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EVENT COVERAGE
グランプリ神戸11
Feature: インタビュー・震災後の仙台から
by Bill Stark with Keita Mori
すでにご存知のとおり、3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の影響により、当初3月19・20日に予定されていたこのグランプリは延期され、この日程での開催となった。この地震は、海外のプレイヤーやスタッフにも重大な関心事であるようで、予定を変更して不参加とした方もいるようだ。
そうして開催された本イベントには、仙台を本拠地とするジャッジ、川村 誠さんが参加している。
英語版カバレージライターのBill Starkが地震の様子、生活への影響、マジック・コミュニティへの影響などについて、話を聞きたいということで、ウィザーズ社の森慶太を通訳として伴い、川村さんにご協力いただきいくつかの質問をしてみた。そのインタビューの模様をお伝えしよう。
Bill 「今回ジャッジとして仙台から参加されましたが、ご出身も仙台なのですか?」 川村 「いえ、出身は違いますが、仙台には20年くらい住んでいますね。」 Bill 「出身地をお伺いしてもよろしいでしょうか?」 川村 「はい、北海道です。」 Bill 「普段マジックをしていない時はどんなことをされていますか?」 川村 「いつもは会社員です。販売を行っています」 Bill 「大地震が起こった時は仙台にいらっしゃったのですか?」 川村 「はい」 Bill 「普段の地震とは違ったと思うのですが、被災された時はどういう状況でしたか?」 川村 「自分の部屋にいたのですけど、最初は揺れが小さかったんですけど、段々大きくなっていき、長時間揺れ、まずは本棚が倒れ、メタルラックやテレビも落ちてきて・・・」 Bill 「その揺れに対してどう感じましたか?」 川村 「まぁ、正直な話、駄目かな?と思いました。揺れているのはわかるのですが、どうしていいのか分からなくなって、パニック状態になりましたね。」 Bill 「それでどういう対応をされたのですか?」 川村 「取りあえず、まだ倒れていなかった近くの家具を押えましたね。」 Bill 「その後、大津波が来たと思うのですが、津波の被害は川村さんとその周りに対する影響はどの程度でしたか?」 川村 「海沿いに住んでい友人は、家の一階が水没したり、家と車が流されたりしましたね。」 Bill 「その方たちは無事でしたか?」 川村 「はい、職場が高台の方だったので無事でした。」 Bill 「地震が起こってから、津波が来るまでに若干のタイムラグがあったと思うのですが、その間はどういう行動をされましたか?」 川村 「真っ先に家を出てから親に電話したのですが、やっぱり繋がらなくて、たまたま父が入院していたので、病院に行けば間違いないと、病院の方に向かいましたね。」 Bill 「海沿いから離れたところにお住まいでしたか?」 川村 「そうですね、海沿いからは物凄く離れています。」 Bill 「徒歩で病院にはたどり着けたのですか?」 川村 「はい、2時間ぐらいかかりましたね。途中で水道管が破裂していたり、地面が割れていたりで歩きにくかったです。」 Bill 「他にはどんなことが起こっていましたか?」 川村 「信号が動いていないので、車が事故を起こしていたりしました。」 Bill 「最初に地震がない時にグランプリ・神戸は3月の末に行われる予定でしたが、それには参加する予定でしたか?」 川村 「はい、ジャッジとして参加する予定でした。」 Bill 「延期になってもご参加を決意された訳じゃないですか、それに対して迷いはなかったのですか?」 川村 「むしろ、逆に行こうと思いました。やっぱり知り合いとかにも顔を出して、無事とお伝えしたいし、まぁちょっと多少暗い雰囲気になっているので、楽しい時間を過ごしてリフレッシュしたいなと。」 Bill 「ジャッジをはじめられてから、どれくらい経ちますか?」 川村 「7~8年くらい経ちますかね。」 Bill 「ジャッジレベルはおいくつですか?」 川村 「レベルは1です。」 Bill 「この大災害が起こったことによって、仙台のマジックコミュニティはどのような影響を受けましたか?」 川村 「今のところコミュニティ自体には影響はないのですが、震災直後に市の施設とかが借りられなくなったので、大会自体は行われなくなって、みんなで集まりにくくはなりましたね。」 Bill 「コミュニティメンバーの中で連絡が取れなくなった人はいますか?」 川村 「いませんね。幸いにも」 Bill 「マジックで遊ぼうとした時にはどうされていました?」 川村 「連絡のつく友達に休みの日に連絡を取って自分に家に集まったり、ホビーステーション仙台店さんがしばらくして営業を再開したので、そこに集まったりしていましたね。」 Bill 「日本のコミュニティ全体にどのような影響があったか、お感じなっている範囲で構いませんので、教えて頂けませんか?」 川村 「今回の大会を見てもらってもわかると思うのですが、参加人数は減りましたよね。西日本の人たちは来られると思うのですが、東日本の人たちは現状、マジックをする心境じゃない人も少なくないとは思いますね。」 Bill 「普段、どこでグランプリが開かれても必ずいらっしゃるような仙台勢がいると思うですが、それでも来ていない人はやっぱりいましたか?」 川村 「そうですね、来てない人はいますね。東北から来る人で20人くらいですね。」 Bill 「最後に2つお伺いしたいのですが、1つ目はこの災害を受けてあなたの日常にどれだけの影響があったかどうか、です。例えば職場がそもそも機能しなくなって仕事を失った方もいれば、家が倒壊して避難所で生活している方もいて、色々な状況が伝わってくる中で、川村さん自身はどのような影響がありましたか?」 川村 「生活自体はあまり変わっていないです。仕事も変わらずに続いていて、元に戻りつつあります。ただ電気とかも限られているので、働く時間は短くなりました。」 Bill 「お住まいも大丈夫なのですよね?」 川村 「はい。」 Bill 「この記事は特に英語版ページで取材させていただいているということに意義もあると思っていて、海外の読者に向けて何かお伝えしたいメッセージやコメントがあれば頂けませんか?」 川村 「難しいな・・・意外と。まあ、『プロツアー名古屋にはに行くのをやめよう』なんて言われているほどには、危なくはないと思います。ただみんな来て楽しんでいただければなと思うのですけど。正直な話、名古屋あたりは全然大丈夫だと思います。むしろこういう時だからこそ遊ぼうぜ、と」 Bill 「はい、それではインタビューありがとうございました。」
Bill 「今回ジャッジとして仙台から参加されましたが、ご出身も仙台なのですか?」 川村 「いえ、出身は違いますが、仙台には20年くらい住んでいますね。」 Bill 「出身地をお伺いしてもよろしいでしょうか?」 川村 「はい、北海道です。」 Bill 「普段マジックをしていない時はどんなことをされていますか?」 川村 「いつもは会社員です。販売を行っています」 Bill 「大地震が起こった時は仙台にいらっしゃったのですか?」 川村 「はい」 Bill 「普段の地震とは違ったと思うのですが、被災された時はどういう状況でしたか?」 川村 「自分の部屋にいたのですけど、最初は揺れが小さかったんですけど、段々大きくなっていき、長時間揺れ、まずは本棚が倒れ、メタルラックやテレビも落ちてきて・・・」 Bill 「その揺れに対してどう感じましたか?」 川村 「まぁ、正直な話、駄目かな?と思いました。揺れているのはわかるのですが、どうしていいのか分からなくなって、パニック状態になりましたね。」 Bill 「それでどういう対応をされたのですか?」 川村 「取りあえず、まだ倒れていなかった近くの家具を押えましたね。」 Bill 「その後、大津波が来たと思うのですが、津波の被害は川村さんとその周りに対する影響はどの程度でしたか?」 川村 「海沿いに住んでい友人は、家の一階が水没したり、家と車が流されたりしましたね。」 Bill 「その方たちは無事でしたか?」 川村 「はい、職場が高台の方だったので無事でした。」 Bill 「地震が起こってから、津波が来るまでに若干のタイムラグがあったと思うのですが、その間はどういう行動をされましたか?」 川村 「真っ先に家を出てから親に電話したのですが、やっぱり繋がらなくて、たまたま父が入院していたので、病院に行けば間違いないと、病院の方に向かいましたね。」 Bill 「海沿いから離れたところにお住まいでしたか?」 川村 「そうですね、海沿いからは物凄く離れています。」 Bill 「徒歩で病院にはたどり着けたのですか?」 川村 「はい、2時間ぐらいかかりましたね。途中で水道管が破裂していたり、地面が割れていたりで歩きにくかったです。」 Bill 「他にはどんなことが起こっていましたか?」 川村 「信号が動いていないので、車が事故を起こしていたりしました。」 Bill 「最初に地震がない時にグランプリ・神戸は3月の末に行われる予定でしたが、それには参加する予定でしたか?」 川村 「はい、ジャッジとして参加する予定でした。」 Bill 「延期になってもご参加を決意された訳じゃないですか、それに対して迷いはなかったのですか?」 川村 「むしろ、逆に行こうと思いました。やっぱり知り合いとかにも顔を出して、無事とお伝えしたいし、まぁちょっと多少暗い雰囲気になっているので、楽しい時間を過ごしてリフレッシュしたいなと。」 Bill 「ジャッジをはじめられてから、どれくらい経ちますか?」 川村 「7~8年くらい経ちますかね。」 Bill 「ジャッジレベルはおいくつですか?」 川村 「レベルは1です。」 Bill 「この大災害が起こったことによって、仙台のマジックコミュニティはどのような影響を受けましたか?」 川村 「今のところコミュニティ自体には影響はないのですが、震災直後に市の施設とかが借りられなくなったので、大会自体は行われなくなって、みんなで集まりにくくはなりましたね。」 Bill 「コミュニティメンバーの中で連絡が取れなくなった人はいますか?」 川村 「いませんね。幸いにも」 Bill 「マジックで遊ぼうとした時にはどうされていました?」 川村 「連絡のつく友達に休みの日に連絡を取って自分に家に集まったり、ホビーステーション仙台店さんがしばらくして営業を再開したので、そこに集まったりしていましたね。」 Bill 「日本のコミュニティ全体にどのような影響があったか、お感じなっている範囲で構いませんので、教えて頂けませんか?」 川村 「今回の大会を見てもらってもわかると思うのですが、参加人数は減りましたよね。西日本の人たちは来られると思うのですが、東日本の人たちは現状、マジックをする心境じゃない人も少なくないとは思いますね。」 Bill 「普段、どこでグランプリが開かれても必ずいらっしゃるような仙台勢がいると思うですが、それでも来ていない人はやっぱりいましたか?」 川村 「そうですね、来てない人はいますね。東北から来る人で20人くらいですね。」 Bill 「最後に2つお伺いしたいのですが、1つ目はこの災害を受けてあなたの日常にどれだけの影響があったかどうか、です。例えば職場がそもそも機能しなくなって仕事を失った方もいれば、家が倒壊して避難所で生活している方もいて、色々な状況が伝わってくる中で、川村さん自身はどのような影響がありましたか?」 川村 「生活自体はあまり変わっていないです。仕事も変わらずに続いていて、元に戻りつつあります。ただ電気とかも限られているので、働く時間は短くなりました。」 Bill 「お住まいも大丈夫なのですよね?」 川村 「はい。」 Bill 「この記事は特に英語版ページで取材させていただいているということに意義もあると思っていて、海外の読者に向けて何かお伝えしたいメッセージやコメントがあれば頂けませんか?」 川村 「難しいな・・・意外と。まあ、『プロツアー名古屋にはに行くのをやめよう』なんて言われているほどには、危なくはないと思います。ただみんな来て楽しんでいただければなと思うのですけど。正直な話、名古屋あたりは全然大丈夫だと思います。むしろこういう時だからこそ遊ぼうぜ、と」 Bill 「はい、それではインタビューありがとうございました。」
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