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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:3人チーム構築戦組み合わせ例 その2(スタンダード・モダン・レガシー)
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:3人チーム構築戦組み合わせ例 その2(スタンダード・モダン・レガシー)
by 岩SHOW
本日もグランプリ・京都2018に向けてチーム戦のデッキの一例を紹介しよう。と言っても、実は今日の3つのデッキは実際にチーム戦で使われて記録を残したという組み合わせではない。それは......単純に各フォーマットで「強い」と言えるデッキのご紹介だ。
3月上旬に行われた、Magic Onlineのラウンド数の多いトーナメントで優勝したデッキを各フォーマットで1つずつチョイスしてみた。各フォーマットで最強のデッキを用意する、これが優勝に最も近い道......かもしれない。というわけで、実力派を3つ集めてみたぞ!
スタンダード
7 《島》 6 《平地》 4 《氷河の城砦》 3 《灌漑農地》 2 《イプヌの細流》 1 《敵意ある砂漠》 -土地(23)- 4 《査問長官》 4 《聖なる猫》 4 《機知の勇者》 1 《博覧会場の警備員》 4 《発明の天使》 -クリーチャー(17)- |
4 《航路の作成》 4 《巧みな軍略》 2 《アズカンタの探索》 4 《復元》 2 《排斥》 4 《王神の贈り物》 -呪文(20)- |
3 《博覧会場の警備員》 3 《賞罰の天使》 2 《領事の権限》 3 《否認》 2 《ジェイスの敗北》 1 《排斥》 1 《イクサランの束縛》 -サイドボード(15)- |
3月3日のMOCSにて優勝したデッキは「青白GPG」。『破滅の刻』以降スタンダード環境に存在感を示し続ける、コンボ要素を持ったクリーチャーデッキだ。
《王神の贈り物》を用いるデッキはそのカード名の略称から「GPG」と括られるのだが、そのバリエーションはいくつかある。墓地にクリーチャーを送り込むために青は外せないが、サブカラーをどうするか、また同じ色でも細かい構築に違いが表れる。
このリストはプロツアー『イクサラン』準優勝のパスカル・メイナード/Pascal Maynardが用いたことでも記憶に新しい「最速コンボ型」だ。時間をかけて王神にアクセスする《来世への門》を排除し、《復元》による4ターン目の盤面完成を目指す。
いったい、どの形がベストなのか? それはトーナメントが終わってみるまではわからないのだが、速度勝負を仕掛けるデッキが増えている・あるいは時間をかけると有利になるデッキと多くマッチングするのではと読んだのであれば、最速コンボ型は良い選択肢として浮かび上がってくるだろう。
《発明の天使》という、盤面を強固にしつつライフも回復してくれるクリーチャーのおかげで、予測していないタイプのデッキと遭遇した際にもなんとかなることが多いというのもセールスポイントだ。
モダン
1 《平地》 4 《地平線の梢》 2 《金属海の沿岸》 4 《魂の洞窟》 4 《手付かずの領土》 4 《古代の聖塔》 -土地(19)- 4 《教区の勇者》 4 《貴族の教主》 4 《帆凧の掠め盗り》 4 《翻弄する魔道士》 4 《幻影の像》 4 《サリアの副官》 4 《スレイベンの守護者、サリア》 4 《カマキリの乗り手》 3 《反射魔道士》 1 《ミラディンの十字軍》 1 《ザスリッドの屍術師》 -クリーチャー(37)- |
4 《霊気の薬瓶》
-呪文(4)- |
3 《イゼットの静電術師》 3 《罪の収集者》 2 《ケッシグの不満分子》 2 《ヴィティアの背教者》 2 《ザスリッドの屍術師》 1 《ミラディンの十字軍》 2 《墓掘りの檻》 -サイドボード(15)- |
3月10日のModern Challenge優勝デッキは「5色人間」。このデッキについて詳しくは過去の回でも紹介しているのでそちらも。
以前紹介したものはメインデッキを構成するものが土地と人間だけという豪快なものだった。結局、主流となったのは今回紹介するこの《霊気の薬瓶》を採用した形となった。
クリーチャーオンリーのものはこの枠が《アヴァシンの巡礼者》となっている。巡礼者は後から引いてきても人間なので各種能力を誘発させたり最低限打点になるというメリットがあるのだが、それよりもカード1枚で2~3マナ圏のクリーチャーを戦場に投下可能な《霊気の薬瓶》の強さが勝ったようである。
このデッキは打点と妨害を同時に兼ねる人間クリーチャーを連打し、相手がやりたいことをする前に圧倒的な盤面を作り勝利する速攻ビートダウンデッキである。《帆凧の掠め取り》《翻弄する魔道士》でコンボパーツを抑えたり除去呪文を封じている間に、《教区の勇者》《サリアの副官》らでゴリッと削りきろう。
妨害がちゃんとできるデッキなので、しっかりと動けば理論上とのデッキにも勝ちうるが、クリーチャーでしか勝利できないデッキなので対策もされやすく、そこに付け込んでくるデッキには手も足も出ないなんてことも無きにしもあらず。
グランプリという長丁場では「要所を落とさずにしっかりと回って勝つ!」という強い気持ちで用いることが大事だろう。大丈夫、チーム戦なので個人戦よりもリスクは少ないよ!
レガシー
6 《島》 3 《平地》 2 《Tundra》 4 《溢れかえる岸辺》 2 《霧深い雨林》 2 《汚染された三角州》 2 《湿地の干潟》 -土地(21)- 4 《瞬唱の魔道士》 4 《石鍛冶の神秘家》 2 《真の名の宿敵》 -クリーチャー(10)- |
4 《渦まく知識》 4 《思案》 4 《剣を鍬に》 2 《呪文貫き》 1 《流刑への道》 1 《対抗呪文》 2 《基本に帰れ》 2 《議会の採決》 4 《意志の力》 1 《梅澤の十手》 1 《殴打頭蓋》 3 《精神を刻む者、ジェイス》 -呪文(29)- |
2 《封じ込める僧侶》 2 《狼狽の嵐》 2 《外科的摘出》 1 《真髄の針》 2 《解呪》 2 《至高の評決》 1 《火と氷の剣》 1 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 1 《石術師、ナヒリ》 1 《カラカス》 -サイドボード(15)- |
3月11日のLegacy Challenge優勝デッキは「青白石鍛冶」。その名の通り、《石鍛冶の神秘家》を軸とした青白の中速デッキだ。
青のドローと打ち消し、白の除去でコントロールチックに動きつつも《石鍛冶の神秘家》から《殴打頭蓋》or《梅澤の十手》という最高クラスの装備品をサーチしてきて攻めるのが主な動き。どの行動も1~2マナに固まっているため、動きに不自由がなく攻めも守りも同時にこなす器用なデッキだ。
石鍛冶と《真の名の宿敵》あるいは《精神を刻む者、ジェイス》によりマウント(攻め続ける状態)を簡単にとって、後は全部弾いて勝つ、という一見イージーなプランがこのデッキの真骨頂なのだが、逆に言うとそれらぐらいしか勝利をもぎ取るカードがないため、繊細なデッキでもある。1枚で状況を跳ね返すという手段があまりないので、丁寧なプレイングが要求される、難しめのデッキと考えていいだろう。
このリストでは2色なことを活かして基本土地をたっぷりと採用し、《基本に帰れ》で対戦相手の土地をガッチリ封じるという奇襲的プランが用意されている。
エルドラージ系のデッキや4色以上を扱うデッキなどの隙を見つけて叩きつければ、これだけで勝負アリの状況に持ち込めることも。何が出てくるかわからないグランプリではどれほどの効力があるのか未知数だが、大多数のプレイヤーはメインからこのカードがプレイされるということを警戒していない。こういった枠を設けるか否か、チームメイトと最終調整を行うのも楽しいだろうね。
3つのデッキに共通することは、わりと相手を選ばずに戦えるデッキじゃないかなということ。また、早いターンに自分のやりたいことを押し付けるという強みも持っている。適当に集めてみたが、グランプリ予選ラウンド14回戦を戦うには良いチョイスかもしれない。
優勝を目指して、皆はどんなデッキを三本の矢にするのか? 今からデッキリストを見るのが、ひそかに楽しみなのだ。
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