やあ皆！ 気が付けばグランプリ・静岡2018まであと１週間だ！

　……えっと、自分で言っておきながら、「マジかぁ」と思ってるよ……ついこの間、名古屋でドカンとやったと思ったらもう次のグランプリとは、嬉しい悲鳴をあげさせてくれるじゃないか。

　名古屋はチームリミテッドだったが、静岡はレガシーとスタンダードの日本初・ダブルグランプリ！ 当コラムでも紹介できるデッキが一気に増えそうでありがたい限り。スタンダードはプロツアーを経てより洗練された環境での戦いになるが、レガシーは単独では実に２年ぶりのグランプリということで、こちらもどんなデッキが出てくるのか注目必至。

　もしこのトーナメントやあるいはサイドイベントで使うデッキに迷っているプレイヤーがいたら、こんなデッキはどうだろうか？

　モダンで活躍する「５色人間」のレガシーバージョンだ！

　このデッキがオススメできる点とは、モダンのデッキを持っていれば一部のカードを交換するだけで組むことができる点。レガシーは多くのデッキが絶版カードを多数採用していて、特に２色土地・通称デュアルランドなどは手に入れにくい。しかしモダンの「５色人間」とほぼ変わらないこのデッキはデュアルランドを必要とせず、それを持っていないからレガシーに手を出せないんだよなぁというモダンプレイヤーのお悩みをズバッと解決してくれる存在なのだ！

　ただ、必要なカードの大部分がモダンのカードでデッキが組みやすいといっても、それで勝てなきゃ意味がないが……その点はご心配なく。

　《スレイベンの守護者、サリア》による呪文プレイの妨害はレガシーでも強烈な足止めとなってくれる。《渦まく知識》《思案》などで特定のカードにアクセスする手数重視のデッキなどからすれば、彼女はまさしく天敵だ。

　これに加えて《帆凧の掠め盗り》《翻弄する魔道士》などもレガシーではモダンと同じく一級品の妨害クリーチャーだ。

　こちらは盤面を作ると同時に、相手の行動を縛っていく。この「５色人間」戦術はレガシーでも通用する！

　さらにこれらだけではなく、１マナ人間の最高峰《ルーンの母》も加わるのがレガシーの人間デッキの魅力。

　彼女は《剣を鍬に》《稲妻》などの単体除去から自軍のクリーチャーを護ってくれる。これらがあれば上記の２マナ圏妨害チームも落とされにくくなり、より確実に仕事をこなしてくれるだろう！

　妨害しながら《教区の勇者》《サリアの副官》らで打点を高めて殴る、このシンプルなデッキに深みを与えるのは、こちらもレガシーならではの強力な人間《帝国の徴募兵》だ。

　ライブラリーの中からパワー２以下のクリーチャーを探してくるという能力だが、このデッキにはパワー３以上のクリーチャーはいない、すなわち何でも持ってこれるということ。これさえうまく使えば、相手や状況に合わせたベストな動きができる。モダンと違ってレガシーでは効かない相手が多い《反射魔導士》のようなカードも無理なく採用できるというのは嬉しい。

　そして徴募兵を採用することで、サイドボードには《フェアリーの忌み者》《ガドック・ティーグ》《秋の騎士》といった、人間ではないが便利なサイドカードをいろいろと控えさせることもできる。こういう小技こそ、まさしくレガシーをやっている感があって楽しい。

　モダンで人間デッキを使用しているプレイヤーには、このデッキをきっかけにしてレガシーデビューを果たしてほしいものだ。またその他にも、モダンのデッキをレガシー仕様にして戦うというチャレンジもどんどんとやってみてほしい。

　相手のデッキはコチラを想定していない、というアドバンテージもあるので、思ったよりも良い勝負ができるかもしれない。いずれにせよこのデッキのように、対コンボ耐性を高めにしておくと吉だ。レガシーは君の挑戦を待っているぞ！