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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:巻きつき蛇を検証!(スタンダード)
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:巻きつき蛇を検証!(スタンダード)
by 岩SHOW
今回のデイリー・デッキはちょっと雰囲気を変えてお届けしたいと思う。まず、いつもの掴みの文はフルカットだ。いきなりデッキを取り上げてみる。
9 《森》 7 《沼》 4 《花盛りの湿地》 4 《風切る泥沼》 -土地(24)- 4 《森の代言者》 4 《巻きつき蛇》 3 《地下墓地の選別者》 2 《ピーマの改革派、リシュカー》 3 《新緑の機械巨人》 4 《歩行バリスタ》 -クリーチャー(20)- |
4 《致命的な一押し》 4 《ニッサの誓い》 4 《闇の掌握》 4 《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》 -呪文(16)- |
2 《豪華の王、ゴンティ》 4 《精神背信》 2 《没収》 1 《失われた遺産》 2 《ヤヘンニの巧技》 2 《不帰 // 回帰》 2 《領事の旗艦、スカイソブリン》 -サイドボード(15)- |
これはグランプリ・ミネアポリス2017にアメリカの強豪ブラッド・ネルソン/Brad Nelsonが持ち込み、TOP8に勝ち残った「黒緑巻きつき蛇」のリストだ。
「黒緑巻きつき蛇」と言えば、その名の通り《巻きつき蛇》によるカウンター増加能力により、クリーチャーを強化したりエネルギーを多く得たりして戦うクリーチャー主体のデッキである......ことは大多数の方がご存知のことかと思う。知らない方は過去にも取り上げたので、良ければそちらを。
『破滅の刻』後の環境では、特に苦手としていたコンボ系のデッキが消失。そしてクリーチャーのサイズと軽量除去を持つことから、速い赤単「ラムナプ・レッド」に対して有利に立ち回れるデッキであるとされる。実際にプロツアー『破滅の刻』においても、これまたアメリカの強豪サミュエル・パーディー/Samuel Pardeeがこのデッキを選択し、準優勝という素晴らしい結果を残している(決勝では「ラムナプ・レッド」に負けてしまったが)。『霊気紛争』発売後に隆盛しては下落することを繰り返してきたこのデッキは、今まさに何度目かの隆盛を迎えている。
プロツアーの影響で「ラムナプ・レッド」を選択するプレイヤーが自ずと増える直後のグランプリにおいて、戦場はまさしく蛇の餌場だったようだ。このデッキがTOP8に残るというのも納得である。
では、実際に使ってみてどうか、というのが今回のアプローチ。いつものデッキ紹介よりもじっくり回して、使用感を皆に共有できたら良いなと。僕のレベルでも勝てれば、デッキがめちゃ強ということが証明されるし、そうでなけれブラッド・ネルソンというプレイヤーの持つスキルがこのデッキを輝かせたということがわかるかなと。そこで、20マッチほどMagic Onlineで回してみた。実際に「ラムナプ・レッド」に対してどのぐらい相性が良いのか、なんてところもチェックしたい。時間が許す限りやってみた。
で、いきなり結論から言うと......このデッキは難しい! 勝つのは結構大変だ。というのも...
赤単と当たらねぇ。
どうなってんのよ!? 結局リーグ戦で合計20マッチほど回して、1回たりとも赤単のアグレッシブなデッキの影も形も見なかった。プロツアー直後は環境の移り変わりが激しいものだとは言え、これは異常だろう。がっつり対策を取られるようになったことで、「ラムナプ・レッド」を使用することを避けたプレイヤーが多かったのだろうか。半分くらいは赤祭りだろうな、なんて思っていたのに......。
まあ、これはタイミングが悪かったのかもしれない。先述のグランプリの結果が出た、その直後からこのデッキを回し始めたのだが、それも相まって、当たるデッキの大半はこのグランプリで脚光を浴びたデッキたち......そしてその半分はこのブラネル型「巻きつき蛇」だったのだ。なんてこったい、同型の相性なんてイーブンとしか言いようがないぞ!
というわけで先手側がブン回って押し切るか、土地引きすぎor引かなすぎで勝負がつく、ある意味健全な戦いではあった。このブラネル型の特徴でもある《ニッサの誓い》を上手く使えたら、そこで差がつくという印象が強かったな。
1ターン目にどうしても置きたくなるエンチャントだが、実は意味のない場合も多い。もっと次のターンに取りたいアクションが狭められてから用いると、土地・クリーチャー・プレインズウォーカー(ニッサ)を見つけるという能力がより輝く。また、伝説のエンチャントであることを活かして、2枚目を展開して「レジェンド・ルール」によりどちらかを生け贄に→紛争達成で《致命的な一押し》で《ピーマの改革派、リシュカー》などの3マナのクリーチャーを破壊しつつ、《闇の掌握》を温存できれば......かなり戦いやすくなったね。これは対他のデッキでも言えることだ。
このデッキを僕が用いて当たったデッキは、だいたい3種類。先に述べた同型に、青白の《副陽の接近》コントロール(似たようなデッキはこちら)、そして「青赤コントロール」だ。
コントロール2種との対決を延々プレイして、脳がオーバーヒートしそうになったが......わかったことを話そう。前までの「黒緑巻きつき蛇」は《燻蒸》で簡単にクリーチャーを流されるとそれだけでアドバンテージの差を取り返せずに、負けてしまうということが多かった。
ただ、このリストでは《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》が4枚採用されている。このニッサを通してしまえば、それだけで勝ててしまうゲームは少なからずあった。
そもそも青白の副陽コントロールは、打ち消し呪文が《至高の意志》くらいしか入っていないものが多く、先手3ターン目にすんなり着地してそこから植物・トークンをばら撒きながら強化して......と動けば、クリーチャー除去ばかり握っている相手には負けることはない。相手のデッキはノンクリーチャーなので盤面にプレッシャーもなく、[-7]能力まで真っすぐ忠誠度を貯めることができる。7枚ドローとかかましてやれば、《副陽の接近》逃げ切りがない限りはゲームはこっちのものだ。サイド後には《失われた遺産》で《副陽の接近》を抜き取って、それで勝負アリとなることもあった。時間がかかってしんどいが、そこまで苦しい相手ではない。
「青赤コントロール」に対しては、こちらも時間がかかってただただしんどいゲームが続くことになるが、相手の火力で死にづらいクリーチャーを作ることができれば勝てる、ゆえに五分五分という印象を受けた。《削剥》を使わせて、《新緑の機械巨人》を8/8にして、そして《奔流の機械巨人》連打をされなければ......勝てる。しんどいはしんどいが、向こうもヒーヒー言ってるゲームが多いな、と。
あくまで素人のフィードバックなので、役に立たないかとは思うが、いつもよりマッチごとの感想をメインで書いてみた。また時間があれば......週に1回くらいはこういうスタイルでやっていけたら嬉しいところ。それじゃ、また明日!
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