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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:レジェンダリー・ナヤ(スタンダード)
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:レジェンダリー・ナヤ(スタンダード)
by 岩SHOW
「緑白トークンどないしたん!?」と思ったプレイヤーも少なからずいたことかと思う。前スタンダード環境では、プロツアーを制してグランプリでもTOP8に多数その名を連ねた王者であった「緑白トークン」。同じく前環境を駆け抜けた「バント・カンパニー」はプロツアー『異界月』のTOP8にもプレイヤーを送り出し、続く各地のグランプリでも勝ちまくっているのに対して、この「緑白トークン」はその数を減らして......というかまるっきり見なくなった。《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》と《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》という鉄板コンビも、テーブルに並んでいる姿を見なくなってしまった。
急激にその勢力を弱めた理由は、『異界月』の恩恵を受けられなかったことにあるだろう。「バント・カンパニー」は全局面対応型のデッキへと進化し、昂揚や現出をフィーチャーした全く新しいデッキが登場、手堅い「白黒コントロール」は天使やリリアナによってより強固に。そんな中で、「緑白トークン」をより高みに押し上げてくれるカードがなかったことは、このデッキにとって悲劇であった。
とは言え、このデッキの遺伝子が完全に絶えたかというと、答えはNoだと僕は思う。《ニッサの誓い》《石の宣告》《停滞の罠》《悲劇的な傲慢》と強力な呪文は健在。ならば、勝ち手段となるカードを『異界月』からいただけばよし! プレインズウォーカーではなく、クリーチャーで勝つことに路線変更したデッキがこれだ。
5 《森》 5 《平地》 1 《山》 4 《梢の眺望》 1 《要塞化した村》 3 《燃えがらの林間地》 1 《戦場の鍛冶場》 2 《鋭い突端》 4 《進化する未開地》 -土地(26)- 4 《森の代言者》 3 《巨森の予見者、ニッサ》 3 《不屈の追跡者》 2 《サリアの槍騎兵》 1 《折れた刃、ギセラ》 1 《大天使アヴァシン》 1 《優雅な鷺、シガルダ》 1 《保護者、リンヴァーラ》 1 《消えゆく光、ブルーナ》 1 《龍王ドロモカ》 1 《龍王アタルカ》 -クリーチャー(19)- |
4 《ニッサの誓い》 4 《石の宣告》 3 《停滞の罠》 1 《先駆ける者、ナヒリ》 2 《悲劇的な傲慢》 1 《炎呼び、チャンドラ》 -呪文(15)- |
1 《狩猟の統率者、スーラク》 1 《約束された終末、エムラクール》 3 《引き裂く流弾》 2 《神聖なる月光》 2 《光輝の炎》 2 《隔離の場》 2 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 2 《先駆ける者、ナヒリ》 -サイドボード(15)- |
プロツアー『異界月』のスタンダードラウンドにて7勝2敗1分けの成績を残した「レジェンダリー・ナヤ」なるデッキだ。「白黒天使コントロール」でその強さを見せつけた《サリアの槍騎兵》に注目し、組まれたデッキである。最近の伝説のクリーチャーは強い。文句なく強いものがわんさかいる。これらを、本来はサリアに仕える騎兵がサーチしてくるというわけだ。
デッキの根幹は前環境より存在する緑と白を用いた中速デッキのそれと変わらない。《森の代言者》《巨森の予見者、ニッサ》《不屈の追跡者》と軽くて強力なクリーチャーを展開していき、呪文でこれらによる攻撃をサポート。そのまま押し切ってしまうこともあるだろうし、対戦相手が対処して来れば中・長期戦に突入することもあるだろう。そうなったら槍騎兵の出番だ。
- ライフが相手より少ない→《保護者、リンヴァーラ》《折れた刃、ギセラ》《龍王ドロモカ》
- クリーチャーが相手より少ない→《保護者、リンヴァーラ》《優雅な鷺、シガルダ》《龍王アタルカ》
- 《折れた刃、ギセラ》《サリアの槍騎兵》が墓地にある→《消えゆく光、ブルーナ》
- 最後の一押しが欲しい→《大天使アヴァシン》《龍王アタルカ》、ギセラorブルーナでいない方
といった具合に、そのケースで最も効果的な伝説のクリーチャーをサーチしてきて戦場を有利なものにしていこう。《龍王アタルカ》や《浄化の天使、アヴァシン》、《悪夢の声、ブリセラ》とパンチ力のある伝説のクリーチャーを繰り出して、ド派手な勝利を体験しようではないか。
サイドボードには久々に目にする《引き裂く流弾》の姿が。おそらくは《呪文捕らえ》を意識したものだろう。この厄介なクリーチャーを1マナで処理できるのは頼もしい限りだ。
「白黒コントロール」でも述べたように、メインでは活躍しづらくなってきた《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》もサイドにいる。これらが相変わらず刺さる低速デッキには、《先駆ける者、ナヒリ》とともに水増ししてプレインズウォーカーデッキへとシフトすることもできる。ナヒリとおそらくセットで使用されるのは《約束された終末、エムラクール》だ。彼女の[-8]能力で13点のミサイルとして射出すれば気持ちいいことだろう。長期戦の果てに唱えても、ゲームを決める力がある。《サリアの槍騎兵》からこれをサーチ、なんてプレイもやってみたいなぁ。
今後登場する伝説のクリーチャーによっては大化けする可能性もある。そんな期待を抱きつつ、まだ気づいていないけれどもデッキに1枚挿しておくと強力な伝説のクリーチャーも存在するかもしれない。しばらくは「伝説」に注目する日々が続きそうだ。
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