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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

青単デルバー(レガシー)

岩SHOW

 レガシーにおいて最強の色は青であると言われていることは、これまでにも述べてきた。昔からコントロール・コンボの色であったのに加えて、《秘密を掘り下げる者》《瞬唱の魔道士》《真の名の宿敵》とクリーチャーも強いものが多数出てきて、ビートダウンの色としての地位も手に入れた。

 総合力が非常に高い色であることは明白だが……いや、《死儀礼のシャーマン》に《グルマグのアンコウ》にと、他の色のカードにも結構助けてもらってるでしょって? それは確かに否定はできない。では、青単ではどこまでやれるのか?

 Magic Onlineのリーグ戦では、たびたびこうしたチャレンジ魂を感じるデッキが勝っている姿を見ることができる。そんなものの中でも最新鋭のデッキを今日は取り上げよう。青単、やれんのか!?!?

ItIsUnfair - 「青単デルバー」
Magic Online Competitive Legacy Constructed League 5勝0敗 / レガシー (2018年3月23日)[MO]
9 《
2 《溢れかえる岸辺
2 《汚染された三角州
2 《沸騰する小湖
2 《霧深い雨林
-土地(17)-

4 《秘密を掘り下げる者
2 《ニヴメイガスの精霊
2 《瞬唱の魔道士
2 《氷の中の存在
4 《真の名の宿敵
-クリーチャー(14)-
3 《ギタクシア派の調査
1 《蒸気の絡みつき
1 《はらわた撃ち
4 《渦まく知識
4 《思案
4 《狼狽の嵐
3 《目くらまし
2 《対抗呪文
1 《四肢切断
2 《基本に帰れ
4 《意志の力
-呪文(29)-
3 《外科的摘出
1 《はらわた撃ち
3 《水流破
1 《カーンの接触
1 《基本に帰れ
1 《ファイレクシア病の支配
1 《不忠の糸
2 《水没
2 《精神を刻む者、ジェイス
-サイドボード(15)-
 

 マナを出す土地は《》しか入っていない点に美学を感じる、青単の《秘密を掘り下げる者》デッキだ。

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 とりあえずこの虫大好き学者さんを1ターン目に出して、大量に採用したインスタント or ソーサリーによって《昆虫の逸脱者》に変身させて、3/2飛行の高スペックで殴る殴る殴る。相手のやることは《意志の力》《目くらまし》で打ち消す打ち消す打ち消す。やりたいことをされる前に制圧してしまう、これが各種デルバー(掘り下げる者の意)デッキの基本で、それは青単になっても変わらない。

 打ち消しを中心とした軽い妨害呪文、変身を円滑にさせて欲しいカードを欲しい時に引き込むための軽いドロー呪文、そしてデルバーを筆頭としたクリーチャー軍団。デッキを構成するパーツ自体はシンプルなものだ。

 《秘密を掘り下げる者》《真の名の宿敵》と青を代表する攻撃的クリーチャー計8枚では少々物足りないので、多くのデッキでは他の色から傭兵を雇うのだが……このデッキは青単なので自前の駒でそのスロットを埋める。そこで白羽の矢が立ったのが、実はこのデッキの主役とも言える《氷の中の存在》と《ニヴメイガスの精霊》だ。どちらも軽量の呪文を連打するデッキの構成と噛み合っているのがその特徴だ。

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 《氷の中の存在》はスタンダードやモダンでもその姿を見ることがあり、そのカードパワーは広く知られている。2マナ0/4という防御的すぎるスペックでスタートするこのクリーチャーは、インスタント or ソーサリーを唱えることで氷・カウンターの数を減らしていき、4つ目の呪文でその氷が溶けきった時に《目覚めた恐怖》に変身しホラーでないクリーチャーをすべて吹き飛ばす。7/8と一気に攻撃的になるのも頼もしい。1マナは当たり前、マナを払わずとも唱えられる軽量呪文が多いレガシーであれば、このカードの変身もお茶の子さいさい。しっかりと守ってやりながら早期変身からのゲームエンドを目指そう。

 《ニヴメイガスの精霊》は少々特殊なカードだ。このクリーチャーを使いこなせるか、このデッキで勝つにはそれが重要なポイントとなってくることだろう。唱えてから解決される前のスタックにある呪文を追放することで、このエレメンタルは+1/+1カウンターを2個得てサイズを上昇させる。軽い呪文をダーッと唱えて食わせれば、簡単に巨大化することだろう。

 ただ、《氷の中の存在》と決定的に違う点は、それらの呪文を解決できない点。《思案》からドローした《渦まく知識》に繋いでいって一気に……みたいな動きはできず、呪文はただ打点にしかならない。なので少々、クセが強い。このデッキではこの扱いづらいカードに、最高の餌を用意してやってそのポテンシャルを最大限に引き出している。それが《狼狽の嵐》だ。

 このインスタントはストームを持っており、対戦相手と自分の行動次第でそのコピーを大量に生み出すことができる。そして往々にして、それらはすべて解決されることなく対戦相手の呪文を打ち消すことに成功する。余ってしまったコピーは立ち消えるしかないのだが、このデッキではそれをこのニヴメイガスに提供してグググィーッとサイズアップさせることが可能なのだ。資源の有効利用であり、早期決着を狙いたいこのデッキでは実に頼もしいコンボである。

 ついでに小技ではあるが、自分の呪文に対して《目くらまし》を《》を手札に戻して唱えつつこのニヴメイガスで追放することで、サイズアップと出し直した《》から青マナを得てマナ加速のように使うというテクニックもある。そこまで狙うものでもないが、これによりそのターン中の決着を狙えることもあるので覚えておいて損はないだろう。ニヴメイガスはこういうことをいろいろと考えさせてくれる、パズル的要素を持った良いカードだ。

 青単色でも十分な打点は確保可能だ。単色でやるのはただの意地っ張りというわけでもなく、《基本に帰れ》を用いることができるというメリットもある。青単色ではアーティファクトに触れづらいので苦手ではあるのだが、このデッキでは装備品には《ファイレクシア病の支配》で対抗し、天敵である《虚空の杯》には《カーンの接触》でなんとかしようというアプローチが採られている。

 X呪文である《虚空の杯》は戦場にある時は点数で見たマナ・コストが0なので、《カーンの接触》により即座に死亡するのだ。こういう、珍しいカードを探す楽しみも単色デッキを作る際の面白さだね。

 皆も好きな色で、マジック25年の歴史が生み出したさまざまなカードの可能性を探ってみては?

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