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グランプリ・名古屋2016
第10回戦:大澤 拓也(東京) vs. 藤村 和晃(大阪)
By Masashi Koyama
初日9回戦を終え、全勝で駆け抜けた猛者の中に、プロツアー・プラハ2006王者の大澤拓也がいた。
第6回戦で隙のないプレイを見せた往年のリミテッドの名手が、プロツアー復帰、さらにはグランプリ戴冠を目指し、順調に2日目へと歩みを進めてきた。
その対戦相手となるのは、大阪の強豪である藤村和晃だ。グランプリ・静岡2014でトップ8入賞の経験も持つ彼は、いわゆる「グラインダー」と呼ばれる、積極的に各地に遠征しプロツアー権利の獲得を目指すプレイヤーで、今大会でもその実力は折り紙つきだ。
お互いに素晴らしいスコアで初日を終えたとはいえ、グランプリとしてはまだ半ば。
2日目初戦を勝利で飾るのは、プロツアー王者か、それとも強豪グラインダーか。
2日目初戦、大澤 拓也 vs. 藤村 和晃 |
ゲーム1
お互いに《平地》を置きあい、先手の藤村が《マキンディの飛空士》《アーファの守護者》、大澤が《面晶体の這行器》から《林番のドルイド》という立ち上がり。
大澤が《落とし子縛りの魔道士》《森の代言者》と唱え、《林番のドルイド》の能力でトークンを生み出し横に戦線を拡大すれば、藤村が《岩屋の衛生兵》から《マラキールの占い師》と盤面を固め、がっぷり四つの展開を見せる。
藤村は《探検の猛禽》で防御網をさらに固めつつ、《マラキールの占い師》でカードアドバンテージを取っていく。
試合展開が長引くとアドバンテージで差をつけられてしまう大澤は、トークンに装備していた《隊長の鉤爪》を《森の代言者》に装備し攻撃へ向かい、《岩屋の衛生兵》と相打つが、藤村の防御網を崩し切るには至らない。
藤村はさらに《ズーラポートの鎖魔道士》と強力な同盟者を並べ、地上を固めながら同盟者シナジーと《探検の猛禽》で押し切ろうとする。
実際、緑白という色の性質上、クリーチャーに触る手段が少ない大澤にとっては少し苦しい展開で、《隊長の鉤爪》と強力なシナジーを形成する《コーの絡め捕り》が《孤立領域》で除去されると大澤は攻撃の手をいったん緩めることになる。
藤村は2体目の《探検の猛禽》でブロッカーを充分なサイズまで引き上げ、徐々に攻勢に出始め、ライフレースを逆転する。
地上の戦力は互角であるものの、《マキンディの飛空士》と2体の《探検の猛禽》への対処手段を引き込めない大澤は、最後のドローが《平地》であるのを確認すると横に伸びた戦線を片付けた。
大澤 0-1 藤村
プロツアー王者、大澤拓也 |
ゲーム2
最初のクリーチャーは後手藤村の《マラキールの使い魔》から。
先手の大澤は《隊長の鉤爪》から《大カマキリ》、さらに《タジュールの道守》で、クリーチャーのサイズで藤村を圧倒する。そして、《コーの絡め捕り》をキャストし、《隊長の鉤爪》とのシナジーで一気に戦線を掌握しにかかる。
藤村はタフネスが高い防御に長けたクリーチャーで戦場を膠着させにかかるが、続く大澤の手は《救援隊長》! これで藤村は一方的に《ズーラポートの殺し屋》をチャンプブロッカーに捧げる他なく、続く自身のターンに「死んでますかね?」と大澤に確認し、サイドボードに手を伸ばした。
大澤 1-1 藤村
大阪の強豪、藤村和晃 |
ゲーム3
藤村は《カラストリアの癒し手》から《コーの鎌使い》と同盟者を連打するスタート。大澤は《噛み付きナーリッド》から《森の代言者》で対抗しダメージレースを開始する。
お互いに《落とし子縛りの魔道士》を戦線に追加するが、藤村からは1ゲーム目をもぎ取った《探検の猛禽》が。
お互いに《落とし子縛りの魔道士》をコントロールしているものの、先に能力を起動できる藤村が徐々に盤面を有利にしていき、空から2点ずつ大澤のライフを削っていく。
大澤は《鞍背ラガーク》、《救援隊長》と続けて唱え、自軍のサイズを強化し逆転の目を模索するが、《カラストリアの癒し手》を序盤に唱えている藤村のライフは未だ16と高い水準に保たれている。
一方の大澤のライフは5で、目算では大澤に残されたターンは3ターンを切っている。
藤村が戦闘で失った《コーの鎌使い》を《亡骸のぬかるみ》で回収し、残りターンが2となると大澤は大きく頭を抱える。
《探検の猛禽》が攻撃に向かい、残りは1ターン。
大澤は残された最後のターンに《コーの絡め捕り》を唱え、《天使の贈り物》をエンチャントした《鞍背ラガーク》で続く《探検の猛禽》の攻撃をしのぎつつ藤村の12点のライフを削りきろうとするが、無常にも藤村の手からは《岸壁安息所の吸血鬼》が。
制限時間を目一杯使いきった熱戦を藤村がもぎ取ったのだった。
大澤 1-2 藤村
藤村 和晃 Wins!
RESULTS 本大会の対戦結果・順位
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