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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:エドガー・マルコフの血の饗宴(1on1 Commander)
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:エドガー・マルコフの血の饗宴(1on1 Commander)
by 岩SHOW
グランプリ・京都2018まで、まだ少し時間がある。勝つためにチームで今から猛練習!という姿勢でも良いが、「このメンバーでマジックができて良かった!」と言える関係を築くためにまったりとした時間の使い方もアリかなと思う。統率者戦なんてやってみるのも良いだろう。
そういえば、最近取り上げていなかった統率者戦の構築形式で1対1で対戦する、「1on1 Commander」というフォーマットのデッキで紹介したくなるものがあった。決してデッキリストを見やすく綺麗にマナ・コスト順に並べるのが大変だからご無沙汰だったとか、そういうわけじゃないぞ! 先日遊んでみて、なかなか面白いフォーマットだなと再認識したところに、魅力的なデッキリストが飛び出してきたからだ。じゃあ早速見ていこう!
《エドガー・マルコフ》の登場だ!
......誰かって? 知らない方がいるのもまあしょうがない、『統率者(2017年版)』に収録されているカードなので、通常セットのストーリーを追っていてもその名はあまり出てこない。
マルコフ家は次元イニストラードにおける吸血鬼の四大血統の1つであり、現在同次元で絶賛石化中のプレインズウォーカー《ソリン・マルコフ》もこの家の生まれだ。エドガーはイニストラードにおける最初の吸血鬼であり、さらに言うとこの次元の吸血鬼の生みの親である。錬金術師であった彼はただ一人の孫であるソリンと自身の不老不死を願い、また飢饉で苦しむ人々を救うため、穀物を消費しない新たな人類の形として吸血鬼化という道を選んだ。シルゲンガーという悪魔から学んだ血魔術の儀式を完遂し、《オリヴィア・ヴォルダーレン》らとともに吸血鬼となった......だそうな。
吸血鬼の始祖はきちんとその能力も吸血鬼に関するものとなっている。威光能力は戦場か統率領域にある際に吸血鬼・呪文を唱えると誘発し、吸血鬼・トークンを生み出す(最近流行りの白い絆魂持ちと混同しないように注意!)。吸血鬼を呼べば呼ぶほど、その血筋は拡大していくというわけ。
そこに加えて、エドガー自身が攻撃するとすべての吸血鬼が+1/+1カウンターを得るという強化能力持ち。6マナと重めのコストだが、速攻+先制攻撃と攻撃に参加しやすい設計になっているので、すぐさまその効果を実感できるだろう。
そんなわけでこのデッキには吸血鬼が実に48枚も採用されている。リミテッド向けにデザインされたものでも、威光能力があればカード1枚でクリーチャー2体として機能する。そんなわけで1マナから5マナまで、さまざまな吸血鬼がありったけ採用されているのだ。
『統率者(2017年版)』が発売されたのは2017年8月。この時点でのエドガーの評価は「白い吸血鬼ほとんどいないからな......」と3色であることのデメリットの方が目立っている状態だった。しかし時は流れて現在、『イクサラン』にてはじめて白単色の吸血鬼が登場し、『イクサランの相克』ではバリエーションも増えた。特に2マナの全体強化《軍団の副官》は白を使うことのメリットを大幅に引き上げた。
このカードもエドガーの威光の元では友を引き連れ、2マナで4点分のクロックとして機能する。1ターン目に1マナ吸血鬼をプレイできていれば、とんでもないラッシュで《神の怒り》などの全体除去が間に合わない可能性も高い。こう書いただけで、エドガーが無茶苦茶強そうに思えてきたでしょ?
1/1トークン生成能力と組み合わせると「壊れ」となる《頭蓋骨締め》を採用し、長期戦も戦えるだろう。これをサーチするために吸血鬼でない《石鍛冶の神秘家》が採用されているが、なんとなくソリンとナヒリの関係を思い起こさせるのでグッド。
とにかくエドガーが当初思っていた以上に強そうなので、このフォーマットに興味がある方は試してみてほしい。とにかく吸血鬼を集めればデッキになるという、構築ハードルの低さもセールスポイントだ。威光能力はどうやらかなり強力そうなので、他にも《世界の咆哮、アラーボ》を用いた猫ビートダウンなどにも挑戦してみたいね!
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