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戦略記事

中村修平の「デイリー・デッキ」

中村修平の「デイリー・デッキ」:緑白黒ミッドレンジ(モダン)

中村修平の「デイリー・デッキ」:緑白黒ミッドレンジ(モダン)

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編集より:中村修平が日替わりで注目のデッキを1日1個紹介するミニコラムです。本コラムは英語圏向けに制作・英訳され、英語サイトから全世界に発信されています。

日本公式ウェブサイトでは、日本語の原文を掲載いたします。今週は10日(火)~13日(金)の更新です。


 そういえば先月のプロツアー『運命再編』はいくつかの「先祖返りデッキ」が活躍した大会でもありました。
 「先祖返りデッキ」とは、かつて存在しながら、現在では様々な事情によりあまり見かけなくなったデッキが今風に装いを変えて復活したものです。
 それも青白コントロールや赤単アグロといった普遍的なものではなく、特定のコンボデッキや、印象的なカードの組み合わせ、あるいはデッキの特徴といった意味でのデッキを指します。

 まずはブライアン・キブラ―/Brian Kibler作、ジェイコブ・ウィルソン/Jacob Wilsonが使用しトップ8入賞を果たした緑白タッチ黒のミッドレンジからです。

 このデッキは2012年のグランプリ・シカゴ(そういえばこの大会での優勝者はウィルソンですね)でキブラー自身が使用したものが原典。

 似たような構成でコンボ的な側面も持つ《出産の殻》が台頭してきたことにより見なくなったアーキタイプですが、《野生のナカティル》と《苦花》が禁止、《死儀礼のシャーマン》が使用可能といった違いこそあれ、当時は多様なコンボと、何よりもジャンクならぬジャンドが隆盛を極めていたという、現在のモダン環境にかなり近いメタゲームが形成されていました。
 こうやって後から見ると、プロツアーでの活躍の下地は充分にあったように思えます。

 旧バージョンでは多種多様なコンボデッキを咎めるカードを各種少量ずつ取り、メインボードはどれかが当たればラッキー、サイドボード後は明確に相手を潰すカードへと入れ替える、という戦略を取っていました。
 この現代版ではその役目は2枚の《思考囲い》を残して撤廃、メインボードはフェアな戦いをする相手により勝ちやすくし、アンフェアな相手への鉄槌と苦手な相手への対策はサイドボード後に全力を傾ける、という構成になっています。

 こちらの方がキープ基準で悩まなくて済む分、好みですね。

Jacob Wilson
プロツアー『運命再編』 トップ8 / モダン[MO] [ARENA]
3 《
1 《平地
1 《
1 《寺院の庭
1 《草むした墓
1 《神無き祭殿
3 《剃刀境の茂み
4 《吹きさらしの荒野
4 《新緑の地下墓地
1 《湿地の干潟
3 《ガヴォニーの居住区

-土地(23)-

4 《極楽鳥
4 《貴族の教主
4 《復活の声
2 《クァーサルの群れ魔道士
3 《台所の嫌がらせ屋
3 《ロクソドンの強打者
4 《包囲サイ
3 《萎れ葉のしもべ

-クリーチャー(27)-
4 《流刑への道
2 《思考囲い
4 《未練ある魂

-呪文(10)-
1 《殺戮の契約
2 《思考囲い
1 《大祖始の遺産
2 《虚空の杯
1 《石のような静寂
1 《盲信的迫害
1 《法の定め
1 《神聖の力線
2 《引き裂く突風
2 《戦争と平和の剣
1 《英雄の導師、アジャニ

-サイドボード(15)-

Brian Kibler
グランプリ・シカゴ2012 14位 / モダン[MO] [ARENA]
3 《
1 《平地
1 《寺院の庭
1 《草むした墓
1 《神無き祭殿
4 《剃刀境の茂み
2 《地平線の梢
2 《活発な野生林
4 《新緑の地下墓地
1 《霧深い雨林
3 《ガヴォニーの居住区

-土地(23)-

4 《極楽鳥
4 《貴族の教主
3 《クァーサルの群れ魔道士
2 《スレイベンの守護者、サリア
1 《ガドック・ティーグ
4 《ロクソドンの強打者
2 《エイヴンの思考検閲者
4 《萎れ葉のしもべ
2 《静寂の守り手、リンヴァーラ
2 《悪斬の天使

-クリーチャー(28)-
4 《流刑への道
4 《未練ある魂
1 《四肢切断

-呪文(9)-
2 《大祖始の遺産
3 《虚空の杯
3 《石のような静寂
1 《安らかなる眠り
2 《四肢切断
2 《法の定め
2 《忍び寄る腐食

-サイドボード(15)-

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