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マジック:ザ・ギャザリング世界選手権2018

トピック

世界選手権2018 トップ4プレイヤープロフィール

Event Coverage Staff
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2018年9月22日


 マジック:ザ・ギャザリング世界選手権2018も残るプレイヤーは4人。9月23日日曜日、優勝賞金100,000米ドルを懸けて競うのは以下のプレイヤーです。


ハビエル・ドミンゲス/Javier Dominguez

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Twitter@Thalaiet

:スペイン

初日ドラフトの成績:2-1

2日目ドラフトの成績:3-0

スタンダードの成績:6-2

 スペインのハビエル・ドミンゲスは近年、2回の優勝を含むグランプリトップ8を6回と、静かに実績を積み重ねてきました。ついにその名が知られるようになったのは、昨年の世界選手権で準優勝を果たしたときでした。それ以降も、グランプリトップ8をさらに3回加え、母国で開催されたプロツアー『イクサランの相克』では自身初のプロツアートップ8を成し遂げました。最終的にはシーズン通算で65点ものプロ・ポイントを獲得して、最多プロ・ポイント獲得者として世界選手権に招待されるに至ったのです。

 本大会での彼の道のりは、昨年よりもいささか順調に見えるものでした。初日をグジェゴジェ・コワルスキと並んで6勝1敗で終え、2日目のドラフトも《ケルドの炎》を擁したクレイジーなデッキで道を切り開き全勝。彼はこれまでドラフトしたことがなかったようなデッキだったと言います。あとは信頼の「赤黒アグロ」で仕上げました。このフォーマットにおける彼の経歴では、「白青コントロール」で2回のグランプリトップ8を達成していた上での選択でした。

 彼は特定のイベントでの勝利を自身の幸福に結び付けないようにと考えているとのことでしたが、本大会の参加権利は彼が求めていた報酬であり、実際に世界選手権で優勝したなら、感情をこらえきれるとは言い切れないでしょう。



グジェゴジェ・コワルスキ/Grzegorz Kowalski

2018wc-kowalski-profile.jpg

Twitter@urlich00

:ポーランド

初日ドラフトの成績:3-0

2日目ドラフトの成績:2-1

スタンダードの成績:6-2

 彼の名前を識別できない方もいらっしゃるかと思いますが、グジェゴジェ・コワルスキはここ数年のマジックで静かに貢献を果たしてきました。今シーズンを迎える以前に4回のグランプリトップ8を達成していましたが、彼の名を最も知らしめたのは昨年のワールド・マジック・カップでポーランド代表チームのキャプテンを務めて決勝を戦ったことでした。彼はその経験によって、ポーランドの他のマジック・プレイヤーの知名度を高めただけでなく、初めてプラチナ・プロの座を獲得し、リヨンでは初のグランプリ優勝を果たしています(加えてバーミンガムでは準優勝、シンガポールではベスト4でした)。

 コワルスキは自身を、多くのマジックのトップ・プロと違って生まれ持った才能に恵まれているわけではないと見ていますが、その差をデータと反復で埋めています。有名な話では、「グランプリに行くにあたり準備不足だと感じている。このデッキではMagic Onlineのリーグを20回(およそ100マッチ)しかしていないからね」と語っていたというものがあります。

 自身初となる世界選手権では、彼は期待を上回るパフォーマンスを見せました。初日のドラフトで3連勝すると、第7回戦で敗れるまで連勝を重ねました。シンガポールで操った赤単デッキの変種である「赤黒アグロ」を駆り、この週末を通じて巧みに勝利を重ね順位表の最上段に居続けました。最初の3回戦を終えた後、初出場でトップ8に入れれば十分幸せと語っていた彼ですが、今はもう少し上を狙っているでしょう。



ベン・スターク/Ben Stark

2018wc-stark-profile.jpg

Twitter@BenS8528

:アメリカ合衆国

初日ドラフトの成績:3-0

2日目ドラフトの成績:1-2

スタンダードの成績:6-2

 本大会を迎えるにあたり、プロツアー殿堂顕彰者であるベン・スタークは有力候補のひとりと目されていました。プロツアー・パリの王者は、あらゆるマジックの高みに登り、どの場でも最も恐れられる対戦相手のひとりであり続けています。彼は本大会で最も経験豊富であり、そのプロツアー参加回数は59回(!)にも上るのです。

 昨年、ベンはこの5年で初めてプラチナ・プロの座から落ちてしまいましたが、今年中盤のマジック25周年記念プロツアーにて、同じく殿堂顕彰者のジョシュ・アター=レイトン/Josh Utter-Leytonとマーティン・ジュザ/Martin Jůzaとのチームで5度目のプロツアーサンデーを決めるとともに、その座を取り戻しました。彼はこの世界選手権にやってくると、いつものように、素晴らしい対戦相手と素晴らしいマジックをしたいだけだと言いました。いつものように、彼はやってのけました。

 今週末、最初のドラフト・ポッドで素早く3連勝を決めると、本大会で唯一の「赤単アグロ」を駆り2勝2敗という無難な成績を挙げ、5勝2敗で初日を終えました。赤黒の海が予想される中、彼の超低空飛行の赤単はスタンダードのあらゆるデッキ、特にミラーマッチを見据えて重くなった「赤黒アグロ」の足元を狙いました。2日目は早い段階で2つの負けを喫したものの、見事な3連勝を決めて輝かしいトップ4の座を射止めました。



シャハール・シェンハー/Shahar Shenhar

2018wc-shenhar-profile.jpg

Twitter@shaharshenhar

:イスラエル

初日ドラフトの成績:0-3

2日目ドラフトの成績:3-0

スタンダードの成績:6-2

 18歳で初めてグランプリ優勝を果たすと、シャハール・シェンハーは競技シーンを駆け上り、続く2年で4回のグランプリトップ8、うち2回の優勝を加えました! さらには安定した成績は初出場の世界選手権での優勝にまでつながりました。そして、2回目の出場でも。彼は空前絶後の世界選手権連続優勝を果たした人物ですが、いまだプロツアートップ8にその名はありません。

 こうしたことがあって以降、彼は少々自信過剰になっていたことを認めました。かつてのような練習を行わなくなった結果、その好成績は終わりを告げたのです。しかし、通算4度目となるグランプリ優勝で再び名を上げると、続くプロツアー『イクサラン』ではトップ16に入賞しました。こうしてシェンハーは堂々と、世界選手権への道を再び切り開いたのです。

 今週末はシェンハーにとってちょっとしたシンデレラ・ストーリーでした。その始まりは、ドラフト・ラウンドでの3連敗でした。しかし、構築での好成績で踏みとどまると、2日目のドラフトでは3連勝してリベンジを果たしました。再び、初日をともに走り抜けた75枚のカードを手にすると、デッキは見事にやり遂げました。彼の「青白王神」デッキの力は証明済みで、今やシェンハーは前人未到の3度目の世界王者になる機会を得ているのです!


(Tr. Yusuke Yoshikawa)

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RESULTS

対戦結果 順位
最終
14 14
13 13
12 12
11 11
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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