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ガフ提督の「ためになる」今日の1枚

今日の1枚:議会の採決

浅原 晃

 1928年の2月20日は日本の国政選挙で初めて普通選挙が実施された日じゃ。わしらのような時間感覚のものからすれば、ちょっと前まで徳川幕府じゃったのに、人類の進歩の早さに驚いてしまうのう。

 じゃが、最近では投票に行かない人も結構多いと聞くのう、わしの無限の知識をもってしても投票の意義の説明はなかなかに難しい問題じゃが、ある著名なプレイヤーはこう言ったことがあるのじゃな。困った時はマジックをやれ、マジックは世の仕組みのほとんどのことを教えてくれると。そこで、今日の1枚は《議会の採決》を紹介していくぞい。

 《議会の採決》は多人数戦を想定した能力、議決を備えておるカードじゃ。それぞれのプレイヤーがパーマネントを1つ指定し、最多か同数の票を獲得したカードが追放されるのじゃ。ひとりひとりに選択の投票権が与えられるというわけじゃな。

 多人数戦では状況によって、戦うべき相手が変わるからのう、こうした、他人の思惑が絡むカードは、相手の立場に立っての思考が特に必要なのじゃな。自分がどう考えるかも大事じゃが、相手がどう考えるかもまた、同じように大事なのじゃ。

 しかし、これが2人対戦だと使った側が一方的にパーマネントを追放できるカードに変わるのじゃな。2人なんじゃから、投票に意味が無いのは、当たり前と言えば当たり前かもしれんのう。

 ふぉっふぉっふぉ、何となく見えて来たかのう。まず1つ分かることは、投票する人が多ければ多いほどに個人の思惑が反映されにくくなり、物事の選択の公平性は上がるということじゃな。2人対戦なんぞ、片方のプレイヤーには選択の余地もほぼ無いのじゃ。そして、もう1つは、自分だけの視点では意味を感じなくとも、人の思惑を加えるとどうじゃろうということじゃ。例えばじゃな、政治家にとって投票に行かない人は居ないも同然と思うかもしれんじゃろ? そう考えれば、結果だけではなく投票自体にも価値があると言えるのじゃな。

 ふぉっふぉっふぉ、ためになったかのう。もちろん、他にもマジックはいろいろ教えてくれるぞい、そうじゃな、土地詰まりで怒りのコントロールとか、土地引きすぎでの怒りのコントロールとか……。

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