READING

読み物

ガフ提督の「ためになる」今日の1枚

今日の1枚:意志の力

浅原 晃

 わしのターン! 手札は神が贈りし1ターンキル! 全手札をマナに変換し、出でよ《ゴブリンの放火砲》じゃ! レガシー最速デッキ「ベルチャー」を持つ、わしに逆らったことを後悔するがよい……。え? 何か言ったかのう? 《意志の力》? ふぉっふぉっふぉ……投了じゃ!

 そういえば、1996年の6月10日は《意志の力》が収録された『アライアンス』の発売日じゃな。ならば、今回はエターナル環境の均衡を保っている《意志の力》を紹介しようかのう。

 『アライアンス』は強力なカードを多く含んだセットじゃ。その中でもピッチスペル(マナ・コストを支払う代わりに別のコストで唱えられる呪文)は印象的じゃったのう。マナが無ければ大丈夫の原則を破壊したカードじゃからな。特に《意志の力》は0マナで《対抗呪文》が使えるのじゃから、みんなの恐怖の対象となったのじゃ。ふぉっふぉっふぉ、マナが無くても、「通ります?」って聞かなくてはいかんからのう。そして、今は高速コンボの多いエターナル環境で活躍しておるのじゃ。

 ほほう? 代用コストで青いカードが必要だし、アドバンテージを失うから弱そう? ふぉっふぉっふぉ、その考え、実は間違いではないぞい。現に弱いマッチもあるんじゃ、ただ、このカードが環境にあるのが大きいんじゃな。《意志の力》が高速コンボを抑制することで、本来コンボに弱いデッキも選択肢になりえるのじゃ。

 20年以上前のカードが環境を定義しておるんじゃからすごいことじゃのう。ちなみに『アライアンス』の《意志の力》のイラストは炎が見えるじゃろう? これは、手違いで赤い呪文として描かれておるんじゃ。ふぉっふぉっふぉ、炎が意志を象徴しているようでわしは好きだがのう。

 さて、一語りした所でもう1戦じゃな! わしのターン! 来たぜぬるりと……1ターンキルの手札じゃ! 出でよ《ゴブリンの放火砲》! そして、わしの独自ルール発動! このターンのみ《意志の力》のプレイを禁止するぞい! どうじゃ、これは勝ったじゃろう……何か言ったかのう? 《否定の力》? ふぉっふぉっふぉ、投了じゃ!

  • この記事をシェアする

RANKING

NEWEST

CATEGORY

BACK NUMBER

サイト内検索