ」
- かねこの!プロツアー食べ歩き!
- ロン・フォスターの統率者日記
- 射場本正巳の「統率者(2016年版)のススメ」
- マアヤのマジックほのぼの日記
- 金子と塚本の「勝てる!マジック」
- 射場本正巳の「統率者(2015年版)のススメ」
- 週刊連載インタビュー「あなたにとってマジックとは?」
- なかしゅー世界一周
- 中村修平の「デイリー・デッキ」
- 射場本正巳の「統率者(2014年版)のススメ」
- 中村修平の「ドラフトの定石!」
- 浅原晃の「プロツアー観戦ガイド」
- 鍛冶友浩の「プロツアー観戦ガイド」
- ウィザーズプレイネットワーク通信
- Formal Magic Quiz
- 週刊デッキ構築劇場
- 木曜マジック・バラエティ
- 鍛冶友浩の「デジタル・マジック通信」
- 鍛冶友浩の「今週のリプレイ!」
- 渡辺雄也の「リミテッドのススメ」
- 「明日から使える!」渡辺リミテッド・コンボ術
- 高橋優太の「このフォーマットを極めろ!」
- 高橋優太の「このデッキを使え!」
- 黒田正城の「エターナルへの招待」
- 三田村リミテッド研究室
- 新セットめった切り!
- シングルカードストラテジー
- プレインズウォーカーレビュー
- メカニズムレビュー
- その他記事