- HOME
- >
- EVENT COVERAGE
- >
- プロツアー『イクサランの相克』
- >
- プロツアー『イクサランの相克』ドラフト・ラウンド全勝者たち
EVENT COVERAGE
プロツアー『イクサランの相克』
プロツアー『イクサランの相克』ドラフト・ラウンド全勝者たち
Chapman Sim / Tr. Tetsuya Yabuki / Edit. Yusuke Yoshikawa
2018年2月3日
昨日は58人のプレイヤーが最初のドラフト・ラウンド3回戦を全勝で切り抜けた。そして本日、7人のプレイヤーが再び全勝を果たし、今大会のドラフト・ラウンド6-0の大成功を収めた。そこで、輝かしい成績を残した7人に話を聞き、彼らの成功の理由に迫ろう。あわせてデッキリストも確認すれば、『イクサラン』ブロック・ドラフトの環境を見抜く一助となるはずだ。
エリオット・ブウサー/Eliott Boussaud
エリオット・ブウサーは、グランプリ・プラハ2015優勝を含めグランプリ・トップ8入賞3回を記録する28歳のフランス人プレイヤーだ。プロツアー『イクサラン』で11勝5敗の好成績を収め、今大会の参加権利を獲得した。彼が今大会でドラフトしたのは、2日とも除去が豊富なデッキだった。対戦相手の序盤の攻勢をしのぎ、《Juzam Djinn》(《薄暮の軍馬》)の群れのような強力な脅威で終盤を圧倒することに成功したのだ!
9 《平地》 7 《沼》 -土地(16)- 2 《短角獣の歩哨》 1 《薄暮軍団の盲信者》 1 《猛竜の相棒》 1 《太陽の歩哨》 2 《軍団の征服者》 1 《日の出の使者》 1 《永暁の勇者》 1 《縄張り持ちの槌頭》 1 《凶兆艦隊の侵入者》 2 《日の出の追求者》 -クリーチャー(13)- |
1 《旅行者の護符》 1 《渇望の時》 2 《強者鏖殺》 2 《弱者成敗》 1 《不敬の行進》 1 《女王の任命》 1 《略奪者の急襲》 1 《イクサランの束縛》 1 《依頼殺人》 -呪文(11)- |
8 《島》 8 《沼》 -土地(16)- 1 《セイレーンの嵐鎮め》 2 《薄暮軍団の盲信者》 1 《自暴自棄の漂流者》 1 《深海艦隊の船長》 1 《探求者の従者》 1 《深海艦隊の移乗要員》 1 《財力ある船乗り》 1 《セイレーンの見張り番》 2 《薄暮の軍馬》 1 《尖塔這い》 2 《裕福な海賊》 1 《急流の魂》 1 《原初の潮流、ネザール》 -クリーチャー(16)- |
1 《潜水》 1 《船慣れ》 1 《卑怯な行為》 1 《渇望の時》 1 《黄金の死》 1 《黄金都市の秘密》 1 《水結び》 1 《刺突》 -呪文(8)- |
ジャン=エマニュエル・ドゥプラ/Jean-Emmanuel Depraz
興味深いことに、ジャン=エマニュエル・ドゥプラもブウサーと同じ道をたどって成功を収めた。同じくフランスのドゥプラもまた、グランプリ優勝経験を持つプレイヤーだ。彼はブウサーと同様に1日目は「白黒」、2日目は「青黒」のデッキをドラフトし、見事全勝を果たした。さらに、奇しくも両者のデッキには共通して《原初の潮流、ネザール》が入っている!
両プレイヤーとも、この新環境では黒が最も強い色のひとつであると認識していた。その認識は、他の6-0プレイヤーにも見受けられる。
8 《沼》 7 《平地》 1 《オラーズカの拱門》 1 《進化する未開地》 -土地(17)- 3 《薄暮軍団の盲信者》 1 《恐竜ハンター》 1 《軍団の副官》 1 《軍団の飛び刃》 2 《貪食の吸血鬼》 1 《縄張り持ちの槌頭》 2 《鮮血の賛美者》 1 《薄暮の勇者》 -クリーチャー(12)- |
1 《制覇の時》 1 《卑怯な行為》 1 《板歩きの刑》 1 《船長の鉤》 1 《光明の縛め》 1 《女王の任命》 1 《強者鏖殺》 1 《従者の献身》 1 《弱者成敗》 1 《刺突》 1 《吸血鬼の印》 -呪文(11)- |
8 《沼》 6 《島》 1 《進化する未開地》 1 《廃墟の地》 1 《山》 -土地(17)- 1 《恐竜ハンター》 1 《薄暮軍団の盲信者》 1 《探求者の従者》 1 《指名手配の獄道者》 4 《薄暮の軍馬》 1 《尖塔這い》 1 《裕福な海賊》 1 《原初の潮流、ネザール》 -クリーチャー(11)- |
1 《旅行者の護符》 1 《否認》 1 《宝物の地図》 1 《板歩きの刑》 1 《砲撃》 1 《闇の尋問》 1 《黄金の死》 1 《詐取》 1 《略奪者の急襲》 1 《弱者成敗》 1 《海賊の獲物》 1 《恐竜変化》 -呪文(12)- |
アンドレア・メングッチ/Andrea Mengucci
プロツアー・トップ8入賞2回を誇るゴールド・レベル・プロのアンドレア・メングッチがまたやってくれた! チーム「Connected Company」や「MTG Mint Card」の仲間とともに練習を重ね十分な知識を蓄えた彼は、2日ともよく似た形の「白黒吸血鬼」デッキを作り上げ、ドラフト・ラウンドで力強く前進したのだ! 彼らは環境の攻略に成功したのだろうか?
「うん、ある程度は」とメングッチは答える。「白黒は本当に懐が深く、最高の色の組み合わせだ。白黒をやるのに特定のカードは必要なく、除去もよりどりみどりで、《短角獣の歩哨》やチキンで盤面も固められる」
チキン?
「ああ、2/5の鳥型恐竜(《太陽冠のプテロドン》)のことを僕らは『チキン』って呼んでいるんだ。リミテッドに精通しているカルカノ(クリスティアン・カルカノ/Christian Calcano)が、《太陽冠のプテロドン》の凄さに気づいた。やがて彼は、白を使わないデッキにもタッチするほどになった。彼が毎回欠かさず『チキン』をデッキに入れているのを見て、チーム全員が真似するようになったんだ」
おめでとう、夕飯はチキンで決まりだね!
9 《平地》 8 《沼》 -土地(17)- 2 《短角獣の歩哨》 1 《這い回る心止虫》 2 《薄暮軍団の盲信者》 1 《アダントの先兵》 1 《猛竜の相棒》 1 《軍団の先駆け》 1 《貪食の吸血鬼》 1 《帝国のエアロサウルス》 1 《血潮隊の聖騎士》 1 《鮮血の賛美者》 2 《太陽冠のプテロドン》 1 《選定された助祭》 -クリーチャー(15)- |
1 《吸血鬼の士気》 2 《渇望の時》 1 《不可解な終焉》 1 《征服者の誇り》 1 《復活》 1 《崇高な阻止》 1 《神聖なる評決》 -呪文(8)- |
8 《平地》 8 《沼》 1 《放棄された聖域》 -土地(17)- 2 《短角獣の歩哨》 1 《司教の兵士》 1 《薄暮軍団の盲信者》 3 《軍団の征服者》 1 《軍団の先駆け》 1 《駆り立てる僧侶》 1 《縄張り持ちの槌頭》 1 《プテロドンの騎士》 1 《貪欲なチュパカブラ》 1 《鮮血の賛美者》 1 《選定された助祭》 1 《霊廟のハーピー》 1 《太陽冠のプテロドン》 -クリーチャー(16)- |
1 《鉤爪の切りつけ》 1 《アゾールの門口》 1 《渇望の時》 1 《征服者の誇り》 1 《海賊のカットラス》 1 《復活》 1 《刺突》 -呪文(7)- |
ジョン・スターン/Jon Stern
チーム「Massdrop West」のジョン・スターンは、先頭集団に身を置きながら自身初のトップ8入賞を虎視眈々と狙っている。今大会でドラフトした「赤緑恐竜」と「青緑マーフォーク」デッキはふたつとも、欲しいカードがすべて揃った教科書のように理想的なものだった。
どんな「赤緑恐竜」ができたのかって? 完全に狂ってるやつだ! 《怒り狂うレギサウルス》2枚と《怒り狂う長剣歯》2枚が入っていることを特筆しておこう。
ドラフト・ラウンド全勝により最後のモダン・ラウンドへ向けて間違いなく確かな一歩を踏みしめたスターン。プロツアー・サンデー進出まであと一歩だ。
9 《森》 7 《山》 -土地(16)- 1 《狂信的扇動者》 1 《オテペクの猟匠》 1 《太陽襟の猛竜》 3 《オラーズカの襞背》 1 《貪欲な短剣歯》 1 《打ち壊すブロントドン》 2 《黄金の守護者》 2 《怒り狂うレギサウルス》 1 《針歯の猛竜》 2 《怒り狂う長剣歯》 1 《轟く棘背びれ》 -クリーチャー(16)- |
2 《両手撃ち》 1 《恐竜との融和》 1 《無謀な怒り》 1 《垂直落下》 1 《襲撃》 1 《雷群れの渡り》 1 《火炎砲発射》 -呪文(8)- |
9 《森》 8 《島》 -土地(17)- 3 《霧まといの川守り》 1 《翡翠をまとう者》 1 《クメーナの語り部》 3 《金林の追跡者》 1 《深根の戦士》 1 《マーフォークの枝渡り》 1 《風雲艦隊の空中要員》 2 《ジャングル生まれの開拓者》 1 《貪欲な短剣歯》 1 《自然形成師》 2 《巧射艦隊の帆綱引き》 1 《翡翠細工の職工》 1 《嵐を変容する者》 -クリーチャー(19)- |
2 《川守りの恩恵》 1 《攻撃的衝動》 1 《弱者狩り》 -呪文(4)- |
パスカル・フィーレン/Pascal Vieren
チーム「Cardmarket」のパスカル・フィーレンは、グランプリ・トップ8入賞2回を記録するシルバー・レベル・プロだ。彼はドラフト・ラウンドを制覇しただけでなくモダン・ラウンドでも勝利を重ね、ひと足早くトップ8入賞を決めている。
7 《森》 7 《島》 2 《進化する未開地》 -土地(16)- 3 《翡翠をまとう者》 3 《金林の追跡者》 1 《深根の戦士》 1 《帆凧の海賊》 1 《マーフォークの霧縛り》 1 《戦凧の匪賊》 1 《ジャングル生まれの開拓者》 1 《自然形成師》 1 《俊敏な番人》 2 《翡翠細工の職工》 2 《セイレーンの略奪者》 1 《川守りの先駆け》 1 《嵐を変容する者》 -クリーチャー(19)- |
1 《選択》 1 《粉砕する潮流》 1 《欲望の深み》 1 《水中からの侵略》 1 《座礁》 -呪文(5)- |
9 《平地》 7 《沼》 -土地(16)- 2 《司教の兵士》 2 《軍団の副官》 1 《薄暮軍団の盲信者》 1 《飢えた聖騎士》 1 《誓いを立てた吸血鬼》 2 《歓喜する空渡り》 2 《貪食の吸血鬼》 1 《薄暮の使徒、マーブレン・フェイン》 1 《束縛の司教》 1 《薄暮の軍馬》 1 《鮮血の賛美者》 1 《吸血鬼の亡霊》 -クリーチャー(16)- |
1 《強迫》 1 《制覇の時》 1 《卑怯な行為》 1 《鉤爪の切りつけ》 1 《光明の縛め》 1 《女王の任命》 1 《従者の献身》 1 《吸血鬼の印》 -呪文(8)- |
エリアス・ワッツフェルト/Elias Watsfeldt
エリアス・ワッツフェルトもまた、ここで紹介している他のプレイヤーと同様に経験豊富なプレイヤーだ。グランプリ・トップ8入賞は4回を数え、プロツアー『イクサラン』で11勝5敗の好成績を残したことで今大会への参加権利を得た。プロツアー『イクサラン』のドラフト・ラウンドでも大成功を収めたことを考えると、『イクサラン』ブロックは彼が得意とする環境のようだ!
そんな彼が組み上げた「赤緑恐竜」と「青緑マーフォーク」をご覧あれ!
9 《森》 8 《山》 -土地(17)- 1 《凶兆艦隊の向こう見ず》 1 《屈強な古参兵》 1 《イクサーリの守り手》 1 《オテペクの猟匠》 1 《オラーズカの襞背》 1 《貪欲な短剣歯》 1 《俊敏な番人》 1 《打ち壊すブロントドン》 2 《葉を食む鞭尾》 2 《怒り狂うレギサウルス》 1 《針歯の猛竜》 1 《鬱蒼たるアルマサウルス》 1 《暴走する角冠》 1 《巨大な戦慄大口》 -クリーチャー(16)- |
2 《恐竜との融和》 1 《無謀な怒り》 2 《襲撃》 2 《弱者狩り》 -呪文(7)- |
8 《森》 8 《島》 -土地(16)- 1 《翡翠をまとう者》 1 《霧まといの川守り》 2 《金林の追跡者》 1 《屈強な古参兵》 1 《マーフォークの霧縛り》 1 《川潜み》 1 《難破船あさり》 1 《銀エラの達人》 1 《ティシャーナの道探し》 1 《蔦形成師の神秘家》 1 《水罠織り》 1 《巧射艦隊の帆綱引き》 1 《秘滝の軍使》 1 《切り裂き顎の猛竜》 1 《セイレーンの略奪者》 1 《鬱蒼たるアルマサウルス》 -クリーチャー(17)- |
1 《攻撃的衝動》 1 《提督の命令》 1 《塁壁壊し》 1 《黄金都市の秘密》 1 《小綺麗なスクーナー船》 2 《弱者狩り》 -呪文(7)- |
マティア・ザッパローリ/Mattia Zapparoli
最後に紹介するのは、マティア・ザッパローリだ。この7人の中では経験の浅いザッパローリだが(これがプロツアー初出場だ)、その彼がプロツアーのドラフト・ラウンドを全勝で切り抜けたことは驚くべきだろう。残念ながらモダン・ラウンドでの活躍はできずトップ8入賞を逃すことになったが、きっと才能の開花を実感できる手応えを得たはずだ。
「まさか初めてのプロツアーでドラフト全勝できるとは。思い出に残るデビューでした!」
9 《沼》 8 《平地》 -土地(17)- 1 《薄暮まといの空渡り》 1 《這い回る心止虫》 2 《薄暮軍団の盲信者》 1 《飢えた聖騎士》 1 《女王湾の兵士》 1 《探求者の従者》 1 《軍団の飛び刃》 1 《歓喜する空渡り》 1 《軍団の征服者》 1 《流血の空渡り》 3 《鮮血の賛美者》 1 《吸血鬼の亡霊》 1 《霊廟のハーピー》 1 《不死の古き者》 -クリーチャー(17)- |
1 《卑怯な行為》 1 《吸血鬼の士気》 2 《従者の献身》 1 《鮮血流》 1 《弱者成敗》 -呪文(6)- |
6 《沼》 4 《島》 4 《山》 2 《高地の湖》 -土地(16)- 1 《勇敢な海賊》 1 《狂信的扇動者》 1 《欲深い悪漢》 1 《恐竜ハンター》 1 《凶兆艦隊の貯め込み屋》 1 《深海艦隊の扇動者》 1 《帆凧の掠め盗り》 1 《猛竜の幼生》 2 《風雲艦隊の疾走者》 1 《稲妻砲手》 1 《変幻の襲撃者》 1 《財力ある船乗り》 1 《セイレーンの見張り番》 1 《鉄面連合の掠め取り》 1 《巧射艦隊の喧嘩屋》 1 《尖塔這い》 1 《凶兆艦隊の首折り》 1 《巧射艦隊の略取者》 -クリーチャー(19)- |
1 《反逆》 1 《船慣れ》 2 《略奪者の急襲》 1 《弱者成敗》 -呪文(5)- |
2017-2018年シーズンの個人戦プロツアーは全3回で、今大会はそのふたつ目にあたる。個人戦プロツアーのドラフト・ラウンドで最も多くのマッチ・ポイントを獲得したプレイヤーに与えられる「ドラフト・マスター」の称号をめぐるレースは、現在エリアス・ワッツフェルトが6点ものリードを得ている。
名 | 姓 | 所属国 | 獲得マッチ・ポイント |
---|---|---|---|
Elias | Watsfeldt | スウェーデン | 36 |
Craig | Wescoe | アメリカ | 30 |
Alexander | Hayne | カナダ | 30 |
Pascal | Vieren | ベルギー | 30 |
Zile | Yao | 中国 | 27 |
Ari | Lax | アメリカ | 27 |
Reid | Duke | アメリカ | 27 |
Ivan | Floch | スロヴァキア | 27 |
Paulo Vitor | Damo da Rosa | ブラジル | 27 |
Kentaro | Yamamoto | 日本 | 27 |
Martin | Dang | デンマーク | 27 |
Arne | Huschenbeth | ドイツ | 27 |
Jarvis | Yu | アメリカ | 27 |
Luis | Salvatto | アルゼンチン | 27 |
Bernardo | Santos | ポルトガル | 27 |
Andrea | Mengucci | イタリア | 27 |
Jon | Stern | カナダ | 27 |
Eliott | Boussaud | フランス | 27 |
RESULTS 本大会の対戦結果・順位
RANKING ランキング
NEWEST 最新の記事
-
2024.11.12観戦記事
The Week That Was: 熱烈な勇者の帰還|第30回マジック:ザ・ギャザリング世界選手権
-
2024.10.27観戦記事
第30回マジック:ザ・ギャザリング世界選手権 決勝戦|第30回マジック:ザ・ギャザリング世界選手権
-
2024.10.26トピック
第30回マジック世界選手権 トップ8プロフィールとデッキリスト|第30回マジック:ザ・ギャザリング世界選手権
-
2024.10.26観戦記事
Magic World Championship 30 Day Two Highlights|第30回マジック:ザ・ギャザリング世界選手権
-
2024.10.25観戦記事
Magic World Championship 30 Day One Highlights|第30回マジック:ザ・ギャザリング世界選手権
-
2024.10.25戦略記事
The Spiciest Decklists of Magic World Championship 30|第30回マジック:ザ・ギャザリング世界選手権