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原根健太の徹底解説!スタンダード・アナライズ

第19回(特別編):『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』のカードでスタンダードを遊ぼう!
皆さんこんにちは。原根健太(@jspd_)です。
この連載では最新のスタンダードデッキの流行を紹介してきました。現在の最新セットは『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』であり、従来通りであればこの環境のスタンダードデッキを紹介するところです。しかしながら、本セットは「FINAL FANTASY」シリーズとのコラボセットということもあって過去最大級の盛り上がりを見せており、ここからマジックに興味を持っていただいた方もたくさんいらっしゃるかと思います。
そこで今回は『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』のカードを中心にしたスタンダードデッキを紹介する特別回とさせていただきます!同セットのカードをどのように使えば良いのか、その一例を紹介します。
また新セット『久遠の終端』のプレリリース・イベント開始日である7月25日にはローテーションが予定されており、スタンダードで使用できるカードに大幅な変更が行われます。
スタンダード使用可能セット
| セット名&カードギャラリー | シンボル | 3文字略号 | 使用可能期間 |
|---|---|---|---|
| 『ファウンデーションズ』 | ![]() |
FDN | 2029年まで(日付未定) ※延長の可能性あり |
| (以下、各製品のメインセット) | シンボル | 3文字略号 | 使用可能期間 |
| 『久遠の終端』(2025年7月25日~) | ![]() |
EOE | 2028年最初のスタンダード対応セットのプレリリース開始前日まで |
| 『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』 | ![]() |
FIN | 2028年最初のスタンダード対応セットのプレリリース開始前日まで |
| 『タルキール:龍嵐録』 | ![]() |
TDM | 2028年最初のスタンダード対応セットのプレリリース開始前日まで |
| 『霊気走破』 | ![]() |
DFT | 2028年最初のスタンダード対応セットのプレリリース開始前日まで |
| 『ダスクモーン:戦慄の館』 | ![]() |
DSK | 2027年最初のスタンダード対応セットのプレリリース開始前日まで |
| 『ブルームバロウ』 | ![]() |
BLB | 2027年最初のスタンダード対応セットのプレリリース開始前日まで |
| 『サンダー・ジャンクションの無法者 ビッグスコア』 | ![]() |
BIG | 2027年最初のスタンダード対応セットのプレリリース開始前日まで |
| 『サンダー・ジャンクションの無法者』 | ![]() |
OTJ | 2027年最初のスタンダード対応セットのプレリリース開始前日まで |
| 『カルロフ邸殺人事件』 | ![]() |
MKM | 2027年最初のスタンダード対応セットのプレリリース開始前日まで |
| 『イクサラン:失われし洞窟』 | ![]() |
LCI | 2027年最初のスタンダード対応セットのプレリリース開始前日まで |
| 『エルドレインの森』 | ![]() |
WOE | 2027年最初のスタンダード対応セットのプレリリース開始前日まで |
| 『機械兵団の進軍:決戦の後に』 | ![]() |
MAT | 2025年7月24日まで |
| 『機械兵団の進軍』 | ![]() |
MOM | 2025年7月24日まで |
| 『ファイレクシア:完全なる統一』 | ![]() |
ONE | 2025年7月24日まで |
| 『兄弟戦争』 | ![]() |
BRO | 2025年7月24日まで |
| 『団結のドミナリア』 | ![]() |
DMU | 2025年7月24日まで |
今回紹介するデッキはローテーションを意識して影響が少ないものを選定しつつ、代替が必要なものは代わりに採用できそうなカードを紹介する運びとさせていただきます。
先日発表された禁止改定やローテーションによる環境変化などはまた別の機会にお話させていただきますので、今回はあくまで『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』のカードを使用したデッキの紹介に絞ってお話します。
それでは早速いってみましょう。
『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』使用デッキ紹介
緑単ティファワンショット
| 3 《脱出トンネル》 4 《寓話の小道》 16 《森》 -土地(23)- 3 《棘を播く者、逆棘のビル》 4 《ラノワールのエルフ》 2 《サッズ・カッツロイ》 4 《サッズのヒナチョコボ》 3 《春花のドルイド》 4 《ティファ・ロックハート》 4 《旅するチョコボ》 4 《苔生まれのハイドラ》 -クリーチャー(28)- |
4 《薮打ち》 1 《王のもてなし》 4 《蛇皮のヴェール》 -呪文(9)- |
2 《腹黒茸》 2 《向上した精霊信者、ニッサ》 2 《脚当ての補充兵》 1 《毒を選べ》 2 《サッズ・カッツロイ》 2 《漁る軟泥》 2 《魂標ランタン》 2 《レンと次元壊し》 -サイドボード(15)- |
最初にご紹介するのは《ティファ・ロックハート》を軸にしたワンショットデッキです。戦場に土地が置かれる度にパワーが倍になっていくティファの能力を複数回誘発させ、デッキの名の通りワンショットで対戦相手を倒し切るデッキです。上陸能力を複数回適用できれば2、4、8、16、32と倍々の計算になっていくため、一撃で対戦相手を沈められます。
ティファは「上陸」と呼ばれる土地が戦場に置かれた際に誘発する能力を持っていますが、マジックのルール上手札から土地を置く行動は1ターンに1度しか行えません。そのためティファの能力を有効に働かせるためには何らかの工夫が必要になる訳ですが、このデッキでは《旅するチョコボ》と《春花のドルイド》でそれを実現しています。《旅するチョコボ》は誘発の回数を増やし、《春花のドルイド》は置く土地の枚数を増やすやり方を取っています。
さらに採用する土地カードでも工夫がなされており、《寓話の小道》と《脱出トンネル》は「土地を呼び出せる土地」です。呪文を消費することなく上陸の回数を増やせるので非常に相性が良いですね。
ティファは上陸する度に「現在のパワーを倍にする」ため、元々のパワーが上がっていれば数値の伸び方も加速します。そのため《棘を播く者、逆棘のビル》や《サッズ・カッツロイ》のような元のパワーを上昇させるカードとは相性が良いです。
ティファを引けない場合でも、《サッズのヒナチョコボ》と《苔生まれのハイドラ》が代わりを務めてくれます。これらのクリーチャーも上陸と相性が良いカードです。
またこのデッキは1体のクリーチャーを集中して強化していく戦術を取るため、除去呪文の影響を強く受けやすく、対戦相手もワンショットを決められないように必死で妨害してきます。そこで活躍するのが《蛇皮のヴェール》のような「クリーチャーを守る呪文」で、これらのカードを構えながら強化を行っていくことで安全にワンショットを決めに行ける訳です。
サイドボードには強力なプレインズウォーカーである《レンと次元壊し》や《向上した精霊信者、ニッサ》が採用されており、これらのカードは《審判の日》を使うようなクリーチャー除去戦略を持つコントロールデッキに有用です。しかしながらローテーション落ちの対象となっていますので、それ以降の代役としては《ビビアン・リード》が良いでしょう。追加のクリーチャーや上陸用の土地カードを手札に加えられますし、[-8]の能力までたどり着ければ実質的な勝利となる強力な1枚です。
一撃で対戦相手のライフを削り切るド派手な動きが特徴のデッキで、狙いもわかりやすいのでマジックを始めたばかりの方にもおすすめのデッキとなっています。
青赤ビビ(《アガサの魂の大釜》型)
《迷える黒魔道士、ビビ》は『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』セットの中でも屈指の注目カードであり、大きく分けて2つの使われ方をしていますので、それぞれ紹介します。
| 2 《島》 3 《山》 4 《リバーパイアーの境界》 4 《シヴの浅瀬》 2 《魂石の聖域》 4 《尖塔断の運河》 3 《轟音の滝》 -土地(22)- 4 《逸失への恐怖》 4 《略奪するアオザメ》 3 《光砕く者、テルサ》 4 《迷える黒魔道士、ビビ》 3 《ヴォルダーレンの興奮探し》 -クリーチャー(18)- |
4 《アガサの魂の大釜》 2 《氷河の龍狩り》 3 《洪水の大口へ》 4 《プロフトの映像記憶》 1 《呪文貫き》 2 《塔の点火》 4 《冬夜の物語》 -呪文(20)- |
1 《軽蔑的な一撃》 2 《竜航技師》 2 《永劫の好奇心》 2 《炎魔法》 3 《石術の連射》 2 《否認》 1 《焦熱の射撃》 1 《呪文貫き》 1 《ティシャーナの潮縛り》 -サイドボード(15)- |
まず1つ目は《アガサの魂の大釜》と組み合わせた、いわゆるコンボデッキです。《アガサの魂の大釜》で墓地の《迷える黒魔道士、ビビ》を追放することで、自分のクリーチャーにビビのマナ発生能力を付与することができます。
この状態になると自軍のクリーチャーから凄まじい量のマナを生み出せるようになりますので、そこから《氷河の龍狩り》や《冬夜の物語》の調和能力をプレイしたり、それらで引いてきたカードを次々とプレイしたりと、やりたい放題のアクションが可能になります。
《ヴォルダーレンの興奮探し》は《アガサの魂の大釜》と非常に相性が良く、戦場のクリーチャーを次々と対戦相手に投げつけてゲームに勝利できます。しかしこのカードはローテーション落ちの対象であるため9月からは使用できなくなります。代わりのカードは《竜航技師》が良く、速攻やドラゴントークン生成能力を《アガサの魂の大釜》で付与できるため、これも十分なフィニッシャーになります。
同じように《シヴの浅瀬》もローテーション落ちしますが、似たような効果を持つ《始まりの町》で代用できます。4ターン目以降タップ状態で戦場に出てしまうので青と赤のマナを出すという観点では下位互換になってしまいますが……
サイドボードに入っている《石術の連射》がローテーション落ちしてしまうため、このカードの変わりは《双つ口の嵐孵り》が務めることになります。これに際し先の《始まりの町》が採用されていれば白マナを捻出できるので、《始まりの町》に変更することでの利点があるとも言えますね。
青赤ビビ(果敢型)
もう1つのビビを採用した青赤デッキ、それが果敢型です。
| 5 《島》 3 《山》 4 《リバーパイアーの境界》 4 《シヴの浅瀬》 4 《尖塔断の運河》 1 《轟音の滝》 -土地(21)- 2 《稲妻罠の教練者》 4 《迷える黒魔道士、ビビ》 -クリーチャー(6)- |
1 《アガサの魂の大釜》 3 《「占星術師」の天球儀》 2 《今のうちに出よう》 2 《洪水の大口へ》 1 《抹消する稲妻》 4 《選択》 1 《轟く機知、ラル》 1 《一斉蜂起》 4 《手練》 4 《食糧補充》 4 《嵐追いの才能》 4 《塔の点火》 1 《激しき乗りこなし》 1 《咆哮する焼炉 // 蒸気サウナ》 -呪文(33)- |
2 《削剥》 1 《アガサの魂の大釜》 2 《軽蔑的な一撃》 2 《永劫の好奇心》 2 《フェアリーの黒幕》 2 《炎魔法》 1 《洪水の大口へ》 1 《轟く機知、ラル》 1 《呪文貫き》 1 《声も出せない》 -サイドボード(15)- |
《迷える黒魔道士、ビビ》をはじめ《嵐追いの才能》や《「占星術師」の天球儀》といったクリーチャーでない呪文をプレイすることで強化されるカード(通称果敢)を中心としたデッキです。
前述の《アガサの魂の大釜》を使ったビビはコンボ要素を強く意識したデッキでしたが、このデッキにおけるビビは単体の性能をフルに活かす構成となっています。
1マナのドロー呪文である《手練》や《選択》は果敢要素を活かすカードとしては最適で、手札内容を整えながら場のクリーチャーを強化できる一石二鳥の呪文です。これらのカードを軸に毎ターン絶え間なく呪文をプレイするのがデッキのコンセプトです。アドバンテージ力に優れ、序盤から後半まで常に何かしらのアクションを行えるのがデッキの強みとなっています。
このデッキからは3種のカードがローテーション落ちします。《シヴの浅瀬》は前述の《始まりの町》への変更で対応し、《一斉蜂起》も《双つ口の嵐孵り》で代替可能です。《フェアリーの黒幕》はドローを積極的に行うデッキに対する優れたサイドカードだったので使用できなくなることは痛手ですが、あくまでサイドカードでありメインの動きには影響しませんので、その他の対策カードで問題ありません。サンプルで紹介したリストは《アガサの魂の大釜》をはじめとしたアーティファクト対策が入っていないので、《メテオストライク》などが良いでしょう。
青赤の2デッキはどちらも選択肢が豊富で非常にトリッキーなデッキですので、スキルフルなデッキが好みな方におすすめできます。
白青クラウド
上記果敢型青赤ビビの亜種として、白青クラウドがあります。
| 4 《アダーカー荒原》 4 《フラッドファームの境界》 5 《島》 2 《行き届いた書庫》 1 《平地》 4 《金属海の沿岸》 2 《始まりの町》 -土地(22)- 4 《ミッドガルの傭兵、クラウド》 -クリーチャー(4)- |
2 《同化の神盾》 4 《「占星術師」の天球儀》 3 《洪水の大口へ》 2 《再覚醒したジェイス》 1 《魔法無効化「シェル」》 4 《選択》 4 《幽霊による庇護》 4 《手練》 2 《呪文貫き》 4 《食糧補充》 4 《嵐追いの才能》 -呪文(34)- |
1 《方程式の改変》 1 《敬虔な命令》 1 《軽蔑的な一撃》 1 《機械の母、エリシュ・ノーン》 3 《エルズペスの強打》 1 《悪魔祓い》 1 《失せろ》 3 《除霊用掃除機》 1 《否認》 2 《声も出せない》 -サイドボード(15)- |
《嵐追いの才能》や《「占星術師」の天球儀》を中心とする動きは青赤と同じですが、《ミッドガルの傭兵、クラウド》により《「占星術師」の天球儀》を手札に加えやすくなっています。
さらにクラウドは装備品カードを手札に加えることができるため、複数種の装備品を採用していれば使い分けが可能です。《同化の神盾》は除去手段になりますし、《迷える黒魔道士、ビビ》のような強力なクリーチャーの追放に成功すればこちらの戦力として利用できます。またこのリストでは採用されていませんが《バジリスクの首輪》のようなカードを採用してライフ回復手段を追加するのも良いでしょう。
赤でなく白を使うことで《幽霊による庇護》のような強力なアグロ対策カードを採用できるのも強みになります。また白は《悪魔祓い》のようなエンチャントを対処する手段も持ち合わせているため、環境に厄介なエンチャントを用いるデッキが存在する場合は《幽霊による庇護》と合わせて積極的な対処が可能になります。
このデッキのローテーション落ちは2種の土地です。《ミッドガルの傭兵、クラウド》の色マナシンボルが強烈なため、《始まりの町》《行き届いた書庫》《寓話の小道》を増量し、基本土地の採用枚数は極力抑えたいですね。
赤緑白ユウナ
| 2 《魂の洞窟》 3 《優雅な談話室》 2 《森》 3 《ハッシュウッドの境界》 3 《草萌ゆる玄関》 2 《山》 1 《平地》 4 《始まりの町》 1 《サンビロウの境界》 4 《ソーンスパイアの境界》 -土地(25)- 4 《逸失への恐怖》 2 《フェニックスのドミナント、ジョシュア》 4 《ボイラービルジの大主》 2 《魔導戦士、ティナ》 4 《スピラの希望、ユウナ》 1 《召喚:バハムート》 2 《召喚:フェンリル》 1 《召喚:ナイツオブラウンド》 -クリーチャー(20)- |
1 《削剥》 1 《灯を追う者、チャンドラ》 4 《浚渫機の洞察》 4 《幻獣との交わり》 1 《失せろ》 4 《塔の点火》 -呪文(15)- |
1 《灯を追う者、チャンドラ》 2 《鳴り渡る龍哮の征服者》 1 《審判の日》 1 《嵐の討伐者、エルズペス》 2 《悪魔祓い》 2 《炎魔法》 2 《失せろ》 2 《除霊用掃除機》 2 《向上した精霊信者、ニッサ》 -サイドボード(15)- |
こちらは《スピラの希望、ユウナ》を軸とした中速のデッキです。《浚渫機の洞察》《幻獣との交わり》《魔導戦士、ティナ》を用いて墓地にエンチャントを落としていき、それらをユウナで戦場に戻す動きをします。
墓地から戻したいカードの筆頭は《ボイラービルジの大主》《召喚:ナイツオブラウンド》《召喚:バハムート》の3種。高コストであればあるほどお得です。《ボイラービルジの大主》に関してはユウナの能力で絆魂が付与されるため、4点のダメージに回復効果のおまけが付き非常に高相性です。
《召喚:フェンリル》も墓地から戻せるカードのため高相性である他、手札からプレイしても英雄譚の第3章解決後は自動的に墓地に送られるため至れり尽くせり。第1章の能力でマナ加速を行えば次のターンにはユウナをプレイできるなどデッキに非常にマッチしています。
《フェニックスのドミナント、ジョシュア》は手札に引いてきたエンチャントを直接墓地に送りこむことができるカードです。《火の召喚獣、フェニックス》に変身して第3章に辿り着けば墓地からユウナや《ボイラービルジの大主》を戦場に戻すことも可能です。
変身という点では《幻獣の血を引く少女、ティナ》も非常に強力な能力を持っており、《幻獣の血を引く少女、ティナ》になれば戦場のエンチャントのコピーを速攻付きで生み出すことができます。《ボイラービルジの大主》をコピーすれば13点のダメージを叩き出すことができる他、《召喚:ナイツオブラウンド》や《召喚:バハムート》のような英雄譚をコピーした場合は章を一気に進めることができるので、たちまちゲームを終わらせます。
このデッキはローテーション落ちの影響をほとんど受けません。サイドボードの《向上した精霊信者、ニッサ》は《ビビアン・リード》に置き換えれば問題なしです。
「FINAL FANTASY」シリーズのカードを多く使いたい方におすすめのデッキで、デッキの狙いもわかりやすく、手札・ライブラリー・墓地・戦場と様々な領域を駆使して戦うなど、マジックの理解も深めやすいデッキだと思います。
白黒セフィロス
| 4 《ブリーチボーンの境界》 4 《コイロスの洞窟》 4 《秘密の中庭》 1 《偉大なるアラシンの都》 6 《平地》 4 《沼》 -土地(23)- 2 《永劫の無垢》 1 《ガス喰らい》 4 《寄生の賢者》 4 《入れ子ボット》 1 《無情な法執行者》 4 《威名のソルジャー、セフィロス》 1 《陥没孔の偵察員》 3 《うなる大殺犬》 4 《勝利の楽士》 3 《去りし栄光、ザフール》 2 《バルトロメ・デル・プレシディオ》 -クリーチャー(29)- |
4 《滅殺の眼差し》 4 《陽気な哀歌》 -呪文(8)- |
1 《鳴り渡る龍哮の征服者》 2 《闇の腹心》 1 《ドラーナとリンヴァーラ》 2 《強迫》 2 《除霊用掃除機》 2 《喉首狙い》 1 《第三の道のロラン》 2 《過去立たせ》 2 《別行動》 -サイドボード(15)- |
こちらは《威名のソルジャー、セフィロス》を中心としたデッキです。セフィロスの「戦場に出たか攻撃した時に誘発する生け贄能力」を最大限に活かすべく、生け贄に捧げやすいクリーチャーを多く搭載しています。
《入れ子ボット》と《寄生の賢者》は死亡した際にクリーチャー・トークンを生成する能力を持っており、生け贄に最適のクリーチャーとなっています。《勝利の楽士》の応召能力で生み出せるトークンも繰り返し使える生け贄要因です。
戦場に何度もクリーチャーが出る構造になっており、それらのクリーチャーはいずれもパワーが2以下であることから《うなる大殺犬》や《永劫の無垢》とは高相性です。
セフィロスを引けない場合は《陽気な哀歌》を放題の5マナでプレイすることで直接戦場に出すことができます。この際ついでに上記1マナクリーチャーも墓地から戦場に戻してこれるので生け贄要員も確保でき、相性が良いです。
《バルトロメ・デル・プレシディオ》は同一ターンに複数回生け贄能力を使用することができるので、これとセフィロスが並んだ状態でクリーチャーを一気に生け贄に捧げれば《片翼の天使、セフィロス》への変身を狙うこともできます。
それ以外にも《滅殺の眼差し》はセフィロスと高相性の1枚で、自分と相手のクリーチャーを1体ずつ死亡させることができるので能力を複数回誘発させるのにもってこいです。このカードはローテーション落ちの対象ですが、《獄滅横当て》が似た効果を持っており代用可能です。ただしこのカードはプレインズウォーカーを対象に取ることができないので、もしプレインズウォーカーの対処も行いたい場合は《踊り食い》を採用する必要があります。このカードは破壊ではなく追放なのでセフィロスの能力が誘発しない問題もありますので、一長一短。環境に合わせて必要な方を選択しましょう。
その他ローテーション落ちするカードは《コイロスの洞窟》ですが、このカードはローテーションの発生と同時にリリースされる『久遠の終端』に収録予定の《神無き祭殿》で採用できます。この土地は《ブリーチボーンの境界》と相性が良いので、むしろ強化と呼べるでしょう。

サイドボードにも何枚かローテーション落ちするカードがありますが、《喉首狙い》は《保安官を撃て》、《歴史学の信奉者、ロラン》は《無情な法執行者》で代用可能です。《ドラーナとリンヴァーラ》は代わりが効くものがあまりありませんが、どうしても阻止したい起動型能力がある場合は《魔術遠眼鏡》を使う手があります。この辺りは環境に存在するデッキを考慮して採用するカードを決めましょう。
カードと組み合わせて細かなシナジーを発揮していくデッキですので、戦場のクリーチャーを駆使したやり取りを好む方におすすめのデッキです。
白黒セルフバウンス
| 4 《ブリーチボーンの境界》 4 《コイロスの洞窟》 4 《秘密の中庭》 3 《平地》 2 《眠らずの城塞》 2 《魂石の聖域》 4 《沼》 -土地(23)- 4 《暗黒騎士、セシル》 4 《闇の腹心》 4 《養育するピクシー》 3 《分派の説教者》 4 《陽光真珠の麒麟》 -クリーチャー(19)- |
3 《切り崩し》 3 《失せろ》 2 《喉首狙い》 2 《勢い挫き》 4 《逃げ場なし》 4 《チビボネの加入》 -呪文(18)- |
2 《跳ねる春、ベーザ》 4 《強迫》 2 《機械の母、エリシュ・ノーン》 2 《クチルの側衛》 2 《第三の道のロラン》 3 《一時的封鎖》 -サイドボード(15)- |
上記セフィロスデッキと同じカラーリングのデッキですが、コンセプトはまったく異なります。このデッキは《養育するピクシー》と《陽光真珠の麒麟》が主役で、これらのカードで場に出た時に能力を発揮するカードを手札に戻して使い回す戦い方が主軸になっています。
《チビボネの加入》は手札破壊、《逃げ場なし》はクリーチャー除去、《勢い挫き》はその両方を行います。これらのカードをピクシーらで使い回し、優位を築いていきます。
《暗黒騎士、セシル》と《闇の腹心》はこの動きを支える要素として採用されており、《暗黒騎士、セシル》は1ターン目から繰り出せるアタッカー、《闇の腹心》はデッキのコンセプトとなるカードを集めるアドバンテージ減として機能します。
《闇の腹心》はライフと引き換えにカードを手に入れられるクリーチャーですが、2マナ以下のカードが中心のこのデッキは大きなダメージが発生せず、安定してカードを手に入れられます。仮にライフ状況が厳しくなった際にもピクシーらで手札に戻してしまえるので、このデッキには非常に適しています。またライフを自発的に減らす行為は《暗黒騎士、セシル》の変身と相性が良く、多くのシナジーがあります。
このデッキからローテーション落ちするカードは除去カードがメインです。デッキのメインコンセプトに関するカードではないため、類似カードで代用可能できます。《喉首狙い》は《保安官を撃て》に置き換え、《切り崩し》の枠にはピクシーと高相性でもある《不気味なガラクタ》が良いでしょう。《コイロスの洞窟》はセフィロスデッキ同様《神無き祭殿》でカバーできます。
サイドボードからは3種のカードがローテーション落ちします。《一時的封鎖》は強力なアグロデッキ対策カードですが、つい先日新セット『久遠の終端』から「ピナクルの星檻」が発表されましたのでそちらで代用可能です。《第三の道のロラン》と《機械の母、エリシュ・ノーン》はこのデッキにおける替えの効かないカードなので痛手ですが、エンチャント・アーティファクト対策であれば《悪魔祓い》か《無情な法執行者》を使用しましょう。《機械の母、エリシュ・ノーン》は環境に存在するデッキへの対策カード枠になりますので、その時に求められるカードで採用を決定すると良いでしょう。
こちらもセフィロスデッキ同様カードの組み合わせによるシナジーの動きが好きな方におすすめとなります。
緑白青チョコボ
| 4 《植物の聖域》 4 《魂の洞窟》 2 《寓話の小道》 1 《森》 1 《島》 2 《立藤村》 1 《平地》 1 《不穏な投錨地》 4 《閑静な中庭》 4 《始まりの町》 -土地(24)- 2 《ロザリアの心、アンブロシア》 4 《バッツとボコ》 4 《桃源郷の探求者、チョコ》 4 《癒し手の鷹》 2 《鉱夫の導鳥》 4 《マネドリ》 4 《羽信隊の随員》 4 《サッズのヒナチョコボ》 4 《旅するチョコボ》 -クリーチャー(32)- |
4 《サブクエスト:チョコボ育成》
-呪文(4)- |
4 《エイヴンの阻む者》 4 《まばゆい拒絶》 3 《除霊用掃除機》 2 《サッズ・カッツロイ》 2 《召喚:デブチョコボ》 -サイドボード(15)- |
最後は《桃源郷の探求者、チョコ》を軸にしたチョコボデッキです。デッキに大量の鳥クリーチャーを採用することでチョコの威力を最大限まで高めています。
デッキ内を鳥中心で構成するメリットは他に3つあり、《サブクエスト:チョコボ育成》《旅するチョコボ》《バッツとボコ》が該当します。《サブクエスト:チョコボ育成》は変身条件も容易に満たすことができ、変身した際の土地サーチ&全体強化能力は非常に強力、このデッキにおいては十分なフィニッシャーになり得ます。《旅するチョコボ》はほとんどのカードをライブラリーの上からプレイできますのでアドバンテージを獲得しやすく、《バッツとボコ》は軽く力強い除去手段です。
3色をふんだんに使用したデッキであるため本来は色マナが厳しくなりがちですが、鳥を中心に構成しているお陰で2種の種族指定土地を使用可能で、色マナが安定しやすくなっています。また《立藤村》のようなカードをアドバンテージ獲得手段として使用できるのも強みと言えます。
このデッキ最大の魅力は《旅するチョコボ》を絡めた上陸の動きで、上手くデッキが機能した際には凄まじい数の上陸能力が誘発して対戦相手を圧倒できます。ド派手な動きが好きな方におすすめできるデッキです。
以上になります。
『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』には強力かつ魅力的なカードが多くありますが、どのようにしてデッキを作れば良いのか悩ましい部分もあるかと思います。今回紹介したデッキリストを参考に、ぜひスタンダードに挑戦してみてください。
それではまた次回。
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