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グランプリ・神戸2015

観戦記事

第4回戦:西本 昂平(福岡) vs. 覚前 輝也(大阪)

By 矢吹 哲也

 感じるか、強者の気配を。

 聞こえるか、王者の足音が。

 2,500人を超える参加者を集めたグランプリ・神戸2015。3回戦を終えた今、すべてのプレイヤーが戦乱の舞台に出揃った。すなわち、不戦勝3つを持つ選ばれし戦士たちが、満を持して戦いへと赴くのだ。

 フィーチャー・マッチ・エリアの一角に姿を現したのは、前回のグランプリ・神戸2014にて優勝を果たした、覚前 輝也だ。今季はプロ・チームへの所属も決まりさらなる意欲が感じられる彼は、この地で再びの戴冠を目指してその第一歩を踏み出した。

 対する西本は、今大会不戦勝ふたつから1勝を加えて、フィーチャー・マッチを迎えることになった。長年にわたり国内グランプリへの参加を中心に競技マジックと付き合っている彼だが、その名を大きく上げる機会にはまだ恵まれていない。ここでグランプリ王者に対して《大物潰し》を果たし、快調なスタートにさらなる弾みをつけることができるだろうか。

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西本 vs.覚前。覚前にとっては、本日を占う大事な初戦。対する西本も、ここで勢いを止められるわけにはいかない。

それぞれのデッキ

「少し前までは、《荒野の後継者》を採用した形を使おうとしていました」と、「アブザン・アグロ」を選択した西本は語る。しかし、つい先週行われたグランプリ・ブリュッセル2015(リンク先は英語)の結果を受けて「エスパー・ドラゴン」への対策が必要だと判断した彼は、《搭載歩行機械》を採用した形に戻して今大会に臨んだ。

 一方の覚前は、今大会の最大勢力が確実と見られるこのデッキの使用を回避した。ランプ系のデッキなど苦手なマッチアップがあり、また多数のミラーマッチを意識しなければならないものを嫌った彼が選択したのは、「上陸」型の赤緑アグロだ。

「今の環境では、苦手なデッキのない赤緑アグロに安定感がある」と語る覚前。その上でさらに、従来の「アタルカ・レッド」ではなく「上陸」クリーチャーを中心にした形を選んでいる。その理由について、彼は再び「安定感」を挙げた。「上陸」型の方が強固な攻めを続けることができるのだという。

 覚前はまた、それに合わせて呪文の選択も見直した。《アタルカの命令》より《焦熱の衝動》を優先した結果、彼のデッキは盤面への干渉手段を獲得して、より鋭い攻めを見せることができるようになったのだ。

ゲーム展開

 ダイス・ロールに勝利した覚前が「先で」と声をかけ、マリガン・チェックに取りかかる両者。マリガンを喫した西本を相手に、覚前は1ターン目から《僧院の速槍》で攻勢をかける。

 西本も1ターン目に《始まりの木の管理人》を展開し、続けてそれを3/3にして反撃するものの、覚前の攻めが速い。《タイタンの力》を絡めた攻撃で西本のライフを大きく削ると、《棲み家の防御者》で《タイタンの力》を回収、《マキンディの滑り駆け》と展開を続ける。


覚前の素早い攻勢を前に、反撃の糸口を探る西本。

 守勢に回った西本は《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》からトークンを生み出して守りを固めたが、同盟者・トークンは覚前の《焦熱の衝動》に焼かれ、残り10点あったライフも「上陸」クリーチャーと強化呪文の爆発力を前に、ひと息に取り去られたのだった。

 先後が入れ替わった2ゲーム目、西本はまたもマリガンを喫するものの、再び《始まりの木の管理人》からスタートを切った。覚前も《鎌豹》から展開を始めると、続けて《マキンディの滑り駆け》を追加して「上陸」によるプレッシャーを強める。


「上陸」クリーチャーによる素早く強固な攻撃を仕掛ける覚前。

 《マキンディの滑り駆け》は《ドロモカの命令》の「格闘」モードで、続けて繰り出された《ケラル砦の修道院長》は《絹包み》で、覚前の盤面を除去によって対処していく西本だが、しかし黒マナが捻出できず、自身の盤面を築けない。覚前はこの隙を逃さず、《強大化》と《ティムールの激闘》のコンボを解き放った。

......対応する動きは、なし。西本は「やられた」という表情を見せ、カードを片付けたのだった。

西本 0-2 覚前

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RESULTS

対戦結果 順位
15 15
14 14
13 13
12 12
11 11
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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