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世界選手権11

Deck Tech: 《けちな贈り物》コントロール by 八十岡 翔太 (モダン)
それにしても、CFBのパフォーマンスは圧巻だった。
圧倒的勝ち点を背景にConley WoodsやLuis Scott-Vargas(以下LSV)が行った「選別作戦」は、世界中のプロを慄然とさせた。選別作戦とは、チームの同僚とマッチアップした場合はトス(投了)してTop 8入賞へのアシストを行い、それ以外の対戦相手であれば合意の上での引き分け(Intentional Draw)にもトスにも応じず、ガチンコ勝負を挑むというチームオーダーだ。上位のチームメイトがチーム外のライバルを蹴落とすことができれば、相対的にライン上の瀬戸際を漂っているほかのチームメイトが有利になる。
選別作戦の具体例といえば、第18回戦のフィーチャーマッチ、彌永 淳也 vs. LSVの試合が代表的だ。すでにプレイオフ進出確定のLSVと「IDできればプレイオフ確定」というラインの彌永がマッチアップし、LSVは上記のチームオーダーを徹底して彌永との握手を拒んだ(※結局マッチは彌永 淳也が2-1で勝利し、結局は両者ともプレイオフに進出している。詳細はカバレージ参照)。
もっとも、チームメイトのために動くというのは別にCFBだけが特別というわけではないが、現役最強レベルのプロたちが組んでいるという意味では、やはりその動向が「目立つ」ことは間違いない。
このおそるべきChannelFireballというチームについては、日本を代表するプロであり、ともにPOY受賞歴もある中村 修平と津村 健志が共同で執筆してくれた記事(Magic Weekend名古屋にて掲載)があるので、まずはこちらをご一読いただきたい。
Feature: 『Channel Fireball』とは、何だ?
この記事の中でCFB勢が繰り返しているフレーズが「日本勢は最近弱いデッキばかり使っている」というものだ。たしかに一時期に比べると日本勢のプレイオフ進出率はさがり、1シーズン前のアムステルダムのカバレージで掲載された「日本勢は、なぜ勝てなかったのか。」という記事がコミュニティ内でも反響を呼んだことは記憶に新しい。
しかし、日本には、
八十岡 翔太がいた。
| 2 《沼》 1 《森》 1 《島》 4 《燃え柳の木立ち》 2 《黄昏のぬかるみ》 2 《偶像の石塚》 1 《草むした墓》 1 《湿った墓》 1 《繁殖池》 1 《血の墓所》 1 《踏み鳴らされる地》 1 《闇滑りの岸》 1 《地盤の際》 3 《新緑の地下墓地》 2 《霧深い雨林》 -土地(24)- 4 《桜族の長老》 2 《台所の嫌がらせ屋》 2 《永遠の証人》 1 《瞬唱の魔道士》 -クリーチャー(9)- | 2 《コジレックの審問》 1 《強迫》 1 《カラスの罪》 3 《罰する火》 1 《燻し》 1 《喉首狙い》 1 《破滅の刃》 1 《壌土からの生命》 2 《知識の渇望》 4 《けちな贈り物》 2 《滅び》 1 《全ての太陽の夜明け》 1 《消耗の蒸気》 1 《粗野な覚醒》 2 《仕組まれた爆薬》 3 《ヴェールのリリアナ》 -呪文(27)- | 4 《タルモゴイフ》 1 《強情なベイロス》 3 《思考囲い》 1 《根絶》 2 《原基の印章》 2 《古えの遺恨》 2 《焼却》 -サイドボード(15)- |

ちなみに、Starkは《全ての太陽の夜明け》が調達できずにZooを選択することとなったということだ。
渡辺と八十岡はそれぞれがマッチアップされる不運などもあって大きく勝ち越すことはかなわなかったが、このデッキを使って中村 修平が見事に6連勝を飾っており、プロプレイヤークラブにおけるレベル8資格へと到達している。
八十岡がデザインしたのは1枚挿しのカードをツールボックス/Toolbox的に運用する《けちな贈り物》コントロールで、カード一枚一枚の選択が絶妙な配合となっている。
中村 「これは本当に素晴らしいデッキで、下のラインから連勝を狙う私には願ってもないものでした。ビートダウンにとにかく有利に戦えるデザインでしたからね。除去が豊富で、本当に安心して運用できました。」
八十岡 「(苦笑しつつ)実はビートダウンだけじゃなくて、コンボやコントロールにもかなり有利に戦えるギミックが入っているんで、対策できていない相手であれば必殺技が決まっちゃうパターンもあるんですよね」


RESULTS 本大会の対戦結果・順位
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