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グランプリ・名古屋2014

戦略記事

森勝洋のドラフティングテクニック

By Hisaya Tanaka

 本日の第1ドラフト3連勝。そして第2ドラフトでも3連勝をしてトップ8入りを目指すプレイヤー達の中に、かつての日本そして世界チャンピオンの森勝洋がいる。

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 実は、森はプロツアー『神々の軍勢』でもブースタードラフト6連勝をしており、なんとプレミアイベントでのブースタードラフトで9連勝中なのである。プロツアーやグランプリで成績をあげている強豪プレイヤー達を9連続で蹴散らしている森にとって、第2ドラフトの3連勝は決して夢物語ではない。

 そんなこの環境をマスターしている森に、ブースタードラフトのテクニックを聞いてみようと思う。

「《氾濫潮の海蛇》が強いよ。みんな知らないから残り4手とかで周ってくる。」

 エンチャントを1つ手札に戻さないと攻撃に参加できない。この能力はデメリットのようだが、この環境では多くのシナジーを生み出すカードだという。

「今回は《氾濫潮の海蛇》と《トリトンの財宝狩り》が2枚ずつとれたので、対象とるカードやドローするエンチャントを集めてかなりいいコントロールデッキになった。」

――ドラフトの方針を教えてもらえますか?

「白と緑以外の3色の決め打ち。」

――決め打ちですか。

「2色決め打ちは流れで難しいこともあるけど、3色から2色ならだいたいできるよ。青黒赤の3色から流れのいい2色を選ぶ。プロツアーもこれで6−0した。」

――プロツアーからずっとこういうピックをしてるんですか?

「うん。とりあえず《撤回のらせん》は見たら取って、《氾濫潮の海蛇》デッキを目指してるね。PTでは1回目が青黒、2回目が赤青だった。」

――このデッキはタッチ白していますが、青中心にピックするということですね。

「今回は白い英雄化のカードを4枚くらいピックしてて、ビートダウンに対してサイドから青白ビートにデッキを替える。この環境は強いビートダウンに対して、かなり強いデッキじゃないとコントロールしきれないから、殴りあう。まあ《悪夢の織り手、アショク》がなかったら最初から白青にはなっちゃってると思うけどね。」

――こういったドラフトの練習はどこでやっていますか?

「MOだね。100回くらいはやった。PTでもやったけど。MOだと5回中3回は3−0してるから、その60%が次も来てくれるといいんだけど。」

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 森は《氾濫潮の海蛇》の強さを語ってくれた。実は、森以外にもこのカードの評価をしているプレイヤーがいる。

「《氾濫潮の海蛇》は一周してきたら嬉しいカード。そんな弱いカードではない。」と言うのは、プロプレイヤーの渡辺雄也だ。

 こういった多くのプレイヤーが評価していないカードをきちんと使いこなせることが、勝利の秘訣なのだろう。

森 勝洋
グランプリ・名古屋2014 第1ドラフト[MO] [ARENA]
8 《
8 《
1 《平地

-土地(17)-

1 《蘇りし者の密集軍
2 《トリトンの財宝狩り
1 《つややかな雄鹿
1 《夜の咆哮獣
2 《氾濫潮の海蛇
1 《地平の識者
1 《老いざるメドマイ
1 《海峡のクラーケン

-クリーチャー(10)-
1 《バネ葉の太鼓
2 《撤回のらせん
1 《液態化
1 《旅行者の護符
2 《阻まれた希望
1 《ヘリオッドの選抜
1 《ファリカの療法
1 《災いの印
1 《航海の終わり
1 《予言
1 《悪夢の織り手、アショク

-呪文(13)-
2 《毒蛇座の口づけ
1 《アスフォデルの放浪者
1 《伏魔殿のピュクシス
2 《密集軍の指揮者
1 《アクロスの空護衛
1 《戦識の重装歩兵
1 《反論
1 《ケイラメトラの好意
1 《キオーラの追随者
1 《メレティスの天文学者
1 《古代への衰退
1 《残忍な発動
1 《憤怒売り
1 《大アカシカ
1 《水底の巨人
1 《永遠の罠
1 《毒々しいカトブレパス

-サイドボード(19)-
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