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グランプリ神戸11
Round 8: 中村 篤史(広島) vs.中 善弘(石川)
by Tatsushi Tsukamoto
地方勢同士の対決だが、プロツアー予選の会場で顔を合わせた事があるらしく、中村も中も朗らかな表情での試合のスタートとなる。
ダイスロールを制した中が力強く先攻を宣言して、ゲームの幕が開く。
ここでお伝えしたいのは、中村の使うデッキはプロツアー・名古屋予選シーズンのエクステンデッドに影響を与えた、白緑黒の「高速ドランビート」。
このデッキを使い中村は予選を制覇し、翌週に別の予選で75枚同じリストを使った人を優勝にまで押し上げた。それほどまでに凄いデッキを中村は独自に作り上げたのだ。
本人曰くメインボードは早い段階から「いじる所がない。」という。
このデッキにより、日本のメタゲームを塗り替えてしまった中村。
日本には有名な「中村」が沢山いるが、この「パーフェクトドラン」を使うビートダウンキャラの「中村」は中村篤史だけ!
今後注目の「パーフェクト中村」である。
話を試合に戻そう。
2ターン目の中の行動は《不屈の自然》で《島》をサーチ。
中村が「そっちのほうかー。」とこぼす中のデッキは《戦争門》入りの《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》なのか。
返すターン《壌土のライオン》でアタックの後に《朽ちゆくヒル》。これで中村の場のクロックは見た目6点。なるほど早い。
《戦争門》をプレイして《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》をサーチするが、《壌土のライオン》と《朽ちゆくヒル》でアタックし2点払いパンプアップすると、中のライフは一気に12に。中村はさらに《朽ちゆくヒル》を追加。しかし次の攻撃でも微妙に打点が足りないことを懸念する中村。
一方、中は《定業》でライブラリーを掘り進める。
《つぶやき林》と《森》をめくり、《つぶやき林》をボトムに送った後、ライブラリーの上に置いた《森》をそのままセットランドしてターン終える。
ドロー後に「アタック宣言」とお伺いを立てる中村に、中は《つぶやき林》から公開された《名も無き転置》を指し、「ネームレスで死んでるんだよな・・・」と呟く。
そのまま攻撃クリーチャーを指定するのを中が許可すると、中村は《壌土のライオン》と《朽ちゆくヒル》2体でアタック。
致死ダメージにするために2体の《朽ちゆくヒル》をパンプアップするが、片方は《謎めいた命令》で手札に戻されてしまう。これにより中のライフは6点。中村は戻されたヒルを再び呼び戻しエンド。
手札が芳しくない中は《探検》で解決策を求める。
そこで手にした《謎めいた命令》。
他に《朽ちゆくヒル》を戻した際にドローした《金属海の沿岸》しか手札にない中は、折角の《謎めいた命令》をプレイすることができない。
仕方なく《虹色の前兆》をプレイして、《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》の発動条件を満たす。 そしてタップ状態で《金属海の沿岸》を出し《壌土のライオン》を黒焦げにしようとする。
だが、中村はその《壌土のライオン》に対して《流刑への道》をキャストし《沼》に換える。
そして即座に自分のターンに《潮の虚ろの漕ぎ手》を出すと、速やかに中は場を片付けた。
中村 1-0 中
ドローした《探検》で土地を伸ばす中に対して、中村は《新緑の地下墓地》を置いて、《壌土のライオン》を1体出すのみでターンを終える。《つぶやき林》はサーチしてきてもアンタップできない様子だ。
さらに《探検》《不屈の自然》とプレイした中の土地は一気に6枚に。
一方でエンドに持ってきた《つぶやき林》と引きこんだ《湿地の干潟》により、中村は一気に1マナクリーチャーたちを爆発させる。その内の1体を、中は《誘惑蒔き》でさらった。
中村は《忘却の輪》で《誘惑蒔き》をどかして攻撃。
地道にクリーチャーを展開してきた中村は何とかして中のライフを7点まで減らすことができた、このまま押し切れるのか・・・。
しかし中はこのデッキのシークレットテクである必殺のサイドボードカードを引く。その名は《乱動の精霊》。
中がフェッチランドを毎ターン置くと、中村のクリーチャーはみるみる内に《乱動の精霊》に引き込まれてしまう。
そうしてほぼ全てのクリーチャーに裏切られた中村は、《乱動の精霊》をどうすることもできずに投了。
まさに一瞬の嵐であった。
これにより中は「パーフェクト・ストーム・中」になったのであった。
中村 1-2 中
Game 1
しかし、マリガンチェックで中がマリガンを宣言、中村もほぼ同時にキープを。 中は気合を入れ6枚引くが、またもやマリガン。手札が全て土地では気合の生かしようもない。 痛恨のダブルマリガンだが、中はこれを何とかキープ。 中の《金属海の沿岸》から試合が始まる。 中村は《つぶやき林》を置き《名も無き転置》を公開、そして《壌土のライオン》を召喚。中村 篤史 |
Game 2
先攻を選んだ中は今回こそ良いオープンハンドに恵まれるのか? お互いにマリガンしないことを選択したので、中のハンドも悪くはないのだろう。 先手《定業》と安定した出だしの中は、《定業》を手に入れターンエンド。 中村は《霧深い雨林》から《つぶやき林》をサーチして《包囲の搭、ドラン》を公開。 そして再び「白エイプ」こと《壌土のライオン》をプレイ。 コンボVSビートダウン。熱を帯びた二人の試合展開に観戦者も息を飲む。 ここで中がドローしたカードは《太陽のタイタン》。 サイドボードから投入された白いタイタンは《原始のタイタン》と同等の強さを持っているのだろうか? 《探検》をプレイして土地を伸ばしながら、デッキを掘り進める中に、中村は自分のターンで《潮の虚ろの漕ぎ手》。- 《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》
- 《太陽のタイタン》
- 《森》
- 《虹色の前兆》×2
Game 3
1-1で迎えた最終戦の先攻は中村。ビートダウンに先手といえば鬼に金棒も同然。 中村の手札は3体の《壌土のライオン》に《ステップのオオヤマネコ》がいるのだが・・・土地は《沼》《霧深い雨林》と噛み合わない様子。 これでは折角の1マナクリーチャー軍団をプレイできないが、中村はこれをしぶしぶキープ。中も7枚をキープしたことにより、最後のゲームが始まる。 《霧深い雨林》をセットしてすぐにエンドを宣言する中村。後は中の出だし次第だが・・・中が唱えたのは《思案》。並び変えた3枚の未来はいい具合らしい。 そんなターンの終わりに《つぶやき林》をフェッチした中村は、自分のターンに《潮の虚ろの漕ぎ手》を繰り出す。 という絶好のハンドから《戦争門》を封じ込める。中 善弘 | |
RESULTS 本大会の対戦結果・順位
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