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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:青白永遠衆(スタンダード)

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:青白永遠衆(スタンダード)

by 岩SHOW

 最近の青白ってすごいよね。何でもできる。昔はどうだったか、と考えてみると......《対抗呪文》と《神の怒り》の典型的な「青白コントロール」、打ち消し構えつつ隙あらば仲間を呼び出す「カウンター・レベル」、墓地を肥やしてエンチャントを一気に釣り上げて打ちのめす「補充」......僕がマジックを始めたころに、もうすでにいろいろできる色だったんだな。

 現環境ではコントロールの一角「副陽コントロール」や、その真逆の墓地活用コンボデッキ「GPG」として暴れたり......実に多彩な役目を務めている。

 今日紹介するデッキも、上記の2つとは違ったアプローチで組まれたものとなっている。Magic Onlineのプロツアー予選で25位。その成績をどう捉えるかは人次第だが、ズラリと並んだ「ティムール・エネルギー」「ラムナプ・レッド」の中で異彩を放つ姿はカッコイイと思ったよ。そいつの名は「青白永遠衆」!

DrDShep - 「青白永遠衆」
Magic Online Standard PTQ 25位 / スタンダード (2017年10月14日)[MO] [ARENA]
7 《平地
1 《
4 《灌漑農地
4 《氷河の城砦
2 《曲がりくねる川
4 《イプヌの細流
2 《廃墟の地
2 《敵意ある砂漠

-土地(26)-

4 《典雅な襲撃者
4 《機知の勇者
4 《陽光鞭の勇者
4 《賞罰の天使

-クリーチャー(16)-
2 《領事の権限
4 《航路の作成
4 《選定された行進
4 《イクサランの束縛
4 《燻蒸

-呪文(18)-
2 《領事の権限
2 《呪文貫き
4 《否認
4 《厳粛
3 《ギデオンの介入

-サイドボード(15)-

 永遠(と不朽)能力を持ったクリーチャーを普通に展開して、死亡後、あるいは能動的に墓地に埋めつつその能力で墓地から戦場へ蘇らせ、尽きぬクリーチャー展開によりアドバンテージ勝負に勝とうという、コントロール寄りのデッキである。何も考えずに見ると「GPG」っぽさもあるが、《王神の贈り物》などはもちろん採用されておらず、コントロール用のカードが圧倒的に多いのが分かる。

 基本戦術は《燻蒸》《イクサランの束縛》を用いた除去コントロールで、その動きを円滑にさせるのが《機知の勇者》に《航路の作成》。

 これらでしっかりと土地や除去、そして逆転への一手となる《選定された行進》を引き込んで、不要な永遠持ちクリーチャーは手札から捨てる。《航路の作成》はいざとなれば手札捨てなしの2マナ2枚ドローとなるのも頼もしい。盤面を更地に保つために、こちらのクリーチャーと相手のクリーチャーを相討ちさせるのも恐れない。ガンガンブロックして、戦力を徹底的に削いでやろう。

 大きく動いても安心、というターンが来れば《選定された行進》設置から、永遠衆復活の刻!

 永遠も不朽も、墓地にあるそのカードと同じ能力を持った(加えて永遠はサイズが4/4になり黒になった)ゾンビ・トークンを生成するという能力である。行進の下ではこれらは1枚から2体生成される! 《陽光鞭の勇者》でライフ8点ゲイン! 《機知の勇者》で8枚引ける! 《賞罰の天使》でパーマネント2つ追放! 《典雅な襲撃者》で突如16点の打線! と、地味目だったカードが輝き出す。こうやって攻める者・攻められる者が一度スイッチしてしまうと、そこからゲームを覆すのは至難の業だ。

 そんなわけで、対クリーチャーデッキ相手には有利に戦えるようになっている。もしもの時には《燻蒸》でリセットして、こちらは再展開すれば良いだけの話だ。

 サイドボードの《厳粛》4枚もあって、「ティムール・エネルギー」相手には有利に戦えるデッキだと思われる。環境に多いデッキを喰えるデッキというのはそれだけでも価値のあるものだ。さあこのまま、ミイラのように忘れ去られ眠りにつくのか、永遠衆として君臨するのか......ボーラスのみぞ知る、ってところかな。これだけパワフルな軍団を作ろうとしていたなんて、悪いやっちゃ。

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