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グランプリ・静岡2015

観戦記事

第8回戦:Christian Calcano(アメリカ) vs. Pak Yin Lai(香港)

by Masashi Koyama

 2205人がしのぎを削るグランプリ・静岡2015。本記事でご紹介する第8回戦の対戦は海外勢同士の戦いだ。アメリカからの刺客、グランプリで優勝1回を含む3度のトップ8入賞経験を持つ強豪プレイヤー、クリスティアン・カルカノ/Christian Calcanoと、香港からの遠征組、パク・ユン・ライ/Pak Yin Laiが1敗ラインで激突する。

 普段カバレージ記事を取る前には、間違いが起こらないようにプレイヤーに名前と出身地を書いていただいているのだが、カルカノにもお願いしたところ、パクが一言、「(有名プレイヤーである)彼のことを知らないの!?」。もちろん、存じております。筆者が両者にありがとう、グッドラックと声をかけるとパクがまた一言、「僕のグッドラックを祈ってよ!」。

 笑い声が聞こえる中、パクの軽口にカルカノが冗談で応じ、お互い笑顔でラウンドが始まった。

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クリスティアン・カルカノ/Christian Calcano vs. パク・ユン・ライ/Pak Yin Lai

ゲーム1

 スタートは後手カルカノの《射手の胸壁》。この厄介な壁に対し、パクは《ジェスカイの風物見》による空からのクロックで対抗する。お互いに変異を追加して迎えた4ターン目、ジェスカイのパクはさらに《高峰のカマキリ》を加え、空からダメージレースを加速する。

 カルカノは空がダメなら地上のサイズで勝負と、変異で攻撃した後、《ラクシャーサの大臣》を追加するが、パクの変異が《霧炎の織り手》だったことで、不可侵クロックが一気に8点へと上昇する。頼みの《ラクシャーサの大臣》も《大物潰し》で除去され、カルカノは窮地に追い込まれる。

 なんとか飛行クロックを押しとどめたいカルカノは《遠射兵団》を召喚し、パクのアップキープに《凍氷破》でアタッカーをタップしようとするが、《ジェスカイの風物見》に《抵抗の妙技》。これが4点のダメージを与え、カルカノのライフはたった1。念のためにパクは変異をブロッカーに立ててターンを返す。続くカルカノのアタックにライフが8のパクはもちろんこれを差し出し、ダメージレースをパクが制した。

カルカノ 0-1 パク

飛行クリーチャーで攻め立てるパク

ゲーム2

 カルカノが先手を選び、キープを即決する。パクは渋い顔をしながら「トライしてみるよ」とお互い7枚でゲームが始まる。両者のファーストアクションは環境の基準、3ターン目に変異。《苦々しい天啓》でカルカノが手札を整える間に。パクは《高峰のカマキリ》を追加し、またも飛行クロックで攻め立てる。

 続くターン、《カマキリの乗り手》こそ《完全なる終わり》で失うが、召喚したのはなんと《風番いのロック》で、パクはニヤリと笑って「ソーリー」と一言。が、これがカルカノの《暴風》ですぐに退場してしまうと「持ってるの知ってたよ」と苦笑い。

 次にビッグ・アクションを起こしたのはカルカノだった。《ラクシャーサの大臣》から、墓地を6枚追放しての《宝船の巡航》! 追加した《サグのやっかいもの》こそ《必殺の一射》で除去されるが、サイズでパクを圧倒する。

 もはや速度で勝つしかないパクは変異を表にし、《霧炎の織り手》と《ジェスカイの風物見》で攻撃。《矢の嵐》を本体に打ち込みつつ、カルカノのライフを6点まで落とし込む。

 後がないカルカノは《平穏な入り江》でライフを7に回復しつつ、《サグのやっかいもの》で攻撃して何とかダメージレースをひっくり返そうとするのだが、飛行クリーチャーに対処する術を見つけられないまま押し切られてしまったのだった。

カルカノ 0-2 パク

星を落としてガックリのカルカノ。

 カルカノに試合後感想を聞いたところ、「ジェスカイは相性が最悪だよ。速攻、飛行クリーチャー、火力、全てがキツいね。それにしても6-0からの2連敗は厳しいよ」とガックリ。とはいえ、すぐに「勝たなきゃ明日はないから、次の試合は頑張るよ」と気持ちを切り替えていた。ここから全勝すればまだトップ8の目もあるだけに、ゴールド・プロの奮起に期待したいところだ。

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