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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

ボロス・コントロール(スタンダード)

岩SHOW

 ボロスは攻めのカラーである。白と赤はマジック黎明期より軽量クリーチャーが強い色としてやってきた、その両者の伝統が融合したのだ。そりゃあ早いターンからクリーチャーを展開してガシガシ殴るのが得意なわけである。

 ただ、ボロスは蛮族ではない。正義の証である炎、高潔さの証である光が合わさり、ラヴニカの法を護るための軍隊となった。ラヴニカの街を日ごろからパトロールし、無法者を逮捕している。いわば、街のコントロール役。

 ということは、コントロールデッキにも向いているのでは? 答えはもちろんイエス、この2色はクリーチャーと同じく、除去も得意とする色だ。それもピンポイントから全体まで、いつだって良いカードを揃えている。

 そんなわけで今日はコントロールなボロス・デッキを紹介だ!

Zyrnak - 「ボロス・コントロール」
Magic Online Standard MOCS #11712640 6勝2敗 / スタンダード (2018年11月24日)[MO] [ARENA]
7 《平地
6 《
4 《聖なる鋳造所
4 《断崖の避難所
2 《ボロスのギルド門
2 《オラーズカの拱門

-土地(25)-

2 《凶兆艦隊の向こう見ず
3 《包囲攻撃の司令官

-クリーチャー(5)-
2 《シヴの火
4 《宝物の地図
2 《アゾールの門口
1 《溶岩コイル
1 《封じ込め
4 《ベナリア史
3 《轟音のクラリオン
3 《海賊の略奪
2 《残骸の漂着
1 《浄化の輝き
1 《不滅の太陽
2 《絶滅の星
2 《苦悩火
2 《ウルザの後継、カーン

-呪文(30)-
4 《アダントの先兵
2 《黎明をもたらす者ライラ
1 《溶岩コイル
1 《封じ込め
2 《神聖の発動
1 《轟音のクラリオン
2 《イクサランの束縛
1 《浄化の輝き
1 《苦悩火

-サイドボード(15)-

 デッキの目指すところは、リセットに次ぐリセットでの精神的ノックダウン……全体除去を用いて相手のクリーチャーを一掃し、息切れにさせて勝負を諦めさせるというものだ。

 赤と白で全体除去と言えば、そう《轟音のクラリオン》!

 この3マナの全体3点火力は、ゲーム序盤に相手が展開したクリーチャーをまとめて吹き飛ばす。ここまでの努力をパァにしてやると、クリーチャーで殴り勝つことを目指すデッキはまた盤面を再構築する。それらを《シヴの火》などで丁寧に焼いていっても良いし、クラリオンや《浄化の輝き》などでまた吹っ飛ばしてやるのも良い。

 プレインズウォーカーや《殺戮の暴君》といった対処の難しいパーマネントを並べてこようとも、《絶滅の星》で優秀な土地ごとちゃぶ台返ししてやろう。この時点で結構心が折れて投了する相手も少なからずいることだろう。

 大体は盤面をリセットして、かつ《ウルザの後継、カーン》が生き延びれば、彼がもたらすアドバンテージでそのまま勝てるし相手の心もひしゃげるもの。

 だが、他にも一応の勝ち手段としてクリーチャーが採用されている。これらは同時に他の役目も果たすのが素晴らしい。《凶兆艦隊の向こう見ず》はうまく相手の呪文を奪ってやりたい。先制攻撃を持っているのも防衛面でナイスだ。《包囲攻撃の司令官》はいざという時に多数のブロッカーを用意してくれるし、更地に出てくれば勝負を終わらせるには十分な打点であり除去にもなる。クラリオンとの相性は悪そうに見えるが、絆魂を与えてゴブリン爆撃をかませばライフを危険域から押し上げることもできてなかなかのコンビだったりする。《ベナリア史》は対《ベナリア史》用のカードとしても機能するし、コントロールデッキ相手に早いターンで対処を迫る攻めのカードでもある。

 このデッキはアドバンテージの取り方が面白い。カーンの他にいろいろなアーティファクトを採用しているのだが、中でも注目は《宝物の地図》。

回転

クリックで変身します

 これを使うコントロールデッキはすでに多数あるし、何をいまさらとも思うかもしれない。ただこのデッキには、《海賊の略奪》が採用されているということに気付いてほしい!

 このソーサリーは2枚ドローしつつ宝物・トークンを2つ生み出す。この宝物はマナとして用いても良いのだが、《宝物の地図》の変身後である《宝物の入り江》でドローに変換することができる。これで《海賊の略奪》は計4枚ドローのすごい呪文となるわけだ。こりゃ笑いが止まらん!

 《アゾールの門口》を変身させ、《太陽の聖域》から得た大量マナでの《苦悩火》という現環境のお約束コンボで勝てるのだが、それでも勝ち筋自体はやや細め。そこが気になるのであれば色々とカードを足しても良いだろう。《再燃するフェニックス》だとか、あるいは《絶滅の星》があるのだから《真火の隊長》で20点爆撃を狙ってみるとかも良いかもしれない。

 個人的にはこの手のデッキに《奇矯なサイクロプス》を採用してクラリオンとの相性の良さを楽しんだりしているが、これはマニア向けすぎるので真似しないように。いいね、サイクロプスは真似するなと言ったぞ!? (みんな思い思いのカードを試してみるといいよ、チャンチャン♪)

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