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第35回:デッキ紹介《虚空喰らい、ズロドック》
読者の皆さん、こんにちは!統率者戦大好きクロタカ(@clotaka1)です。
ついに明日8月4日は『統率者マスターズ』の発売日ですね!
『統率者マスターズ』は初の統率者戦向けマスターズということで、当てたらすぐデッキに入れたくなるようなカードが多数収録されています。
今回は同時発売される統率者デッキ4種セットの中から統率者1枚をピックアップして、デッキパワーレベル5〜6にカスタマイズしたデッキを紹介していきます!
目次
統率者紹介
今回紹介するデッキの統率者は、統率者デッキ「エルドラージ解放」に収録されている《虚空喰らい、ズロドック》です!
《虚空喰らい、ズロドック》の特徴
《虚空喰らい、ズロドック》は以下の能力を持っています。
あなたがあなたの手札から唱えてマナ総量が7以上であるすべての無色の呪文は「続唱、続唱」を持つ。(あなたがそれを唱えたとき、コストがそれより低く土地でないカード1枚が追放されるまで、あなたのライブラリーの一番上から1枚ずつ追放していく。あなたはそれをマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。それらの追放されているカードをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。その後、それをもう一度行う。)
例えば手札からマナ総量が10の《荒廃の双子》を唱えた場合、続唱が2回誘発して、9マナ以下の呪文を2回唱えることができます。
ライブラリーのめくれ方次第では、マナ総量が重くて強力な《コジレックの職工》や《ファイレクシアへの門》などの呪文をタダで唱えられる爆発力を秘めています!
クロタカ
マナ総量7以上の無色カードならほぼなんでもウェルカムな統率者ですね。
なお、続唱が誘発するのはあくまで手札から唱えたときだけなので、《鉱炉と前線の剣》で追放領域から唱えたり、《神秘の炉》でライブラリートップから唱えても誘発しないことには注意しておきましょう。
目指しているレベル
この記事では、こちらの統率者デッキパワーレベルでいうと5~6を目安に作っています。もっとカジュアルにしたい、もっとガチにしたいということであれば色々な改造ができると思いますので、ぜひご自身でも改造してみてください。
それではデッキリストをご紹介します。
デッキリスト
各カードの役割分類
除去(13)
- 《街並みの地ならし屋》
- 《絶え間ない飢餓、ウラモグ》
- 《無限に廻るもの、ウラモグ》
- 《陰惨な殺戮》
- 《巨人の災厄》
- 《全ては塵》
- 《エルドラージ覚醒》
- 《歪める嘆き》
- 《次元の歪曲》
- 《タイタンの存在》
- 《存在の一掃》
- 《現実の冒涜》
- 《精霊龍、ウギン》
ドロー(12)
- 《終末を招くもの》
- 《砂岩の予言者》
- 《大いなる歪み、コジレック》
- 《真実の解体者、コジレック》
- 《勢団の銀行破り》
- 《終わりなき地図帳》
- 《オルサンクのパランティール》
- 《一つの指輪》
- 《マイトストーンとウィークストーン》
- 《不滅の太陽》
- 《眷者の居留地》
- 《作戦室》
マナ加速(15)
- 《極楽の羽ばたき飛行機械》
- 《つややかな雄鹿》
- 《パラジウムのマイア》
- 《カノプテック・レイス》
- 《真面目な身代わり》
- 《忘却蒔き》
- 《宝石の睡蓮》
- 《太陽の指輪》
- 《旅人のガラクタ》
- 《精神石》
- 《精霊信者の剣》
- 《超次元レンズ》
- 《ニッサの欲動、苦茨》
- 《鉱炉と前線の剣》
- 《スランの発電機》
サーチ(5)
クリーチャー強化(7)
唱える呪文のマナ・コスト軽減(4)
- 《マイコシンスのゴーレム》
- 《ダークスティールのモノリス》
- 《人知を超えるもの、ウギン》
- 《ウギンの目》
呪文を瞬速タイミングで唱えられる(2)
ライブラリートップのカードを唱えられる(1)
- 《神秘の炉》
各種コピー(3)
クリーチャーorプレイヤーのコントロールを得る(2)
唱えるマナ・コストを軽減できる巨大クリーチャー(2)
ライフ回復(1)
- 《精霊龍の墓》
クリーチャー化する土地(1)
除去対策(2)
攻撃クリーチャー対策(1)
- 《イス卿の迷路》
※土地のほとんどはマナを加える効果なので割愛しました。
デッキコンセプト
- なるべく早めの続唱、続唱を狙っていく!
- 続唱でめくれた時に楽しいカードを採用する
現在の構成に至った経緯
僕はもう10年以上統率者戦をプレイしているのですが、今まで固有色が無色の統率者デッキを組んだことがありませんでした。いつか組みたいなと思っていたところ、『統率者マスターズ』で無色テーマの統率者デッキ「エルドラージ解放」が発売されると知り、ちょうど良い機会なのでメイン統率者の《虚空喰らい、ズロドック》のデッキを組むことに決めました。
調べてみたところ新しい伝説のエルドラージ・クリーチャーの収録は、『異界月』の《約束された終末、エムラクール》以来7年ぶりみたいですね
マナ・コストに{X}を含むカード(《幽霊火の修練者、オマルティス》、《搭載歩行機械》、《果てしなきもの》など)は序盤低マナ・コストで唱えたり、後半はマナ総量7以上で唱えられる柔軟性がメリットです。
ただし続唱でめくれた時にほとんど何も起こらないというデメリットも併せ持っています。今回の構築では続唱でめくれた時に何かしらプラスになる、またはハッピーになることを優先して、マナ・コストに{X}を含むカードを採用しませんでした。
クロタカ
せっかく頑張ってマナ総量7マナ以上の呪文を唱えたのに、続唱で2連続Xマナカードがめくれたりすると、かなり残念な感じになっちゃいますからね。
また、マナ加速については《摩滅したパワーストーン》などのマナアーティファクトよりも、土地サーチによるマナ加速(《つややかな雄鹿》、《忘却蒔き》など)を優先して採用しています。これはアーティファクトだと比較的破壊されやすい=マナ加速が無駄になりやすい、土地はあまり破壊されない=マナ加速が無駄になりづらいという理由でこのようにしています。
土地サーチによるマナ加速の中でも特に一押しは《カノプテック・レイス》!
基本的な用途は《つややかな雄鹿》と似たような感じですが、《カノプテック・レイス》はブロックされないという能力も併せ持っています。このブロックされない能力により、各種マナ加速系装備品(《精霊信者の剣》、《ニッサの欲動、苦茨》、《鉱炉と前線の剣》)の装備先としても打って付けなんです!
そして『統率者マスターズ』では《宝石の睡蓮》が初めて再録されるということで、今回久々に採用してみました。
クロタカ
『統率者マスターズ』で初登場の「ボーダーレス・フレームブレイク版」《宝石の睡蓮》をゲットできたりしたら最高ですね!
《虚空喰らい、ズロドック》デッキの良いところ
ここからはこのデッキの良いところを紹介していきます。
続唱!続唱!
初代「続唱、続唱」カードこと《大渦の放浪者》は、大人気の統率者で僕も大好きなカードです。
《頂点壊滅獣》などもそうですが、複数回続唱が誘発するカードってプレイするとめちゃくちゃ気持ちいいんですよね!
《大渦の放浪者》と《虚空喰らい、ズロドック》を比較してみると、《大渦の放浪者》は唱えた時だけ続唱×2、《虚空喰らい、ズロドック》は自身を唱えた時には何も誘発しませんが、その後7マナ以上の無色呪文を唱えるたびに続唱×2。《虚空喰らい、ズロドック》が戦場に定着してしまえば、《大渦の放浪者》を超える続唱力を持っていると言っても過言ではないと思います。
そしてこのデッキにはなるべく多く《虚空喰らい、ズロドック》の続唱能力が誘発させられるように、マナ総量7以上の無色カードを20枚も採用しています!
「マナ総量7以上の呪文なんてなかなか唱えられないんじゃないの?」と思ったりするかもしれませんが、そこは以下のようなカード達を採用しているので心配いりません!
- 2マナ以上加えるマナアーティファクト
- 2マナ加えられる土地
- 唱えるマナ・コストを少なくするカード
- 自身を唱えるコストを少なくできるマナ総量7以上の無色カード
《虚空喰らい、ズロドック》に除去呪文を撃たれた際に《この世界にあらず》を唱えれば、除去呪文を打ち消しつつ、タダで続唱×2が誘発するインチキくさい動きをすることもできますよ!
クロタカ
《難解なアルカイック》で《虚空喰らい、ズロドック》の続唱能力をコピーしたら、実質続唱×3!《難解なアルカイック》がいたら、ぜひとも狙ってみたいですね。
怪獣大戦争ができる!
「せっかく統率者戦をプレイするなら、怪獣大戦争がしたい!」という方が結構多くいるんじゃないかと思います。そういう方にとってこのデッキは持ってこいです!なんせ統率者からの要望で「マナ総量7以上のカードをいっぱい入れてくれ」と言われているようなもので、採用しているクリーチャーは大体マナが重くてサイズはデカめ!
そんなデカめのクリーチャーがいると以下のようなメリットがあります。
- 《影槍》を装備したり、《ならず者の道》でブロックされなくした時のインパクトがどデカい!
- 《眷者の居留地》で大体ドローできる!
- パワーやマナ総量参照系除去カードの威力アップ!
- 《ウギンの聖域》で後続クリーチャーをサーチできる!
そしてサイズデカめのクリーチャーの中でも個人的一押しカードは、新規エルドラージの《忠誠の剝ぎ取り》!
自身は10/10、滅殺2、トランプルという欲張りスペックを持ちつつ、さらに対戦相手のクリーチャーを奪って基本のパワー/タフネスを10/10にしながら、トランプル、滅殺2、速攻を付与して殴らせる能力も併せ持つ戦争勃発系怪獣です!
デッキのカードがオール無色!
このデッキは統率者である《虚空喰らい、ズロドック》の固有色の関係で、無色のカードしか採用していません。色付きカードが入れられないというデッキ構築時の制約はなかなかのものですが、その分固有色が無色だからこそ効果が増すようなカードを多く仕込んでいます。
- 《見捨てられた碑》の能力をフル活用!
- 《全ては塵》や《精霊龍、ウギン》で対戦相手のパーマネントだけ一掃!
- 《神秘の炉》で土地以外唱え放題!
- ライフを支払うことなく《作戦室》でドローできる!
- 《精霊龍の墓》で無色クリーチャの数だけライフ回復!
そして無色であるということは、《統率者の板金鎧》などのプロテクション(○色)系のカードが効きづらいというメリットもあります。
クロタカ
無色であることはメリットの方が多いのですが、《虚空の鏡》を出されたりしたらほぼ詰みなので、対戦相手がデッキに入れていないことを祈りましょう!
ピックアップカード
ここからはいくつかのカードをピックアップして紹介していきます。
《跳ね回るシケイダ》
無色デッキの弱点、それは使用できるインスタントの枚数が少ないことです。
※『統率者マスターズ』発売前時点で全5枚(どんぐりカードや瞬速カードは含まず)
本来無色デッキは対戦相手のターン中でのアクションを苦手としているのですが、無色呪文に瞬速を付与する《跳ね回るシケイダ》を使えば、その弱点を完全克服することができます!デッキ内には《跳ね回るシケイダ》と同じく無色呪文に瞬速を付与できる《ウルザの空戦艇、リベレーター号》も入っているので、結構柔軟に動くことができますよ。
さらに《跳ね回るシケイダ》は唱えた無色呪文のマナ総量分だけ自身を強化する能力も内蔵。もしマナ総量13の《約束された終末、エムラクール》を唱えたら、+13/+13修正&トランプルで、エルドラージを超える程の大怪獣へと変貌!
《跳ね回るシケイダ》が破壊されてしまったら、待望の新規無色インスタント《現実の冒涜》でリアニメイトしてあげましょう!
クロタカ
瞬速付与カードの枚数に物足りなさを感じたら、《ヴィダルケンの宇宙儀》の追加を検討してみてください!
《ダークスティールのモノリス》
《ダークスティールのモノリス》は使ってみて実感する系の激ヤバカードだと思います。
まず《虚空喰らい、ズロドック》の続唱能力を誘発できるちょうど良い重さのマナ・コスト。破壊不能による場残りの良さ。そして無色呪文のコスト踏み倒し能力。デッキ内のカードは全て無色なので、とりあえず自分のターンに1回はタダで呪文を唱えられます!効果がめちゃ強な分、コストも激重な《エルドラージ覚醒》だって余裕の0マナ!
《ダークスティールのモノリス》でマナ総量7以上呪文を1枚踏み倒し、さらにその後マナ総量7以上の呪文を唱えたりしたら、1ターンの内に《虚空喰らい、ズロドック》の「続唱、続唱」を2回誘発させることも可能です!
そして《ダークスティールのモノリス》のコスト踏み倒し能力は各ターン1回制限なので、瞬速を付与する《跳ね回るシケイダ》&《ウルザの空戦艇、リベレーター号》と相性抜群!
あとは元々瞬速を持っている《古き石の偶像》を対戦相手のターン中に踏み倒し、からの《虚空喰らい、ズロドック》能力誘発!なんていうやりたい放題もできちゃいます!
《ウルザの作業場》
今回デッキに採用している土地カードの中でも最大のマナ生成力を持つカードが、こちらの《ウルザの作業場》です。デッキ内には《ウルザの作業場》を含めて5枚の「ウルザの・土地」が入っているため、《ウルザの作業場》で加えられるマナは最大{C}{C}{C}{C}{C}!
《演劇の舞台》で《ウルザの作業場》をコピーしたら、この2枚だけで10マナ以上加えられることも!
《ウルザの作業場》の金属術能力の起動にはアーティファクト3つ以上コントロールという条件がありますが、デッキ内にはアーティファクトが35枚も入っているため、かなり余裕で達成することができます。
《超次元レンズ》
《ウルザの作業場》に続くビッグマナシリーズ第2弾!《超次元レンズ》で《荒地》を刻印すれば、その後は《荒地》1枚から{C}{C}を生成可能に!
《荒地》はデッキ内に20枚も入っているので、かなりの枚数を並べられると思います。もし手札に《真面目な身代わり》や《旅人のガラクタ》などの土地加速カードを持っていたら、積極的にプレイしていきましょう!
ビックマナの注ぎ先としては、マナ総量7以上の呪文を唱えるのが一般的ですが、他には《ウギンの目》のサーチ能力起動に使ったり、《終末を招くもの》 のドロー能力を毎ターン起動する、なんていう使い方もできますよ!
《オルサンクのパランティール》
実質占術2&1ドローとして使えるナイスドローソース。対戦相手の選択次第ではドローせずに影響カウンターの数だけ切削になることもありますが、このデッキにはマナ総量7以上のカードが大量に入っているので、切削が選択されることはあんまりないと思います。
もし、影響カウンターが2個の状態で2枚切削して《約束された終末、エムラクール》と《エルドラージ覚醒》だったら、合計25マナ=25点ライフルーズで最悪即死しちゃいますからね!
デッキの回し方で意識するポイント
ここからはデッキの回し方について確認していきましょう。
マナ総量7以上の呪文はなるべく《虚空喰らい、ズロドック》がいる時に唱える
せっかく頑張ってマナ総量7以上の呪文を唱えるなら、続唱、続唱しないともったいない!ということで重量級の呪文を唱える際は、なるべく先に《虚空喰らい、ズロドック》を出しておきましょう。
《虚空喰らい、ズロドック》が複数回除去されて中々統率者領域から唱えられないような時は、そんなこと気にせず重量級呪文を唱えちゃってもOKです。
ヘイトは気にしない
対戦してみて分かりましたが、このデッキ対戦相手からのヘイトが結構高めです。まあ続唱、続唱でほぼ2枚アドバンテージが確定しているようなもので、「そりゃそうだよな」という感じですね。
続唱が上振れた場合、《約束された終末、エムラクール》→《無限に廻るもの、ウラモグ》→《真実の解体者、コジレック》というエルドラージ3柱同時降臨もあり得るわけで、対戦相手全員から世界の敵認定されてもまあ納得です。
とは言え続唱で何がめくれるかは運次第、めくれちゃったものはしょうがないから、ヘイトなんか気にせずアタックをかましていきましょう!もしその後対戦相手からの反撃でやられちゃったら仕方ない!という割り切りの気持ちが大事だと思います。
勝ちパターン紹介
ここからはいよいよこのデッキの勝ちパターンについて紹介していきます。
《虚空喰らい、ズロドック》を強化して統率者ダメージ!
最強オーラ《エルドラージの徴兵》を《虚空喰らい、ズロドック》に付けたら、17/14、トランプル、滅殺2!
さらに《殴打頭蓋》を装備したらパワー21!=統率者ダメージワンパンKO!
《アクローマの記念碑》でフライングエルドラージ!
パワー10オーバーの怪物達が並んでる状態で《アクローマの記念碑》が出たら、そりゃもうGG(グッドゲーム)ですよ。
今回の統率者戦デッキ紹介はこれでおしまいです。
それではまた、次回のコラムでお会いしましょう。お楽しみに!
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