- HOME
- >
- READING
- >
- 岩SHOWの「デイリー・デッキ」
- >
- 狂乱ゴブリン(スタンダード)
READING
岩SHOWの「デイリー・デッキ」
狂乱ゴブリン(スタンダード)
ローテーション前、スタンダード環境まとめコラムにて「赤単はゴブリン型になるかも?」なんて話をした。いざシーズンを迎えてみれば、実際にゴブリンデッキは登場した!
しかしそれは、僕が思い浮かべていた《ゴブリンの戦長》で速攻、《ゴブリンの損壊名手》でサイズアップするという部族ビートダウンデッキ……というわけではなかった。予想外の形で登場した、されどしっかりとゴブリン・シナジーを有したデッキをご覧いただこう!
24 《山》
-土地(24)- 4 《スカークの探鉱者》 4 《ゴブリンの扇動者》 4 《遁走する蒸気族》 2 《ゴブリンのクレーター掘り》 4 《ゴブリンの鎖回し》 4 《軍勢の戦親分》 4 《斉射の古参兵》 4 《包囲攻撃の司令官》 -クリーチャー(30)- |
4 《火による戦い》 2 《実験の狂乱》 -呪文(6)- |
3 《再燃するフェニックス》 2 《ゴブリンの損壊名手》 3 《ショック》 4 《溶岩コイル》 1 《実験の狂乱》 2 《苦悩火》 -サイドボード(15)- |
シンプルすぎるデッキリストが最高に美しい、「赤単ゴブリン」だ。マナ・コストの軽いゴブリンクリーチャーたちを序盤からガンガン展開して殴る、単純なデッキではあるのだが……このリストはシンプルにしてディープ! 上述のようなゴブリン皆に何かプラスのの能力を与えるカードはメインに入っていないのだが、ゴブリンだからこそできる動きを売りにしているぞ。
序盤はとにかくクリーチャーを展開しよう。ほとんどのものが1/1なので、相手がクリーチャーを展開してくれば殴りにいけないかもしれない。それでも構わない、どんどん出そう。この時、《遁走する蒸気族》がいるのであればこれを優先的に先出しして、軽いゴブリンを連打して+1/+1カウンターを貯めていこう。
サイズアップしたら攻撃して、相手のライフを削っておこう。もし攻撃に行けなくても、得たカウンター3個から3マナ得てさらに展開し、とにかく盤面をゴブリン(と蒸気族)でいっぱいにしよう。
相手の立ちはだかるクリーチャーは《斉射の古参兵》《火による戦い》あるいは《包囲攻撃の司令官》で除去しよう。
古参兵は大物を倒せる可能性がある、そのためゴブリンを横並べにさせたいのだ。司令官は除去だけでなく、相手のクリーチャーをブロックして死亡することが確定しているゴブリンをプレイヤー本体へと投げることができるのもポイント。なぜか殴っている側のライフが徐々に減っていくという、逆転のダメージレースを仕掛けることもできる。これぞゴブリン部族デッキならではの戦術!
手札切れするぐらいのタイミングで《実験の狂乱》を設置するのが理想の動きだ。
ライブラリーの上からカードがプレイ可能で、これがなんとまあ思っているよりもガンガンとプレイし続けることができる。軽いカードが多いこと、そしてこのデッキがマナ生産能力に優れていることもその理由だ。
《遁走する蒸気族》はカードを3回プレイするごとに3マナ供給してくれる、このスーパーエンジンとともにマナ供給を担うのが……このデッキのキーカード、《スカークの探鉱者》だ。
僕もこのデッキをコピーして何度かMTG Arenaで何度もプレイしてみたが、このデッキの肝とも言えるのはこの探鉱者だなと。《実験の狂乱》との相性は本当にえげつない。例えばライブラリーの一番上が《ゴブリンの扇動者》だったとしよう。2マナでそれをプレイして、ゴブリンを計2体得る。これらをマナに変換して、めくれた次のカードをプレイ……という動きは、さながらフリースペル(マナを消費せずに唱えられる呪文)!!
ライブラリーを掘り進める速度を高めてくれるし、そうやって展開したゴブリンたちをすべて生け贄に捧げて得た大量のマナから《火による戦い》をキッカー込みで唱えて対戦相手本体に10点!という動きも可能だ。
実際、この本体10点勝ちがこのデッキの勝利の半分近くを占めていた。ビートダウンが主戦略でありながら、プレイヤーへの直接ダメージでコンボデッキのように勝つこともできる。いくら相手が盤面を固めようとも、それを飛び越えて勝利する。これは、この環境ではゴブリンデッキにのみ許された特権ではないだろうか。
殴ってから《火による戦い》、サイド後は《苦悩火》で削りきる。この動きをサポートするのが《実験の狂乱》であり《遁走する蒸気族》《スカークの探鉱者》などのマナ・クリーチャー。他にも単体で強い《ゴブリンの鎖回し》《軍勢の戦親分》とカードが揃っており、このデッキをプレイするのは実に楽しい。ぜひ皆にも、ゴブゴブしていただきたいね!
先日紹介した「ラナウェイ・レッド」に《ケルドの炎》ではなく《実験の狂乱》を採用したリストも活躍したりで、このカードの今後にも要注目だ!
RANKING ランキング
NEWEST 最新の読み物
-
2024.11.21戦略記事
とことん!スタンダー道!難解パズルなカワウソ・コンボ(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
2024.11.20戦略記事
緑単アグロ、原初の王者の帰還!(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
2024.11.19戦略記事
ボロス・バーン:基本セットと火力の関係(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
2024.11.18戦略記事
世話人型白単コントロール、『ファウンデーションズ』の注目カードは?(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
2024.11.15戦略記事
今週のCool Deck:イゼット厄介者で機織りの季節を楽しもう(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
2024.11.15お知らせ
MTGアリーナニュース(2024年11月11日)|お知らせ
CATEGORY 読み物カテゴリー
戦略記事
コラム
読み物
BACK NUMBER 連載終了
- Beyond the Basics -上級者への道-
- Latest Developments -デベロップ最先端-
- ReConstructed -デッキ再構築-
- Daily Deck -今日のデッキ-
- Savor the Flavor
- 射場本正巳の「ブロールのススメ」
- 津村健志の「先取り!」スタンダード・アナライズ
- 浅原晃の「プレミアイベント三大チェックポイント!」
- ガフ提督の「ためになる」今日の1枚
- 射場本正巳の「統率者(2017年版)のススメ」
- かねこの!プロツアー食べ歩き!
- ロン・フォスターの統率者日記
- 射場本正巳の「統率者(2016年版)のススメ」
- マアヤのマジックほのぼの日記
- 金子と塚本の「勝てる!マジック」
- 射場本正巳の「統率者(2015年版)のススメ」
- 週刊連載インタビュー「あなたにとってマジックとは?」
- なかしゅー世界一周
- 中村修平の「デイリー・デッキ」
- 射場本正巳の「統率者(2014年版)のススメ」
- 中村修平の「ドラフトの定石!」
- 浅原晃の「プロツアー観戦ガイド」
- 鍛冶友浩の「プロツアー観戦ガイド」
- ウィザーズプレイネットワーク通信
- Formal Magic Quiz
- 週刊デッキ構築劇場
- 木曜マジック・バラエティ
- 鍛冶友浩の「デジタル・マジック通信」
- 鍛冶友浩の「今週のリプレイ!」
- 渡辺雄也の「リミテッドのススメ」
- 「明日から使える!」渡辺リミテッド・コンボ術
- 高橋優太の「このフォーマットを極めろ!」
- 高橋優太の「このデッキを使え!」
- 黒田正城の「エターナルへの招待」
- 三田村リミテッド研究室
- 新セットめった切り!
- シングルカードストラテジー
- プレインズウォーカーレビュー
- メカニズムレビュー
- その他記事