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プロツアー『ラヴニカのギルド』

トピック

ルーキー・オブ・ザ・イヤー、サム・イレンフェルトという男

Corbin Hosler
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2018年11月11日


 プロツアーは真剣勝負の場だ。何万ドルもの賞金に加え、何千ドルにも相当するプロ・ポイントが懸かる戦いの舞台だ。殿堂入りを目指す者たち。成否を分ける決断。実績を重ねようと、また実績あるものを破ろうと燃えるプロ・プレイヤー。懸かるものが非常に大きな試合がそこかしこで繰り広げられるプロツアーの会場は、必然、厳粛な雰囲気になりやすい。

 その雰囲気の中で、「受付スタッフとのシールド」を楽しんだあとに余ったカードでブロールのデッキを組み、ラウンドの合間に興じるプレイヤーがいた。2017-2018年度ルーキー・オブ・ザ・イヤーのサム・イレンフェルトだ。

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プロツアー『ラヴニカのギルド』の会場でブロールに興じるサム・イレンフェルト

「僕にとって一番大切なことは、マジックを楽しむことです」とイレンフェルトは語る。「だからカスタマーサービスの皆さんとシールドで遊んで、そのあとブロールのデッキも組んでさらに遊び尽くしてます。マジックをプレイするときは勝つこと以外も楽しみたいから、こうして競技的じゃない部分も味わっているんです」

 イレンフェルトにとっては、キューブ・ドラフトでもカオス・ドラフトでも、あるいは単にカジュアルに遊ぶだけでも、マジックをプレイできることが大切だった。プロ・プレイヤーとしては真逆の姿勢だが、彼はそれを変えるつもりはないという。

「グランプリでも、1日目は競技を楽しんで、2日目はそのまま本戦を味わうこともあればふらっとカオス・ドラフトに参加することもありますし、そのときどきでいろいろ楽しんでいます。もともと、Magic OnlineでVintage Cubeをプレイしていたところから競技の世界へ入ったので、次々と切り替わる一風変わったフォーマットに身を置くのが好きなんです。競技志向でプレイしていないときもマジックを楽しみ続けられるので」

 イレンフェルトは、カジュアルな場だけでなく競技の場でもその腕前を示した。初参加となるプロツアー『イクサラン』で、いきなりトップ8に入賞という鮮烈なデビューを果たしたのだ。初陣で歴史に残る劇的な戦果を挙げたイレンフェルトだが、そのまだ浅いキャリアを見てきた者ならば驚くことではないだろう。楽観的でのんびりとした姿勢にも関わらず、彼がその後さらなる活躍を見せることを。

 最高のスタートを切ったイレンフェルトは、そのシーズン中にさらにプロ・ポイントを重ね、ランキング上位に名を連ねることになった。すると彼は、ルーキー・オブ・ザ・イヤー獲得の可能性に気づいた――ランディ・ビューラー/Randy Buehlerや渡辺 雄也といった偉大な殿堂顕彰者も過去に獲得したタイトルだ。イレンフェルトはそれを求めて、ボウルン・チャン/Bolun Zhangとの熾烈なレースに挑んだ。チャンもこのシーズン中にグランプリ・トップ8入賞2回をはじめ、見事な活躍を見せていた。そして迎えたシーズン最終戦となるグランプリ・ミネアポリス2018。イレンフェルトはルーキー・オブ・ザ・イヤーとプロ・プレイヤーズ・クラブのゴールド・レベルを懸けた戦いに臨んだ。

 イレンフェルトはこのシーズンを通してやってきたようにこの大一番でもポイントを稼ぎ、ルーキー・オブ・ザ・イヤー獲得とゴールド・レベル達成をどちらも実現させた。こうして、彼の名はマジックの歴史に刻まれることになったのだ。

「タイトル獲得は大事なことでした。これで、マジックを知らない僕の知り合いにも僕がやっていることを伝えられます。僕が頑張って成し遂げたことが形になって残るんです」と、イレンフェルトは言う。「自分の力を誰にでも誇示しようとは思いませんが、いつでも『新人賞を獲得した』と自慢できます。マジックの最大の魅力はコミュニティです。おかげで僕は旅をする機会に恵まれ、その先々で期待していたよりはるかに素晴らしい人たちと出会えました」

「あとゴールド・レベルになったおかげでグランプリで3回戦の不戦勝を得られるので、本戦に挑む前にカオス・ドラフトを楽しめるのが嬉しいです」

 これが、2017-2018年度ルーキー・オブ・ザ・イヤーのサム・イレンフェルトという男なのだ。

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(Tr. Tetsuya Yabuki)

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RESULTS

対戦結果 順位
最終
16 16
15 15
14 14
13 13
12 12
11 11
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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