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ガフ提督の「ためになる」今日の1枚

フレイアリーズの「グッとくる」マジック英雄譚 今日の1枚:猫族の戦士ミリー

浅原 晃
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「吾輩は猫である。名前はまだ無い。」……そうか、ならば、私が名前を付けてやろう、お前の名前は……。

 おや、また来たのか、今日は「漱石の日」ということでな、今は「吾輩は猫である」を読んでいたところだ。そうだな、前回の《べナリア史》で少し、ジェラード・キャパシェンの話をしただろう? それならば、今日はジェラードとともに旅をした友人、《猫族の戦士ミリー》の話をしようか。

 《猫族の戦士ミリー》は不吉を理由に同族に捨てられ、その後、ムルタニのもとでジェラードとともに魔術を習い育った。ムルタニはヤヴィマヤの長寿の守護者であり、『ドミナリア』でも《ヤヴィマヤの化身、ムルタニ》として再登場しているな。

 そして、時を経て、ジェラードはミリーを信頼できる親友と思うようになった、ミリーも同様に……だが、ミリーは恋心も秘めていたのだった。そして、ファイレクシアの侵攻が迫る中、ミリーには予言が告げられ、さらに、選択が迫られた。猫族として幸せな一生を送るか、ジェラードと危険な冒険に向かい、報われない恋とともに生きるか。人間と猫族の種族の違い、ジェラードの使命、それが叶わぬことは最初から承知の上だったのだろう、ミリーは迷わず旅に出ることを選んだ。だが、予言には続きがあった。それは、ジェラードはミリーの手によって殺されるというものだった。

 戦いは進み、予言の時が来た。同じウェザーライトの乗組員だったクロウヴァクスが吸血鬼の呪いによって、ウェザーライトを墜落させようとした。それを止めようとしたミリーはともに投げ出され、地上へと落下した。クロウヴァクスに噛まれ、呪いが伝染する最中、ミリーにある衝動が起こった。ジェラードを自らの手で殺したい、その呪いこそ、予言の出来事だった。だが、ミリーは最後の瞬間、呪いを断ち切り、予言は外れた。彼女自身の願いとその命を犠牲にすることによって。

 ミリーが正しい選択をしたのか、私には分からない。だが、彼女は幸せは自らの選択でしか得られないと思ったのだろう、だから迷わずジェラードについていったのだと私はそう思っている。だから、私は猫の名前を付けるときはもう決めているのだ。ん? 何だ? さすがに分かった? ふふふ、そうだな、サービス問題だったな。……そうそう、「勇丸」って名前で強く生きてほしいって、それ犬の名前! 犬の名前だから!

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