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EVENT COVERAGE
グランプリ・名古屋2016
準々決勝:浅井 郁哉(愛知) vs. Park, Jun Young(韓国)
By Masashi Koyama
時刻は午後8時を回っている。
昨日の午前9時にスタートしたグランプリ・名古屋2016は、2日間で数えきれないほどの試合が行われ、今ここに栄誉ある決勝ラウンド進出者8名が決定した。
「プロツアー出場のために、上司とのコンバットを征します。」
浅井郁哉は「誓いカード」で権利を獲得したプロツアーへの挑戦を願った。彼にとってプロツアーは未知の舞台で、マジック最高の舞台はきっと最高のチャレンジになるはずだ。
「自分の人生のために、マジックいがいにもずっとチャレンジします。」
一方、パク・ジュンヤンはマジック以外のことへのチャレンジを誓った。きっと彼にとってマジックにチャレンジするのは当たり前のことで、これからもマジックへ情熱を傾けるのだろう。
ジャッジが声をかけ、準々決勝の幕が開ける。
どんなに参加者数が多くとも、最後に残るのはただ1人。
ここから「グランプリ王者」へのチャレンジを始めよう。
浅井とパクの挑戦がスタート |
ゲーム1
スイスラウンド上位の浅井が先手でスタート。浅井が丁寧に《進化する未開地》の起動を宣言し、《荒地》を持ってくるスタート。
浅井は《ウマーラの絡め捕り》でダメージレースを開始し、パクは《末裔招き》で応じるが、浅井はこれを《粗暴な排除》で対応し、まずダメージレースを先行する。
さらにパクの《惨状蒔き》に対し、浅井は《空間の擦り抜け》から《封止の被膜》を貼り付け、《ウマーラの絡め捕り》で順調にダメージを重ねる。
とはいえ、パクはブロッカーの確保なら緑黒のお手のものと《末裔の呼び出し》でエルドラージ・末裔たちを呼び出す。
浅井は《遺跡潜り、ジョリー・エン》を呼び出し、《ウマーラの絡め捕り》でアタック。パクが《惨状蒔き》でブロックしたところで、《現実の流出》を打ち込み、ドローを進めつつ、これを排除する。
パクは返しに《林鹿騎兵隊》を呼び出し、浅井の《溶滓のへリオン》を《忘却の一撃》で除去すると重い一撃を与える。
浅井は《ヴァラクートの発動者》を呼び出し、能力での決着を目論む。パクのライフは6。パクが続けて呼び出したのは《種子の守護者》。
ターンが返ってきさえすれば勝利を掴める浅井だが、パクはフルアタックで浅井のライフを5まで落としこむと、《骨の粉砕》で《ヴァラクートの発動者》を除去、逆王手をかける。
一転、詰めろをかけられた浅井は力を込めてライブラリートップをドローする。
そのカードは......
一度は勝利が遠のいたかに見えた浅井が劇的に1ゲーム目を先取。
浅井 1-0 パク
劇的なトップデッキでゲームを決めた浅井 |
突然の敗北にもかかわらずパクは淡々とそれを受け入れ、静かにサイドボードを吟味する。
それに対し、浅井はひとつひとつのアクションごとに大きく深呼吸をし、自分を落ち着かせている。それも無理のないことで、これは浅井にとって初めての大舞台なのだ。
後ろで見守る仲間たちを背に、またひとつ大きな深呼吸をし、浅井はサイドボーディングを終えシャッフルに入る。
ゲーム2
パクは《風切る泥沼》から《忍び寄りドローン》《コジレックの叫び手》というスタート。
これに浅井は《攻性エルドラージ》をブロッカーに立てるが、パクは《大自然の反撃》でこれを葬り、序盤の主導権を得る。
《粗暴な排除》で《コジレックの叫び手》を除去するが、パクは《種子の守護者》で攻勢を続ける。
これを《巨岩投下》で除去するものの、パクは《ベイロスの虚身》で墓地からクリーチャーを回収しつつ、強烈なダメージ源を浅井に突きつける。
ふたたび浅井は《ヴァラクートの発動者》を召還し、3点砲台の起動を目指すが、浅井のライフは5に対し、パクのライフはほぼ減っていない。
墓地から蘇った《種子の守護者》が戦場に再度立ちはだかったのを見ると、浅井はドローを見て8枚の土地と《ヴァラクートの発動者》をライブラリーに戻した。
浅井 1-1 パク
パクは星を取り返す |
ゲーム3
浅井が第1ゲームと同じく《進化する未開地》から《荒地》を持ってくるスタート。
パクが《殺戮ドローン》で入り、浅井の《穴掘り土百足》を《タールの罠》で除去する。
浅井はみたび《ヴァラクートの発動者》を呼び出すが、パクの手札からはまたも《大自然の反撃》が。
浅井は《殺戮ドローン》を除去し《攻性エルドラージ》を唱えるが、パクは《ムラーサの胎動》でライフを回復しながらこれを回収、さらに《種子の守護者》《壌土の幼生》で浅井の《攻性エルドラージ》《ザダの猛士》《嵐追いの魔道士》という戦線を押し止める。
だが、細いながらもクロックを継続するスペルに恵まれているのは、青赤デッキのお家芸だ。
浅井は《氷の猛進》と《火花魔道士の計略》でパクのライフを4まで落とし込むと、手札に抱えていた最後のカードを提示する。
浅井 2-1 パク
浅井 郁哉 準々決勝進出!
試合後、パクは流暢な日本語で浅井を祝福する。パクは日本のプレイヤーたちと円滑なコニュニケーションを取りたくて、日本語にチャレンジしているという。
パクのグランプリ・名古屋2016王者への挑戦は終わってしまったが、彼のチャレンジはこれからも続いていくことだろう。
RESULTS 本大会の対戦結果・順位
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