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クロタカの統率者図書館

第51回:0から始める統率者戦

クロタカ


 読者の皆さん、こんにちは!統率者戦大好き、クロタカ(@clotaka1)です。

 今回のコラムではいつもと趣向を変えて、「0から始める統率者戦」というテーマで進めていきます。そのため、「これから統率者戦を始めようと思っている方」や「統率者戦はやったことがないけど興味がある方」という統率者戦入門者向けの記事構成となっています。コラムの最後には恒例のカスタマイズデッキ紹介もありますよ!

 統率者戦のルールについては、こちらのページをご覧ください!
 

目次


 

統率者戦を始めるコツ

 僕が考える統率者戦を始めるコツ、それは「構築済みデッキ(統率者デッキ)から始めてみる」ことです!

構築済みデッキのおすすめポイント①

 構築済みデッキには100枚のカードが入っていて、すぐに統率者戦を遊べるようになっています。統率者戦のデッキを自分で1から作る場合、土地の枚数や統率者と相性の良いカードを入れる枚数など、どういうバランスでカードを入れたらいいのかが少し分かりづらい部分があります。その点、構築済みデッキは各役割のカード(マナ加速カードや除去カードなど)がバランス良く入っているので、そのままの状態でも楽しく統率者戦を遊べるようになっています。

構築済みデッキのおすすめポイント②

 ほとんどの構築済みデッキには《太陽の指輪》、《秘儀の印鑑》、《統率の塔》などの統率者戦定番カードが入っています。

 

 このような定番カードは色々なデッキにマッチするので、今後別のデッキを組む際にも流用しやすいというメリットがあります。

構築済みデッキのおすすめポイント③

 構築済みデッキには看板統率者(『ダスクモーン:戦慄の館』統率者デッキ「ジャンプスケア」の場合は《謎の解明者、ジモーン》)と相性の良いカードが複数枚入っています。

 
 

 統率者デッキ「ジャンプスケア」の場合、《管理するけだもの》、《円渦海峡の暴君、アシー》、《奴らは管を伝ってやってきた》など

 

 統率者戦の楽しみ方の1つとして、「統率者の能力を活かしながら戦う」という点があるのですが、構築済みデッキはその楽しさを体感しやすいように作られています。


 

おすすめの構築済みデッキ

 僕が特におすすめする構築済みデッキは以下の3つです!

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『カルロフ邸殺人事件』統率者デッキ
「数々の手がかり」
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『ブルームバロウ』統率者デッキ
「動き出した兵隊」
jp_khVz1PrA6M.png
『ダスクモーン:戦慄の館』統率者デッキ
「終わりなき懲罰」
おすすめポイント①

 上記3つの構築済みデッキの看板統率者(《地下海の探偵、モルスカ》、《茨の吟遊詩人、べロ》、《魂の鋤引き、ヴァルガヴォス》)には共通点があります。それは統率者がカードを引く能力を持っていることです。

 

 このカードを引く能力により、プレイできるカードが増えて、何もすることがないという状況を回避することができます。カードを引く能力を持たない統率者の場合は、カードをドローするカード(《調和》など)が引けないとすぐに手札が尽きてしまったりするのですが、上記3枚の統率者はそのような事態になりづらいというところがおすすめポイントです。

 
おすすめポイント②

 2つ目の共通点は、統率者ダメージや戦闘ダメージで対戦相手を倒しやすいことです。

※統率者戦には「統率者ダメージ」という特殊ルールがあり、同一の統率者からゲーム中に累計21点以上の戦闘ダメージを与えられたプレイヤーは、そのゲームに敗北します。

 《地下海の探偵、モルスカ》と《魂の鋤引き、ヴァルガヴォス》は自身に+1/+1カウンターを置くことができ、パワーを上げて統率者ダメージによる敗北を狙いやすくなっています。

 《茨の吟遊詩人、べロ》はアーティファクトやエンチャントを破壊不能と速攻を持つ4/4エレメンタル・クリーチャーにする能力で、対戦相手に大ダメージを与えやすくなっています。

 統率者戦ではプレイヤーの初期ライフが40点あり(スタンダードなどの1対1フォーマットと比べて2倍)、ライフを削れず中々対戦相手を倒せない状況になることがあります。そんな時に統率者ダメージ(または戦闘ダメージ)で状況を打破して決着をつけられる要素を統率者が持っているところがおすすめポイントです。


 

一緒に遊ぶ仲間の見つけ方

 せっかく統率者デッキがあっても、一緒に遊ぶ仲間がいないと統率者戦で対戦することができません。そこで一緒に遊ぶ仲間のおすすめの見つけ方を3つ紹介します!

友人や知り合いを誘ってみる

 もし一緒に統率者戦を遊んでくれそうな友人や知り合いがいる方は、思い切って誘ってみましょう!気心の知れた友人や知り合いと遊ぶ統率者戦の楽しさは格別です。お互い構築済みデッキで対戦すれば、デッキの強さも大体同じくらいなので、より楽しめると思いますよ!

カードショップの統率者イベントに参加してみる

 近くにカードショップがある方は、カードショップで開催している統率者イベントに参加してみてはいかがでしょうか。

 マジック公認店舗で行われている統率者戦のイベントは、こちらのリンクから確認することができます。

 イベントに参加して一緒に対戦した人と仲良くなり、その後一緒に遊ぶ仲間になるという展開も、よくあるパターンです。カードショップによってはレンタル用の構築済みデッキを用意しているところもあるので、それを借りてお試しで遊んでみるのもおすすめですよ!

オンラインで探す

 カードショップが近くにない場合などは、オンラインで探すという方法もあります。例えば「Discord」というチャットアプリでは、統率者戦を定期的に遊んでいるサークルが複数あります。そこに参加して一緒に遊ぶ仲間を見つけることも今では可能です。住んでいる場所が遠く離れていても一緒に遊べるところが、オンラインのメリットですね。

※Discord……PCやスマートフォン、WEBブラウザで動作する、ビデオ通話、音声通話、文字でのチャットなどができるコミュニケーションサービス


 

統率者戦をプレイする場所

 一緒に遊ぶ仲間を見つけたら、今度は統率者戦をプレイする場所探しです。先程の「一緒に遊ぶ仲間の見つけ方」とやや重複する部分もありますが、おすすめの場所を4つ紹介します!

自宅や友人or知り合いのお家

 もし自宅や友人or知り合いのお家が統率者戦を遊べる環境や条件が整っている場合、とてもおすすめです。一緒にコタツに入りながら遊べるような環境があれば最高ですね!

 ……ただ一点、統率者戦は盛り上がると声のボリュームが大きくなりがちなので、お家に同居人の方がいる際は、少し気にかけておいた方がいいかもしれません。

カードショップのフリースペース

 カードショップの中には、フリーで遊べるスペースを提供してるところがいくつかあります。3〜4人座れる席と机があれば、そこで遊ぶのもおすすめです。ただし人気のカードショップなどは、すぐにフリースペースが埋まりどこも使えないという事態が発生したりするので、なるべく早めに行くようにしたり、別のカードショップの候補を覚えておくのが賢明です。

レンタルスペース

 時間制で会議室などのスペースを貸し出ししているサービスを利用するパターンです。インターネットのサイトでは、レンタルスペースを借りられるサービスが複数あります。レンタルスペースの中には机1つと椅子が4つある小型の部屋がいくつかあり、そのようなスペースは統率者戦を遊ぶ場所としておすすめです。

 レンタルスペースの利点は料金を支払えば、指定した時間中、確実に遊べるところですね。場所によっては隣の部屋に音が漏れやすいところもあるので、声のボリュームは(お家同様)気をつけておいた方がいいかもしれないです。

オンライン上

 先程紹介した「Discord」などを利用しながらオンライン上で遊ぶパターンです。オンラインで統率者戦を遊ぶ場合、おすすめなのが「SpellTable」というウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の公式サービスです。

 

 ライフ管理機能、4分割した画面、ビデオ通話や音声通話などなど、このサービスを利用することでオンラインでも快適に統率者戦をプレイすることができます。

 中でも凄いのが画面に映っているカードをクリックするだけで、すぐにカード画像を表示する「カード識別機能」!この機能のおかげで「使われたカードのテキストがよく分からない」という状況を回避することができます。ビデオカメラとしてスマートフォンを使用することも可能なので、もし興味がある方は是非試してみてください!


 

デッキのレベル感

 統率者戦にはデッキの強さごとにレベル分けした、「デッキパワーレベル」というひとつの基準のようなものがあります。

commander_deck_level_ja.jpg  

 例えば構築済みデッキの場合は、上記表を見ると大体レベル1~2くらいですね(構築済みデッキの中には最初からレベル3~4くらいのものもあります)。統率者戦は強さの同じくらいのデッキで対戦するとより白熱したゲームになりやすいという特徴があります。なので構築済みデッキ同士の対戦はとても盛り上がります。今後も構築済みデッキのまま遊び続けても全く問題ありません(デッキのカードを変えることなく遊び続けられるのも統率者戦の良いところです)。

 もし構築済みデッキを強化してレベル3~4を目指したくなったら、パック(例えば『ファウンデーションズ』など)から当てた相性の良いカードを入れ替えたりするのがおすすめです。

 

 相性の良いカードを10枚くらい入れ替えていくと、大体レベル3~4くらいになるはず。さらに統率者と相性の良いカードや強力なカードを入れてレベル5~6まで強化したくなったら、過去に僕が「クロタカの統率者図書館」で紹介したデッキリストが参考になると思います。

 「クロタカの統率者図書館」では毎回レベル5~6にカスタマイズした統率者デッキを紹介しており、デッキに採用しているカード分類ごとの枚数も記載しています。

 そしてゲームに勝利することを重視した「レベル7以上」をプレイしてみたくなったなら、以下のようなカードの採用を検討してみるといいかもしれません。

 
 
 
 
 

赤き死神、ゴルノグ》簡易デッキ紹介

 今回は『ファウンデーションズ ジャンプスタート』の中から、《赤き死神、ゴルノグ》の統率者デッキを紹介します!

 
目指しているレベル

 この記事では、こちらの統率者デッキパワーレベルでいうと5~6を目安に作っています。もっとカジュアルにしたい、もっとガチにしたいということであれば色々な改造ができると思いますので、ぜひご自身でも改造してみてください。

commander_deck_level_ja.jpg  

 それではデッキリストをご紹介します。

デッキリスト

「《赤き死神、ゴルノグ》」、製作者:クロタカ[MO] [ARENA]
1 《赤き死神、ゴルノグ
-統率者(1)-

23 《
1 《英雄の公有地
1 《エンバレス城
1 《栄光の闘技場
1 《血に染まりし城砦、真火
1 《溶鉄の尖峰、ヴァラクート
1 《ギトゥの宿営地
1 《反逆のるつぼ、霜剣山
1 《眷者の居留地
1 《魔女の診療所
1 《魂石の聖域
1 《無限地帯
1 《作戦室
1 《イス卿の迷路
-土地(36)-

1 《サルディアの報復者
1 《熾火心の挑戦者
1 《血印の導師
1 《ブライトハースの旗騎士
1 《カルガの竜王
1 《モリアの襲撃者
1 《極楽の羽ばたき飛行機械
1 《金属ミミック
1 《再鍛の刃、ラエリア
1 《顔壊しのプロ
1 《ハラドリムの槍使い
1 《戦闘の祝賀者
1 《死を出迎える勇者
1 《躁の蛮人
1 《燦光洞のギムリ
1 《攻撃の元型
1 《花形アスリート
1 《マルコフの刃の達人
1 《ゴブリンの鎖回し
1 《激しい抵抗の模範
1 《開拓地の戦争屋
1 《ケイオス・ターミネイター・ロード
1 《レッドキャップのどぶ住まい
1 《戦慄衆の勇者、ネヘブ
1 《火星の女王、イラクサ
1 《うろつく玉座
1 《真面目な身代わり
1 《鉄拳の粉砕者
1 《破壊のオーガ
1 《ファルケンラスの匪賊
1 《崖の暴君、カズール
1 《冷眼のロヴィサ
1 《アクームの戦士
1 《アクームの怒り、モラウグ
1 《オーガの囀王
-クリーチャー(35)-
1 《髑髏砕きの一撃
1 《引き離しの噴火
1 《アンズラグの猛威
1 《冒涜の行動
1 《魔法暴走
1 《混沌のねじれ
1 《ヴァラクートの覚醒
1 《火山の捧げ物
1 《太陽の指輪
1 《旅人のガラクタ
1 《影槍
1 《秘儀の印鑑
1 《精霊信者の剣
1 《短弓
1 《記憶の仮面
1 《緋色のダイアモンド
1 《魔学コンパス
1 《鉱炉と前線の剣
1 《ミスリルの胴着
1 《火と氷の剣
1 《眷者の装飾品
1 《危険な櫃
1 《親族旗
1 《勝者の戦旗
1 《エルドレインの玉座
1 《殴打頭蓋
1 《サンダーホーク・ガンシップ
1 《アクローマの記念碑
-呪文(28)-

 

各カードの役割分類

除去(12)
ドロー(12)
マナ加速(11)
サーチ(1)
クリーチャー・トークン生成(4)
クリーチャー強化(16)
追加戦闘フェイズ(2)
飛行or到達クリーチャー(4)
呪文コスト軽減(1)
追加誘発(1)
速攻付与(1)
絆魂付与(1)
クリーチャー化する土地(2)
除去対策(2)
攻撃クリーチャー対策(2)
分類外の戦士クリーチャー(3)

※土地のほとんどはマナを加える効果なので割愛しました。
 

デッキコンセプト

  • 戦士クリーチャーで攻撃して、戦場を臆病者だらけにする!
  • 戦士クリーチャーを大量に並べ、ブロック不可の大ダメージを狙う!
 
勝ちパターン紹介

①《赤き死神、ゴルノグ》に二段攻撃を付与して統率者ダメージ!

 

②追加戦闘フェイズで《赤き死神、ゴルノグ》の戦士強化能力が2回誘発!

 

③戦士クリーチャーを全体強化してフルアタック!

 

 今回のコラムはこれでおしまいです。今年も1年「クロタカの統率者図書館」を読んでいただきありがとうございました。

 それではまた、来年のコラムでお会いしましょう。お楽しみに!

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