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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:緑白恐竜ランプを実際に使ってみる(スタンダード)

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:緑白恐竜ランプを実際に使ってみる(スタンダード)

by 岩SHOW

 前回は『イクサラン』発売前、すなわち実際にカードに触れる前にデッキ原案を考えてみた。

 それから数日、Magic Onlineでは9月25日深夜にちょい早『イクサラン』リリースと相成った。日本時間でいう2時などであったが、多くのMOユーザーが夜更かしして、待ちに待った新環境を楽しんだことだろう。

 僕ももちろん、せっかくなんで仕事などしながらリリースの瞬間を待ち、真っ新な環境を楽しむことにした。と言っても遊びじゃない、これも立派なお仕事。グランプリ・静岡2017秋世界選手権2017に向けたリミテッド環境の勉強と、このデイリー・デッキの原稿を書くために......いざMOへダイブッ!

 とりあえず、『イクサラン』のカードを眺めつつやることは決まっていた。まずはドラフトで、どのような色の組み合わせ・戦略を主軸としたデッキが存在するのか、いわゆるアーキタイプというものを確認。赤黒海賊は宝物ジャンジャンで色を足すのが容易、というのがよくわかった。

 落ち着いたら、今度はスタンダードだ。発売前に考えたあのリスト、その後に放置ってわけにはいかないだろう。実際に回さねば!そんなわけでリーグ戦にチャレンジ......の前に、ちょっと内容をイジることにした。デッキ原案だけだったのでサイドボードも作らなきゃいけないしね。

岩SHOW - 「緑白恐竜ランプ」
スタンダード (『カラデシュ』~『イクサラン』)[MO] [ARENA]
7 《
4 《平地
1 《
4 《まばらな木立ち
2 《陽花弁の木立ち
4 《ハシェプのオアシス
3 《シェフェトの砂丘
1 《屍肉あさりの地

-土地(26)-

4 《覚醒の太陽の神官
4 《大物群れの操り手
4 《群棲する猛竜
2 《殺戮の暴君
1 《翠緑の太陽の化身
3 《覚醒の太陽の化身
1 《太陽の化身、ギシャス
2 《歩行バリスタ

-クリーチャー(21)-
3 《砂の下から
3 《楽園の贈り物
3 《新たな地平
2 《排斥
2 《約束の刻

-呪文(13)-
3 《切り裂き顎の猛竜
1 《威厳あるカラカル
2 《殺戮の暴君
1 《歩行バリスタ
3 《領事の権限
1 《俗物の放棄
2 《イクサランの束縛
2 《燻蒸

-サイドボード(15)-

 メインの《約束の刻》を2枚、《殺戮の暴君》に置き換えてみた。《太陽の化身、ギシャス》により得られる幸福の度合いをより高めたくなった、という理由からである。

 6マナクリーチャーの中ではトップクラスのサイズと能力の持ち主だが、実際にどの程度強いのかというのも試しておかないとね。サイドボードはエルドラージ時代の「緑白ランプ」のものをベースに、《切り裂き顎の猛竜》をかつての《不屈の追跡者》感覚で採用。追加の《殺戮の暴君》も忘れずに。

 さあ、オンラインの戦場へ、冒険の旅に出発だ!

リーグ戦結果

 圧倒的ズタボロである。1つ弁解の余地をください、26枚も入れているのに土地を引かないんです。土地が来なくてトリプルマリガン、という動きを何度繰り返したかわからない。僕は趣味や仕事でMO配信をちょくちょくやっていて、それをご覧になったことがある方にはおなじみの光景だ。

 運のなさに加えて、予想外のことが起こったのも敗因である。コントロールが多いのだ。

 環境初期というものは、得てしてビートダウンとばかりマッチングするものである。ビートダウンは構築が分かりやすい、いかに効率よくライフを削ることができるのか、という点を考えて組めばよいからだ。一方、それらに対抗するべく組まれるコントロールデッキというものは、仮想敵の全容が判明しないことにはうまく組めなかったりする。ローテーション込みの新環境ならなおさらなのだが、予想に反して『イクサラン』のコントロール向けのカードを使いたくてデッキを組んだプレイヤーが多かったようだ。

 上記のコントロールデッキを相手取って、さあうちのエース《覚醒の太陽の化身》は......何もしないッッ......昇らない......覚醒の太陽...その夜明け......訪れず...! 手札でひたすらにお荷物になっていた。これを使って相手のクリーチャーを吹き飛ばすことはただの一度もなかった、嘘やーん(笑)

 『イクサラン』環境の予想だにしない洗礼を受けてしまったわけだが、収穫もあった。《殺戮の暴君》はありとあらゆるマッチアップにおいて強かった。恐竜のエースと言っても良いだろう。これを展開できればゲーム展開は非常に楽になるのだが...コントロールデッキもそれは承知なようで、《残骸の漂着》をしっかり採用してこれで暴君を処理してきた。この除去は強いね、新環境における《副陽の接近》コントロールを支える良きサイドカードとなるだろう。

 あと強かったでいえば、《太陽の化身、ギシャス》は思っていたよりも無茶苦茶するスーパー・パワーカードだった。恐竜を用いたランプデッキを組むのであれば、貪欲にこれを中心とした構築にした方が強いかもしれない。爆発力で相手を打ちのめしてこそのランプだな、としみじみ思った。

 環境初日、まだまだわからないことだらけだ。明日のこのコラムでは、初日に活躍したデッキを取り上げるとしよう。個人的には《太陽鳥の祈祷》というカードは思っていたよりもずっと強くて、それを使ったデッキはとても気になるぞ!

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