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グランプリ・神戸2015

観戦記事

準々決勝:高平 俊輔(愛知) vs. Joe Soh(マレーシア)

By Masashi Koyama

 予選ラウンド18回戦を終えてのトップ8プレイヤーのアナウンスは、プレイオフ進出瀬戸際のプレイヤーにとっては緊張の瞬間だ。

 だが、そんな緊張とは無縁の男がいる。

 予選ラウンドを14勝1分と圧倒的な成績で勝ち上がり、ポールポジションにつけた高平 俊輔だ。

 確かな実力と勢いを兼ね備え数々の強豪を打倒し、無敗での決勝ラウンド進出という快挙を成し遂げた。果たして、無敗でグランプリを終えることはできるだろうか。

 対するはタイブレークを制し、ギリギリ8位に滑り込んだジョー・ソー/Joe Sohだ。兄のテリー・ソー/Terry Sohとともにマレーシアの強豪プレイヤーとして知られている。

 最近はアジア圏のグランプリ主催者としても活動しており、アジアのマジックを引っ張る存在と言えるかもしれない。

 高平にソーが「《ドロモカの命令》はやめてね!」と笑いながら話しかける。同様に「今日負けたのは君にだけだからリベンジだね!」とも。

 リベンジか、返り討ちか。準々決勝が幕を開ける。


準々決勝 高平(写真左) vs ソー(写真右)
ゲーム1

 先手高平が1、2ターン目に《始まりの木の管理人》を連続で召喚するスタート。対するソーは《血に染まりし勇者》、《刃の隊長》で対抗する。

 この《刃の隊長》と《始まりの木の管理人》が相打ちになったところで、ソーは《絹包み》と《マルドゥの悲哀狩り》を追加し、クロックを順調に伸ばしていく。

 高平は変異を召喚するが、返すソーの手札からは《マルドゥの急襲指揮者》が飛び出し、残りライフは7まで減少する。

 ソーは続くターン、少し考えて《血顎の憤怒鬼》を追加しターンエンド。これに高平は《究極の価格》を合わせるが《勇敢な姿勢》で回避する。

 マナをフルオープンで返す高平を前に、ソーは悩みつつも《マルドゥの急襲指揮者》を疾駆でプレイ。

 高平は冷静に《マルドゥの急襲指揮者》を《究極の価格》で、《マルドゥの悲哀狩り》を《棲み家の防御者》と《ドロモカの命令》で打ち取る。


スイスラウンド無敗、高平俊輔

 これで高平のライフは3まで減少するものの、ソーの戦力は《マルドゥの急襲指揮者》のトークンと《血に染まりし勇者》のみとなり、高平は《搭載歩行機械》をプレイ。

 これで続くターンまで持ちこたえることができれば、ライフは1まで削られながらも《搭載歩行機械》のトークンで生き残れる算段だ。そう、あのカードが無ければ。

 それが分かっている高平はソーのアップキープに声をかける。

「ノー《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》!」

 そして、ソーは《吹きさらしの荒野》を起動し、ライブラリーの一番上のカードをそっと覗きこむ。

 そのカードは《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》!

高平 0-1 ソー


マレーシアの強豪、ジョー・ソー
ゲーム2

 お互いにダブルマリガンの後、渋い顔で苦笑いしながらゲームがスタート。

 ゲームの初動はソーの《マルドゥの急襲指揮者》を高平が《アブザンの魔除け》で除去するという、お互い本調子とは程遠いもの。

 だが、続くターンに祈るようにドローをしたソーが《平地》を叩きつけると、手札からは1ゲーム目を決めた《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》!

 これに対処できない高平は《搭載歩行機械》で対抗するが、ソーの手札からは出番を待っていた《絹包み》が。

 さらに《血顎の憤怒鬼》《マルドゥの急襲指揮者》が追加されると、もはや盤面の逆転は不可能に。

 結局、土地を引き続けていた高平は、お手上げとばかりに手札から2枚の《樹木茂る山麓》を公開したのだった。

高平 0-2 ソー

ジョー・ソーが準決勝進出!
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RESULTS

対戦結果 順位
15 15
14 14
13 13
12 12
11 11
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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