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ガフ提督の「ためになる」今日の1枚

今日の1枚:時のらせん

浅原 晃

 時間が経つのも早いもので、今年ももうすぐ終わりじゃのう。時間の大切さをしみじみと感じる年末の時期じゃ。

 そして、マジックの年末イベントといえば「The Finals」じゃな。先週にも今年のThe Finalsが行われておったのう。このThe Finals、伝統あるイベントとして昔から行われておってな、実際にド年末に行われたこともあったのじゃ。

 そこで、今日は時空を超え、過去のThe Finalsから1つを紹介していくぞい。紹介するのは1998年12月27日に行われたThe Finals98じゃ。時の大切さを教えてくれる、そんな、イベントじゃったのう。

 『ウルザズ・サーガ』が発売され、話題となったデッキ、それが世紀のコンボデッキ「MoMA」じゃった。ウルザはストーリー上、良くも悪くもとんでもない奴なのは間違いはないのじゃが、このセットによって、一般的にも「ウルザはヤバいのでは?」という認識が広まったのじゃな。

 この「MoMA」というのは、1ターンキルも可能な超高速のコンボデッキじゃ。アーティファクトを並べて、《トレイリアのアカデミー》で大量のマナを出し、《意外な授かり物》と《時のらせん》で手札を補充、《精神力》で《トレイリアのアカデミー》をアンタップして、あふれんばかりのマナで《天才のひらめき》でドロー、さらに手札をマナに変えて、《天才のひらめき》を相手に使って勝利と、デッキを回す手段が勝ち手段でもある、理想的な、理想的すぎたコンボデッキだったのじゃ。

 そして、The Finals98のトーナメントでも、ベスト4のプレイヤーはすべて「MoMA」を使用したプレイヤーとなったのじゃな。

 ここから、時間の大切さがわかるとな? もちろんじゃ、このデッキのキーカードの1つ、《時のらせん》が示すように、時は大変重要で強力なものじゃ。そして、このデッキは回されている側もやることが多いのじゃよ。手札を捨てて、引いて、デッキに混ぜて、シャッフルして、引いて、この時間は一体……と、やられている側も1ターンが悠久に感じるのじゃな。そして、そうだ時間は戻らないから大切なんだ、と《時のらせん》を見ながら、思いふけったものじゃ。

 年末だけでなく、常に時間は大切なもの、そう思っていきたいものじゃな、ふぉっふぉっふぉ、ためになったじゃ……昔のことを思い出してカリカリしてきた? この時間を返せ? まだまだじゃのう、《精神力》が足らんぞい、《精神力》が。

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