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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:トラシオス&薬瓶砕き(1v1 Commander)
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:トラシオス&薬瓶砕き(1v1 Commander)
by 岩SHOW
漫画や映画で闘技場編みたいな展開になるとテンションが上がる者はおるか!ワシもじゃ、ワシもじゃみんな。そんなわけで『オデッセイ』~『オンスロート』までの雰囲気は好きだった。カマールを始めとするピットファイターたちがそれぞれの目指すもの――大抵はミラーリだったが――のために戦うというストーリーと、荒廃した世界の闘技場という舞台が噛み合っていて好きだったなぁ。カードにも闘技場で戦うさまざまなピットファイターが描かれ、その雰囲気にワクワクしたものである。
統率者戦は、伝説のクリーチャーを「統率者」という主人公ポジションに設定してデッキを組んで対戦する、他のフォーマットでは味わえない面白さを持ったカジュアル・フォーマットだ。5月10日より「Magic Online上にて、多人数戦ではなく1対1で行う統率者戦」という、これまでリアルではデュエル・コマンダーと呼ばれていたフォーマットが導入され、リーグ戦もスタートした。冒頭で述べた闘技場的な戦いが体験できるわけだ。ウォー、俺が最強の戦士だ!
これが、やってみるとなかなか面白い。むちゃくちゃ適当な持ち合わせのカードだけで挑んだデッキでも、あと一歩みたいな状況に持ち込めたので(ぼろ負けしたが)、もうちょっと真剣にカードを揃えて吟味すれば「自分のデッキ」で戦っていけるなと。環境に名を残したいなら、今しかない!皆もデッキを作ってリーグに参加しよう!そんなわけで、今日は1v1 Commanderのリーグ全勝デッキを紹介しよう!
1 《トリトンの英雄、トラシオス》 1 《激情の薬瓶砕き》 -統率者(2)- 1 《島》 1 《沼》 1 《Underground Sea》 1 《Volcanic Island》 1 《Tropical Island》 1 《Badlands》 1 《Bayou》 1 《Taiga》 1 《湿った墓》 1 《蒸気孔》 1 《繁殖池》 1 《血の墓所》 1 《草むした墓》 1 《踏み鳴らされる地》 1 《汚染された三角州》 1 《沸騰する小湖》 1 《霧深い雨林》 1 《溢れかえる岸辺》 1 《血染めのぬかるみ》 1 《新緑の地下墓地》 1 《湿地の干潟》 1 《樹木茂る山麓》 1 《乾燥台地》 1 《地底の大河》 1 《ラノワールの荒原》 1 《闇滑りの岸》 1 《黒割れの崖》 1 《涙の川》 1 《沈んだ廃墟》 1 《偶像の石塚》 1 《溢れかえる果樹園》 1 《シヴの浅瀬》 1 《統率の塔》 1 《風変わりな果樹園》 1 《マナの合流点》 1 《反射池》 1 《硫黄の滝》 1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》 1 《露天鉱床》 1 《不毛の大地》 -土地(40)- 1 《極楽鳥》 1 《死儀礼のシャーマン》 1 《悪意の大梟》 1 《花を手入れする者》 1 《ヴリンの神童、ジェイス》 1 《瞬唱の魔道士》 1 《トレストの使者、レオヴォルド》 1 《火炎舌のカヴー》 1 《ゴブリンの闇住まい》 1 《黄金牙、タシグル》 -クリーチャー(10)- |
1 《祖先の幻視》 1 《金属モックス》 1 《渦まく知識》 1 《稲妻の連鎖》 1 《撹乱》 1 《強迫》 1 《致命的な一押し》 1 《ギタクシア派の調査》 1 《稲妻》 1 《精神的つまづき》 1 《思案》 1 《定業》 1 《血清の幻視》 1 《呪文貫き》 1 《呪文嵌め》 1 《思考掃き》 1 《吸血の教示者》 1 《対抗呪文》 1 《Demonic Tutor》 1 《戦慄掘り》 1 《回避行動》 1 《マナ漏出》 1 《記憶の欠落》 1 《誤算》 1 《差し戻し》 1 《森の知恵》 1 《汚れた契約》 1 《終止》 1 《ダク・フェイデン》 1 《Fire Covenant》 1 《コラガンの命令》 1 《苦い真理》 1 《反逆の先導者、チャンドラ》 1 《謎めいた命令》 1 《嘘か真か》 1 《精神を刻む者、ジェイス》 1 《神秘の指導》 1 《荊州占拠》 1 《意志の力》 1 《噴出》 1 《誤った指図》 1 《神秘の合流点》 1 《時間操作》 1 《火炎破》 1 《時間の熟達》 1 《時を越えた探索》 1 《宝船の巡航》 1 《時間への侵入》 -呪文(48)- |
久しぶりの統率者関連のデッキリストだが、やっぱり100枚は圧巻。「1v1 Commander」では統率者となる伝説のクリーチャー1枚と、基本土地以外を1枚制限(いわゆるハイランダー)で構築されたメインデッキ99枚を使ってプレイされる。初期ライフは30点。Magic Online独自の禁止リストに基づいた構築が必要となるので、まずはそちらをチェックだ!
このデッキはイレギュラーな、統率者2枚デッキ。『統率者(2016年版)』にて登場した「共闘」能力を持ったクリーチャーたち、これらは同じ共闘持ち同士であれば2枚セットで統率者に指定することができる。その際、デッキの枚数は1枚減って合計98枚となる。
「共闘」持ちカード自体の能力は、ハッキリ言ってさして強力なわけではない。《トレストの使者、レオヴォルド》や《エーテリウム造物師、ブレイヤ》のような、それ1枚でゲームを支配するような伝説のクリーチャーには及ばない。共闘持ちの強さは、デッキの色が増えること。すべて2色のクリーチャーからなる共闘持ち、これらを組み合わせることで容易に4色デッキが組める。そして強さは控えめでも、リソースとして唱えられることが確定しているカードが2枚あるというのも有難いことだ。
今日のデッキは《トリトンの英雄、トラシオス》と《激情の薬瓶砕き》の組み合わせ、これで白以外の4色のデッキとなり...そして、能力は弱めといえども2体揃えばなんとやら、この2枚はガッチリと能力が噛み合っているので、ちょっとしたコンボとなっている。
まず、《トリトンの英雄、トラシオス》。軽い、2マナなのが良い。早いターンに戦場に出せる統率者はそれだけで価値がある。4マナで占術1を行い、その後ライブラリートップを公開、土地ならタップインで戦場へ、それ以外ならそのカードをドロー......コスト自体は重めだが、確実なアドバンテージを提供。マナが余った後半では能力連打なんてことも。
《激情の薬瓶砕き》はこのデッキのフィニッシャーだ。各ターンに最初に唱えた呪文のマナ・コスト分だけ、ランダムな対戦相手に(1対1なら1人しかいないね)ダメージを与える。唱える呪文が重ければ重いほど、ライフを詰めることができるわけだ。つまりマナが必要、重いカードも引きたい、とあればトラシオスの能力は噛み合っている、というわけだ。この2体の統率者で、序盤はトラシオスでマナを伸ばして、後半は薬瓶砕きで焼き尽くす、という戦略を取って戦うデッキなのだ。
んまぁ~カードが多くていちいち役割解説しているとキリがないが、フォーマットが許すドローとサーチを余すところなく採用。アクションが弱めになる序盤は打ち消しと除去で対戦相手の構成を捌くことに注力。隙を見てトラシオス能力を起動して、盤面を作ったり息切れを防いでいく。準備が整ったら、薬瓶砕きを戦線投下。その上で相手のアクションを《謎めいた命令》なんかで弾きつつ、彼女の激情に任せて対戦相手のライフを削っていこう。
4種類の追加ターンを得るカードは、このデッキのフィニッシャーとなる。特に《時間の熟達》と《時間への侵入》は、唱えるコストは条件次第で抑えられるのに、カードの点数で見たマナ・コストは超ヘビー級というカードで......まさしく、薬瓶砕きと使えと言わんばかりのカードでしょう。3マナ11点と追加ターン、これは......勝ってまう!というわけで各種ドローやサーチを使って追加ターンを連打しよう。
珍しいカードは......《汚れた契約》かな。
よくわからないことが書いてあるが、要するに「ライブラリートップをめくって、それが気に入ったら手札に加えてもいいよ。そのままめくり続けて他のカードを探してもOK、ただし、すでにめくられているカードと同名のカードが出たらそこで強制終了」という、チキンレース・サーチ呪文。普通に使うにはなかなか難しいカードなのだが、デッキに同名のカードが(基本土地以外)1枚も入っていない統率者戦では、何でも好きなカードがめくれるまでペラペラできる万能サーチとなる。これで追加ターンを得たいところだ。
とにかく、一度遊んでみてほしいフォーマットだ。仲間内で、リアルでやってみるのも良いかもしれない。「共闘」持ち統率者はタッグマッチ感があって楽しいよ! 最強タッグ決定戦なんかも良いかもしれないね。
※《露天鉱床》《宝船の巡航》《時を越えた探索》は5月24日時点で同フォーマットにて禁止カードとなりました。3枚とも壊れカードなのでやむなし!
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