EVENT COVERAGE

グランプリ・神戸2017

トピック

グランプリ・神戸2017優勝者インタビュー:Joe Soh

By 矢吹 哲也

venue_fin.jpg

 モダン構築で行われたグランプリ・神戸2017も、全日程を終えて閉幕のときを迎えた。

 2,802人による熱戦を制し、頂点に立ったのは、マレーシアのジョー・ソー/Joe Sohだ!


グランプリ・神戸2017王者、ジョー・ソー

 長年にわたりマジックを楽しみ、世界で戦ううちに多くの友人を作ってきた彼のことを高く評価するプレイヤーは非常に多い。だがしかし、彼はこれまでその実力を証明するトロフィーに恵まれてこなかった。惜しいところまではいつも登るのだが、どうしても最後の一歩が届かない。

 しかしそれでもマジックを心から楽しみ、真摯に挑戦を続けてきた彼に、勝利の女神はついに微笑んだ。

 自身初のグランプリ優勝を遂げ興奮冷めやらぬ様子のジョー・ソーに、優勝の喜びや勝利の秘訣、そして今後の戦いについて聞いてみよう。

interview_soh3.jpg

戦いを終えて

 早速優勝を称え今の率直な気持ちを尋ねると、ソーは満面の笑みで答えてくれた。

ソー「気持ち良い、すごい気持ち良い!」(日本語で)

ソー「本当は来シーズンの不戦勝のためにもう少し足りないプレインズウォーカー・ポイントを稼ぎに来たつもりだったのですが、まさか優勝まで行けてしまうとは......何が起こるかわからないですね」

 それから優勝賞金1万ドルの使い道について、彼はお茶目な一面を見せる。

ソー「優勝したばっかりだし、まだすぐには思いつかないですね......そうだ、今度またグランプリ・京都2017で日本に来るから、大好きなラーメンを食べるために滞在日を伸ばそうかな」

デッキ選択と勝利の秘訣

 今回ジョー・ソーが選んだのは、独自の「白黒エルドラージ」だった。モダンはひとつのデッキに対する「やり込み」が大事だと言われるが、ソーはこの「白黒エルドラージ」を今大会の2週間前に仕上げて今大会へ持ち込んだという。デッキの選択理由について、彼は次のように語る。

ソー「元々エルドラージが好きで使いたかったのですが、既存のデッキはどうもしっくりこなかった。さっきも言ったように、本当はプレインズウォーカー・ポイントを少し稼ぎに行くだけの予定だったから、どうせなら自分で組んだ楽しいデッキで出ようかと思い至ったんです。このデッキを作成したこと自体は2週間前ですが、エルドラージ系のデッキは『戦乱のゼンディカー』で新しいエルドラージが登場した頃から使い続けてきました。普段はなかなか時間が取れず、またマレーシアにはモダン・プレイヤーも少ないので多くの練習を積むことはできませんでしたが、Magic Onlineを中心にできることはやってきたつもりです」

interview_soh1.jpg

王者を育むコミュニティと「これから」のこと

 普段マジックを楽しんでいる場所を尋ね、そのプレイスタイルを聞き出すと、ソーは少し考えたのちに彼の強さの源を感じさせる答えをくれた。

ソー「忙しい合間を縫って、近くの店舗に遊びに行っています。プロツアー予備予選には必ず参加していますが、常に『勝つよりも楽しむ』プレイを心がけています」

 「勝つよりも楽しむ」こと。それが18年にわたりマジックを楽しみ、自身の「ライフワーク」であると信じて疑わない男の揺るがぬスタイルだった。それは、優勝の喜びに大いにはしゃぎ、柔和な笑顔を振りまく彼の姿からありありと感じ取れる。

 最後に王者の「これから」を尋ねると、ソーはいたずらっぽく笑みを浮かべて言った。

ソー「グランプリ・京都2017も勝っちゃおうかな」

――おお、期待が高まりますね。ではプロツアーは?

ソー「そうだね、プロツアー地域予選突破も目指さないとね」

 ......?

 どうやら、今大会での活躍ですでに次回プロツアー『破滅の刻』の権利を獲得していることを忘れているようだ。そのことを伝えると、彼は一層顔を輝かせ、諸手を挙げて喜びを表現する。

ソー「そうだった! プロツアーも行ける! やった!!」

 話を聞いているこちらをも自然と笑顔にさせる、純粋なまでのマジックへの愛。

 このゲームでは、こういうプレイヤーが本当に強いのだ。

interview_soh2.jpg
ジョー・ソー、改めてグランプリ・神戸2017優勝おめでとう! 今後の活躍にも注目しよう!
  • この記事をシェアする

RESULTS

対戦結果 順位
15 15
14 14
13 13
12 12
11 11
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

RANKING

NEWEST

サイト内検索