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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

オラーズカの暴君、クメーナ(ブロール)

岩SHOW

 ブロール! このフォーマットは君が選んだ英雄による、大喧嘩の場だ。Magic Onlineではこの新しいフォーマットを1vs1形式のリーグ戦で遊ぶことができる。スタンダードのカードプールで戦う統率者戦、使えるカードが限られているからこそ試されるのはアイディアだ。

 今日は「スタンダードでマーフォークデッキが組めるならブロールでもいけるだろ!」というアイディアを形にしたデッキを紹介しよう。《オラーズカの暴君、クメーナ》選手の入場ですッッ!!

Rac3wayWarrior - 「統率者:オラーズカの暴君、クメーナ」
Magic Online Brawl League 5勝0敗 / ブロール (2018年4月29日)[MO] [ARENA]
1 《オラーズカの暴君、クメーナ
-統率者(1)-

8 《
8 《
1 《植物の聖域
1 《進化する未開地
1 《廃墟の地
1 《内陸の湾港
1 《天才の記念像
1 《結束の記念像
1 《手付かずの領土
1 《森林地の小川
-土地(24)-

1 《翡翠をまとう者
1 《クメーナの語り部
1 《深根の精鋭
1 《マーフォークの枝渡り
1 《マーフォークの霧縛り
1 《マーフォークのペテン師
1 《金属ミミック
1 《銀エラの達人
1 《翡翠光のレインジャー
1 《ジャングル生まれの開拓者
1 《波を司る者、コパラ
1 《自然形成師
1 《俊敏な番人
1 《蔦形成師の神秘家
1 《水罠織り
1 《川守りの先駆け
1 《秘滝の軍使
1 《川識の占い師
1 《海底の神託者
1 《水底のドルイド、タトヨヴァ
1 《轟く声、ティシャーナ
-クリーチャー(21)-
1 《形成師の聖域
1 《古えの憎しみ
1 《壊れた絆
1 《英雄的介入
1 《深根の水域
1 《ハダーナの登臨
1 《自然に仕える者、ニッサ
1 《至高の意志
1 《水中からの侵略
1 《発見の道
1 《金粉の水蓮
1 《パラドックス装置
1 《勝者の戦旗
1 《川の叱責
-呪文(14)-
 

 スタンダード環境のマーフォークを思いっきり詰め込んだ、部族シナジーデッキだ。『イクサラン』『イクサランの相克』のイメージが強いが、『ドミナリア』からも新戦力を得ているマーフォーク。青の部族らしくトリッキーな動きをするものから、ゴリゴリマッチョな典型的緑の武闘派まで、バリエーション豊富なのが強みだね。

 《オラーズカの暴君、クメーナ》はマーフォークをタップすることで起動できる能力を持っている。このデッキの方針は、これを徹底的に活かすこと。《深根の水域》を出したうえでマーフォークを唱えまくり、戦場に川守り軍団を終結させる。これらをタップしてクメーナのドロー能力を起動し、さらにマーフォークを得てタップして……と連鎖的に動いていくのが理想だ。

 ここに《パラドックス装置》を加えると……

 マーフォークをタップしてカードを引いて、引いてきたカードを唱えてマーフォークがアンタップして、またそれらをタップしてカードを引いて……という循環機構が出来上がる。この際に『ドミナリア』から得た《金粉の水蓮》があると……そう、好きなだけ引いて好きなだけ展開できる、アドバンテージエンジンが完成するのだ!

 このループでありったけのマーフォークを展開し、クメーナの全体に+1/+1カウンターを置く能力で一気に戦場を分厚いものにして殴り勝つ、というのがこのデッキの最高に気持ちいい勝ち方だ。何らかの事情でクメーナが使えなくても、《勝者の戦旗》が代わりになってくれる。《フレイアリーズの歌》なんかを採用しても同じような動きが狙えるかもしれないね。

 まあ、このリストにとってこのド派手な《パラドックス装置》Winはオマケみたいなもので、サーチカードなどを入れてまで狙うぞというわけではない。あくまで、決まったらラッキーぐらいで……《マーフォークの霧縛り》《深根の精鋭》《金属ミミック》らで群れを強化して普通に殴り勝つ、というゲーム展開になることが多いだろう。

 ただ、必殺技があるとないとじゃ大違い。時折決まる、突然死。これぞ強いデッキの証!

 ブロールはまだ始まったばかり。現在、このフォーマットでは《遵法長、バラル》デッキの使用率がとても高くなっている。これすなわち「バラル一強」環境なのかというと……そうでないことを僕は願っている。

 青単で分かりやすく組みやすいバラルが目立つのは当然のことで、このクメーナのように多くの伝説のクリーチャー・プレインズウォーカーを統率者としたデッキを組むのはアイディアが必要で、そう簡単にできることではない。もう少し時間が経てば、このデッキのように面白くて強いリストが発明され、環境にはさまざまな統率者があふれかえるんじゃないかな。

 このフォーマットの発展が非常に楽しみなので、これからも当コラムでは取り上げていこうと思うよ!

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