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第132回:オープンデュエルのご案内!と、ギルド門侵犯のキーワード

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ウィザーズプレイネットワーク通信


ご注意:本記事は掲載当時の情報をもとに制作されたものです。現在の制度・プログラムと異なる場合がありますので、最新の情報は ウィザーズプレイネットワーク 公式サイト を必ずご確認ください。

2013.01.16

WPN通信 #132:オープンデュエルのご案内!と、ギルド門侵犯のキーワード


 みなさんこんにちは。
 今回のウィザーズプレイネットワーク通信では、着々とせまっている『ギルド門侵犯』プレリリーストーナメントへ向けて、オープンデュエルとブースターバトルパックについてご紹介します。
 オープンデュエル自体は以前のプレリリースでも行っていたのでご存知の方もいらっしゃると思いますが、ブースターバトルパックについては馴染みのある方はあまり多くないと思われますので、ぜひ最後まで読んでいただき、オープンデュエルやブースターバトルパックについて知っていただけるとと幸いです。

 世界同時プレリリース

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■ オープンデュエルとは

 ブースターバトルパックを使用して構築したデッキで、同じくオープンデュエルに参加している人やシールド戦に参加している人たちと自由に遊んでもらうカジュアルなイベントです。
 参加の仕方も自由で、お店でプレリリースイベントが開催されている間ならいつでも参加ができます。
※お店によってイベントの内容が異なる場合があります。イベントの有無やイベント詳細についてはお店へお問い合わせください。

 要するにシールド戦に参加しつつ、さらに新しいカードに触れたかったり、シールド戦はちょっと敷居が高いという方に新しいカードに触れる機会を提供するイベントというものです。
 以前はエントリーセットにて行なっていたのですが、今回からブースターバトルパックでの開催となりました。


■ オープンデュエルの運営

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 オープンデュエルを開催予定の店舗は、「カジュアルリミテッド」としてWER(ウィザーズイベントレポーター)で事前に申請をしておくことで、開催がイベントロケーターでも確認できます。ぜひ申請をしておいてください。そうすることによって、「もしシールド戦に参加できなかったとしてもオープンデュエルがある」と安心して来店いただけると思います。店頭で告知もしておくとなお良いでしょう。

 大会の内容はセールス配布文書でも告知させていただいているとおり、店舗ごとにイベント内容を設定していただいてかまいませんが、せっかくのお祭りイベントですから、できるだけたくさん対戦できるような内容が良いでしょう。

 例として、カジュアル形式のイベントには、WERでイベントを申請する際に「プレイヤーリストのみ」というチェック欄があります。これにチェックを入れておけば、大会の対戦組み合わせが必要なく、オープンデュエルに参加したプレイヤーのDCIナンバーの入力だけで簡単に報告できます。
 参加された方に対戦記録用紙(対戦相手の名前とDCIナンバーを書いてもらう紙など)を渡して、会場にいる人なら誰とでも自由に対戦をしてもよい方法にしたり、参加している方での総当り式でリーグ戦を行ったり、といった方法などでの運営が考えられます。


■ ブースターバトルパックとは

 ブースターバトルパックの初出は2012年夏に発売された『マジック基本セット2013』で、簡単にリミテッド・フォーマットを遊べる2人用セットとして登場しました。その時にはまだ日本語版の発売はありませんでしたが、同年秋の『ラヴニカへの回帰』からブースターパック等と同時の発売となりました。

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■ ブースターバトルパックの中身

 ブースターバトルパックには、22枚の準ランダムカードで構成されたデッキが2つと、すぐにカスタマイズできるようにブースターパックが2つ入っています。
 準ランダムの部分は『ギルド門侵犯』の場合、5種類のギルド(オルゾフ、シミック、ボロス、ディミーア、グルール)がテーマとなっており、5つのギルドのうちどれかの色の組み合わせのカードと基本土地カードが半々程度で構成されています。

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※写真は『ラヴニカへの回帰』のものです


■ どのように遊ぶか

 通常のリミテッド・フォーマットではデッキの枚数を40枚以上で構築することになるのですが、ブースターバトルパックはリミテッド・フォーマットへの入門セットという位置づけなので、簡単に遊べるよう22枚+数枚でデッキを組むようになっています。

 入っているそのままの22枚でも遊べますが、物足りなくなってきたり、ゲームに慣れてきたら、一緒に入っていたブースターパックを開封してカードをデッキに足しましょう。
 追加する枚数のバランスは、デッキの中身の土地が「約40%」になるのがよいとされているので、3~5枚程度、準ランダムの部分と色が合うカードを追加すればよいでしょう。もともと土地の比率が約50%と多めにとられています。

 プレリリース会場でデッキ構築に悩んだら対戦相手や同じ会場にいる慣れていそうなプレイヤーに聞くのも手です。会場によっては手が空いているイベントスタッフがティーチングをしてくれるかもしれません。

 ここから先の遊び方やデッキの拡張などについては下記記事に詳しく書いてあるので、ぜひ読んでみてください。

 第83回:吉川祐輔のデッキ構築劇場・1パックからはじめる構築入門

 オープンデュエルの際は1人1パック(2デッキ分)渡されることが多いので、デッキを2つ作ってみると、各ギルドの雰囲気を味わっていただけると思います。

 来週はプレリリースのメインイベント、シールド戦についてをお伝えする予定です。


ロゴキットのご案内・ギルド編

 先週ご紹介したロゴキットですが、『ギルド門侵犯』版が公開されました。
 使用許諾の範囲内で、店頭やウェブサイトのデコレーションなどにご利用ください。

 ロゴキットダウンロード

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『ギルド門侵犯』イベントデッキ

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 ギルド門侵犯 イベントデッキ

 2月22日(金)に発売されるイベントデッキがボロスとシミックと発表されました。
 内容の詳細はグローバルサイトで発表後、WPN通信でもお知らせしたいと思います。


今月のフライデー・ナイト・マジック

 1月のフライデー・ナイト・マジックのプロモカードは《灼熱の槍》!

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 金曜夜はフライデー・ナイト・マジックに参加してプロモカードをゲットしよう!
 大会概要、実施店舗などについてはこちらをご参照ください。

 フライデー・ナイト・マジック


bnr_testing.png

ギルド門侵犯のキーワード

 昨年に引き続き、今年も当記事を書かせていただける運びになりました。
 他の記事のような戦略記事や具体的なデッキリストではなく、カードや大会でのルーリングが中心ではありますが、よろしくお願いいたします。

 さて、プレビューも始まっていて盛り上がりを見せている新セット、『ギルド門侵犯』ですが、今月末はいよいよプレリリース大会が行われます。現実のパックを開封し、カードを手にするまで、あとわずかです。

 今回は、ギルド門侵犯における各ギルドのキーワードを見て行きましょう。問題形式にしていますので、自信のある方は特集記事「ギルド門侵犯 ゲームメカニズム」のページを参考の上、答えを考えてみるのも良いでしょう。なお、今回は解答も併記いたしますので、ご心配なく。


オルゾフ 強請 / Extort

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 強請(きょうせい)は、オルゾフ・ギルドに属するカードが持つキーワード能力です。
 あなたが呪文を唱えるたびに誘発し、解決時に{W/B}を支払うことによって各対戦相手に1点のライフを失わせ、あなたはその点数分のライフを得ます。支払うマナは{W}または{B}であり、それはどの強請持ちのカードでも変わりません。


問1)
 あなたは《聖堂の護衛》を2枚コントロールしています。あなたが3枚目の《聖堂の護衛》を唱えた場合、強請は何回誘発するでしょうか?


問2)
 あなたは《聖堂の護衛》を1枚コントロールしています。あなたのメイン・フェイズに、《投げ飛ばし》を唱え、追加コストとして《聖堂の護衛》を生け贄に捧げました。
 強請は誘発するでしょうか?


回答1) 2回。

 唱えたばかりの《聖堂の護衛》はまだスタック領域にあるので、それ自身の強請能力は誘発しません。あなたは2枚の《聖堂の護衛》をコントロールしているので、あなたが呪文を唱えたことにより、それぞれが個別に誘発します。


回答2) 誘発しない。

 強請のように、「呪文を唱えるたび」に誘発する能力は、呪文を唱える手順が完了したときに誘発します。(CR601.2h) 問題の場合、《投げ飛ばし》が唱えられた時点で、すでに《聖堂の護衛》が戦場にいないので、強請は誘発しません。


ディミーア 暗号 / Cipher

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 暗号はディミーア・ギルドに属するカードが持つキーワード能力です。
 暗号を持つ呪文が解決される際、あなたはその呪文カードを追放し、あなたがコントロールしているクリーチャーを1体選ぶことができます。そうした場合、その呪文カードは選んだクリーチャーに暗号化されます。その後、そのクリーチャーがプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、そのクリーチャーのコントローラーは暗号化されたカードをコピーし、そのコピーをマナ・コストを支払うこと無く唱えられます。
 暗号化されたカードのコピーの解決中、また暗号能力が出てきますが、操作として呪文カードを追放することが必要なので、コピーを暗号化することはできません。つまり、暗号化されたカードが1, 2, 4...と増えていくわけではありません。


問3)
 あなたは《束縛の手》が暗号化された《ボーラスの占い師》をコントロールしています。この《ボーラスの占い師》で攻撃し、対戦相手にダメージを与えました。
 さて、この時点で対戦相手がクリーチャーを1体もコントロールしていなかった場合、《束縛の手》のコピーはどうなるでしょうか?


問4)

 あなたは《束縛の手》が暗号化された《ボーラスの占い師》をコントロールしています。あなたは《夜翼の呼び声》を唱えました。この呪文の解決中に選ぶクリーチャーとして、この《ボーラスの占い師》を選ぶことは可能でしょうか?

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回答3) 唱えることができず、状況起因処理で消滅する。

 暗号化されたカードのコピーが作成され、それを唱えてもよいのですが、唱えるためには適正な対象が必要です。
 このコピー《束縛の手》は、元のカードと同じ領域(=追放領域)に作成され、それを唱えてもよいのですが、対戦相手のコントロールするクリーチャーがいないので、適正な対象がなく、唱えることができません。したがってこのコピーは状況起因処理によって消滅します。(CR704.5e


回答4) 可能。

 同じクリーチャーに複数枚の暗号化を行うことは可能です。そして、そのクリーチャーが戦闘ダメージをプレイヤーに与えた場合、コピーはそれぞれ作成されます。クリーチャーのコントローラーは、作成されたコピーを任意の順番で唱えて構いません。(もちろん、一部を唱えない選択も可能です)


シミック 進化 / Evolve

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 進化はシミック・ギルドに属するカードが持つキーワード能力です。
 進化は誘発型能力であり、「他のクリーチャー1体があなたのコントロール下で戦場に出たとき」が誘発するタイミングです。さらに、誘発するには条件があります。

  • 戦場に出たクリーチャーのパワーが、進化持ちのクリーチャーのパワーよりも大きい
  • 戦場に出たクリーチャーのタフネスが、進化持ちのクリーチャーのタフネスよりも大きい

 いずれか(または両方)の条件を満たした場合、進化能力が誘発します。

 総合ルールに沿って説明すると、進化は『"if"節のルール』に従います。(CR603.4) これはつまり、パワーとパワー、タフネスとタフネスの比較は、進化の誘発時と解決時の両方においてチェックがなされるということです。


問5)
 あなたはカウンターが置かれていない《雲ヒレの猛禽》をコントロールしています。
 あなたのターンのメイン・フェイズに、《未練ある魂》を唱えて解決しました。
 結果として、《雲ヒレの猛禽》には何個の+1/+1カウンターが置かれるでしょうか?


回答5) 1個。

 《未練ある魂》により、1/1のスピリット・トークンが2体戦場に出ます。それぞれについて進化が誘発し、条件を見ると「戦場に出たクリーチャーのパワーが、進化持ちのクリーチャーのパワーよりも大きい」ので、進化能力は2つとも無事に誘発します。

 では、1つ目を解決して《雲ヒレの猛禽》に+1/+1カウンターを1個置いた状態で、2つ目の誘発型能力を解決しましょう。この時点で、もう「戦場に出たクリーチャーのパワー(=1)が、進化持ちのクリーチャーのパワー(=1)よりも大きい」という条件は満たしていませんし、タフネスについても同じように満たしていません。従って、進化の誘発型能力の条件を満たしていないので、解決時に『"if"節のルール』に従い、2つ目の誘発型能力は何もしません。

 結果として、《雲ヒレの猛禽》には+1/+1カウンターが1個だけ置かれることになります。


グルール 湧血 / Bloodrush

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 湧血はグルール・ギルドに属するカードが持つキーワードです。
 湧血は能力語であり、この単語自体にはルール的意味合いはありません。

 各湧血は起動型能力であり、このカードが手札にあるときに起動できます。起動コストとして、マナとこのカード自体を手札から捨てることが要求されます。起動型能力の対象は攻撃クリーチャー1体であり、通常は戦闘フェイズ中に起動することになります。

 湧血はカードによってコストも効果も異なります。フレーバー的には「闘いを待ちきれず手札から飛び出してくる」ようですので、効果はそのクリーチャーのパワー/タフネスと、持っている先制攻撃やトランプルといったよく見るキーワード能力を付与するものになっています。

問6)
 《ヴィーアシーノの軸尾》の湧血能力を、対戦相手のクリーチャーに使うことはできるでしょうか?

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回答6) 可能。

 湧血で示されている対象は「攻撃クリーチャー1体」です。コントローラーについては何も書かれていないので、対戦相手のクリーチャーであっても、それが攻撃クリーチャーならば対象に取って起動することができます。(もちろん、有効にカードを使っているかどうかといえば微妙なところでしょうが......)


ボロス 大隊 / Battalion

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 大隊はボロス・ギルドに属するカードが持つキーワードです。
 大隊は能力語であり、この単語自体にはルール的意味合いはありません。

 各大隊は誘発型能力であり、「このクリーチャー自体と、少なくとも他に2体のクリーチャーが攻撃するたび」に誘発します。
 他に攻撃すべきクリーチャーの数は2体で固定されていますが、誘発型能力によって得られるボーナスは、各カードによって異なります。


問7)
 あなたは《ボロスの精鋭》と《聖トラフトの霊》をコントロールしています。
 この2体で攻撃し、あなたは《聖トラフトの霊》で天使・トークンを出しました。
 《ボロスの精鋭》の大隊能力は誘発するでしょうか?

Angel


回答7) 誘発しない。

 「攻撃するたび」に誘発する能力は、戦闘フェイズの攻撃クリーチャー指定ステップにおいて、攻撃クリーチャーを指定したあとに誘発します。(CR508.2
 この場合、攻撃クリーチャー指定ステップにおいて攻撃クリーチャーとして指定したのは、《ボロスの精鋭》と《聖トラフトの霊》の2体だけなので、「このクリーチャー自体と、少なくとも他に2体のクリーチャーが攻撃する」という《ボロスの精鋭》の大隊能力の誘発条件を満たしていません。
 したがって、《ボロスの精鋭》の能力は誘発しません。


 今回はここまでです。




ライター:testing

 愛知在住のレベル 2 ジャッジ。ルールに造詣が深い氏のブログ closet belief 2 では、おもにルールにまつわる役立つコラムが掲載されることが多く、毎週金曜日に掲載される Friday Magic Quiz を毎週楽しみにしているファンも多い。
 本コラム Formal Magic Quiz は、氏のブログで連載されている Friday Magic Quiz への氏によるオマージュであることは疑いようがない。どちらも略称 FMQ としてお楽しみいただければ。


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