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第72回:プレインズウォーカーポイントに関するよくある質問!と、キーワード能力
読み物
ウィザーズプレイネットワーク通信
ご注意:本記事は掲載当時の情報をもとに制作されたものです。現在の制度・プログラムと異なる場合がありますので、最新の情報は ウィザーズプレイネットワーク 公式サイト を必ずご確認ください。
2011.10.18
WPN通信 #72:プレインズウォーカーポイントに関するよくある質問!と、キーワード能力
こんにちは。ウィザーズプレイネットワーク日本担当の宮坂です。
おかげさまで発売日に iPhone 4S を手にすることができて、すっかり Apple 信者的な活動を送っている毎日です。繋がらないインターネット回線と 3GS の割賦残金を天秤にかけて前者を選んだ価値はあったなあと一人ほくそ笑んでる今日このごろ。いえ、決して安くはないので誰にでもお勧めできる方法ではないのですが。
ノートパソコンを買い換えるたびに思っていたことですが、最新機種は挙動がさくさくで本当に感動するんですね。同じような感動を得ることができて、小さなことで幸せになれるお安い男だなあと一人で思っていたりします。
プレインズウォーカーポイントに関するよくある 9 つの質問
さて、今週のコラムですが、最近何人かからご相談されたプレインズウォーカーポイントについて、公式サイトで発表になった Q&A をご紹介しようと思います。
ウィザーズのコミュニティサイトに「Top 9 Planeswalker Points Questions」という記事が掲載されました。プレインズウォーカーポイントが気になる人からよく寄せられる質問を 9 つ紹介している記事です。
Top 9 Planeswalker Points Questions(リンク先は英語)
以下、上記内容をかんたんに日本語にしてみましたので、ご一読ください。
Q1: どれくらいの頻度でプレインズウォーカーポイント合計は更新されますか? 以前のレーティングシステムより頻繁に更新されているように感じますが。
A1: あなたのプレインズウォーカーポイント合計は、イベントがウィザーズ・オブ・ザ・コーストに報告されるとすぐさま更新されます。新しいポイント合計はその夜(太平洋標準時 3 時、日本時間 20 時)にリーダーボードへ反映されます。最近の実績にイベントが表示されない場合は、イベントの開催店舗に結果を報告済みか確認してください。
Q2: イベントに遅れて(2 回戦から)参加することはできますか? 参加ポイントを算出するための参加人数はいつ計算しますか? 過剰に多いラウンドでイベントを運営することはできますか?
A2: プレインズウォーカーポイントに関して、あらたにラウンド数の指針、トーナメント運営の仕組みを含むトーナメントルールの更新をしている最中です。改訂版はまもなくウィザーズ公式サイトに掲載されますのでお待ちください。
競技イベントでは、1 回戦が終了してから参加することはできませんし、競技ブースタードラフトではドラフトを開始した後で参加することはできません。カジュアルイベントでは、イベント主催者の許可があればいつでも参加することができます。
競技イベントで参加ポイントを受け取るためには、少なくとも 1 マッチは結果が記録されている必要があります。もし 1 回戦開始前にドロップした場合は、そのイベントからプレインズウォーカーポイントを受け取ることはできません。
イベントの参加者数はイベントが報告された時点で算出されます。これらの指針変更によって参加者数は計算されますが、獲得するポイント合計に変更はありません。
Q3: グランプリ・モントリオールで 1 ラウンドの不戦勝がありました。この不戦勝でプレインズウォーカーポイントを獲得できますか?
A3: はい。マッチの結果が勝利でも不戦勝でも、どちらも 3 ポイントを獲得します。引き分けは 1 ポイントです。敗北はなにももらえません。
Q4: プレインズウォーカーポイント公式サイトのインフォメーションページで、「特定のスペシャルイベントや大規模イベントでの一般参加トーナメントなどでは、高めの倍率が付与されることがあります」という表記がありました。もっと詳しいことを教えてもらえますか?
A4: たとえば、グランプリの併催イベントはイベント倍率が 5 倍になります。あなたが参加しているイベントにおけるイベント倍率は、ファクトシートをチェックするか、イベント主催者に尋ねることも念頭に置きましょう。
Q5: プレインズウォーカーポイント公式サイトには「プロツアー参加者のうち、ベスト 8 に 残ったプレイヤーには追加ボーナスが与えられます」と書かれています。追加ボーナスはなんですか?
A5: プロツアートップ 8 のプレイヤーは、その他のプロツアー参加者が使用するイベント倍率 12 倍の代わりに、イベント倍率 18 倍を使用します。
Q6: チームイベントでプレインズウォーカーポイントは獲得できますか?
A6: はい。チームが勝利したとき、各チームメンバーは 3 ポイントを獲得します。カジュアルチームイベントでは、各チームメンバーはそのイベントで 1 ポイントを獲得します。
Q7: 1998 年にプロツアー予選に参加しましたが、イベント履歴によるとそれは「Magic Tournament」で、プロツアー予選ではありませんでした。なにかすべきですか?
A7: 正しく報告されていない、記録されていない古いイベントはいくつかあります。こうしたイベントをできるだけ正しく履歴に反映するよう処理していきます。
Q8: 自分のイベント履歴にエラーが表示されていました。どうすれば直りますか?
A8: あなたのマッチ履歴にエラーがあった場合は、申し立てをすることができます。申し立てをする前にマッチ履歴申し立てポリシー(リンク先に日本語文書があります)をごらんください。イベントが終了してから、少なくとも 24 時間が経過するまでは申し立てをしないようお願いします。ポリシーを確認した後で、プレインズウォーカーポイント公式サイトへログインします。ページの右下にある「申し立てフォーム」をクリックしてください。
Q9: プレインズウォーカーポイントに変わってからプロツアーへの招待はどうなりますか?
A9: プロツアーへの招待権を手にする最良の方法は、プロツアー予選に参加して勝利するか、プレインズウォーカーポイントを増やすことです。プロツアー招待ポリシーの完全版は以下のサイトに掲載されています。
How to Qualify for the Magic: The Gathering Pro Tour(英語)
ポイントは「プレインズウォーカーポイントは、主催者が報告を終えた瞬間に計上される」こと、でしょうか。いつまで経ってもプレインズウォーカーポイントが増えないとお困りの方は、いつも参加しているお店の担当者に「結果を報告してください」とお願いするといいことがあるかもしれません。勝ちまくれば、プロツアーへの招待権も獲得できるそうですよ。
以上、みなさまのプレインズウォーカーポイントライフが豊かになりますよう!
Limits 地区トーナメントの申請はまもなく終了です
Limits チャンピオンシップへの出場権を賭けた予選大会、Limits 地区トーナメントが 10/30~11/20 に全国の WPN レベルがコア以上の店舗で開催されます。地区トーナメントは誰でも参加できるオープン大会で、参加人数に応じてチャンピオンシップへの出場権が増えるようになっています。
Limits 地区トーナメントは競技レベルで運営され、ヘッドジャッジは DCI 認定ジャッジが務める必要があります。認定ジャッジがヘッドジャッジを務めていない地区トーナメントは、イベント結果が無効となりますのでご注意ください。
ほとんどの場合、一人ないし二人を選出するトーナメントとなるため、イベント形式は適正なスイスラウンドを運営したのち決勝シングルエリミネーションとなります。フォーマットはシールドデッキまたはブースタードラフトとなっていますが、予選をシールドデッキで運営し、決勝をブースタードラフトで開催してもかまいません。
競技レベルのイベントでは、デッキ登録とデッキチェックが必須となります。こうした、普段の店舗イベントでは省略されているけれども、普段より少し手間をかけて公平性を確保するトーナメントが、競技レベルのトーナメントです。
Limits 地区トーナメントを運営するために役立つ記事は昨年のコラムに掲載されていますので、ご一読ください。
WPN通信 #23:いよいよ今週!ゲームデーとシールド・トーナメントの運営講座
Finals 地区トーナメントの申請を受付中です
Limits 地区トーナメントが終了するとすぐに Finals 地区トーナメントのシーズンがやってきます。Finals チャンピオンシップへの出場権を賭けた予選大会である Finals 地区トーナメントは、11/14~12/4 に全国の WPN レベルがコア以上の店舗で開催されます。地区トーナメントは誰でも参加できるオープン大会で、参加人数に応じてチャンピオンシップへの出場権が増えるようになっています。
Finals 地区トーナメントは競技レベルで運営され、ヘッドジャッジは DCI 認定ジャッジが務める必要があります。認定ジャッジがヘッドジャッジを務めていない地区トーナメントは、イベント結果が無効となりますのでご注意ください。
ほとんどの場合、一人ないし二人を選出するトーナメントとなるため、イベント形式は適正なスイスラウンドを運営したのち決勝シングルエリミネーションとなります。フォーマットはスタンダードまたはモダンとなります(Finals チャンピオンシップ本戦もスタンダードとモダンで行われます)。
競技レベルのイベントでは、デッキ登録とデッキチェックが必須となります。こうした、普段の店舗イベントでは省略されているけれども、普段より少し手間をかけて公平性を確保するトーナメントが、競技レベルのトーナメントです。
地区トーナメントの適正なスイスラウンドとは
Limits/Finals 地区トーナメントは、参加者の中からごく限られた少人数の招待者を選出するトーナメントです。どこの店舗で行われても参加者が不利益を被らないよう、以下のような予選・決勝方式で運営することを推奨しています。参加人数に応じて決勝シングルエリミネーションへ進むプレイヤーを決める必要なスイスラウンドは変わります。
イベント主催者、ヘッドジャッジ、イベントの参加者自身もこれらの指針を知っておくことで、より安心してイベントに臨めることを期待しています。
レギュラー地区トーナメント
参加人数 | 招待枠 | 予選スイスラウンド | 決勝シングルエリミネーション |
8人 | 1 | 3 | なし |
9~16人 | 1 | 4 | 上位4人による2回戦 (Limitsの場合、予選と同じデッキを推奨) |
17~32人 | 1 | 5 | 上位8人による3回戦 (Limitsの場合、決勝ドラフトをしてもよい。以下同) |
33~64人 | 2 | 6 | 上位8人による3回戦 決勝まで勝ち進んだ2人が招待される |
65人以上 | 4 | 7 | 上位8人による3回戦 準決勝まで勝ち進んだ4人が招待される |
スペシャル地区トーナメント
参加人数 | 招待枠 | 予選スイスラウンド | 決勝シングルエリミネーション |
8人 | 1 | 3 | なし |
9~15人 | 1 | 4 | 上位4人による2回戦 (Limitsの場合、予選と同じデッキを推奨) |
16人 | 2 | 4 | 上位4人による2回戦 (Limitsの場合、予選と同じデッキを推奨) 決勝まで勝ち進んだ2人が招待される |
17~32人 | 2 | 5 | 上位8人による3回戦 (Limitsの場合、決勝ドラフトをしてもよい。以下同) 決勝まで勝ち進んだ2人が招待される |
33~64人 | 4 | 6 | 上位8人による3回戦 準決勝まで勝ち進んだ4人が招待される |
65人以上 | 8 | 7 | なし |
レギュラー地区トーナメントは認定ジャッジが必要です
上記のような予選、決勝方式、デッキリストの回収、デッキチェックなど、いつもの店舗イベントやゲートウェイ予選と比べても、やや煩雑なイメージがある Limits/Finals 地区トーナメント。このようなイベントの公平性を保つために頼りになるのが認定ジャッジです。店舗の常連さんに認定ジャッジがいる場合は、地区トーナメントのヘッドジャッジをお願いしてみてはいかがでしょうか。晴れて認定ジャッジが見つかった店舗は、地区トーナメントの開催をご検討ください。
地区トーナメントのために、認定ジャッジになりたい、ジャッジ試験を受けてみたい、認定ジャッジを紹介して欲しいというジャッジに関するご要望につきましては、地域コーディネーター(日本・韓国担当)の鈴木健二さん( suzuken.mail@gmail.com )へご連絡ください。
キーワード能力
さっそくですが、問題です。
例題
飛行や威嚇は回避能力である。
◯か×か?
答: ○
キーワード能力
マジックのカードには色々な能力が書かれていますが、ほとんどのカードにはルールテキスト欄に何をすれば良いのかが書いてあります。しかし、先制攻撃や飛行といった、日頃からよく目にする能力には説明なしに単語のみ、もしくは注釈文で要約がつけられているものが存在します。そのような能力をまとめて「キーワード能力」と呼びます。
総合ルールでのキーワード能力
基本セットに収録されているカードにもあるような、頻繁に使用されるキーワード能力は、総合ルールのキーワード項目の前半にアルファベット順で並べられています。その後に、古いカードやブロック毎に使用されるキーワードが、だいたい初出年代順に並べられています。今回は頻繁に使用されるキーワード能力について総合ルールに載っている順に説明を行います。
能力の分類
と、その前に。
能力は大別して4種類に分類されますが、今回説明するキーワード能力は、ほとんどが常在型能力です。つまり、該当する領域にあるだけで常になにかをし続けることになります。
一部に回避能力(Evasion Ability)という表現が出てきます。これは、常在型能力の一部で、クリーチャーが攻撃クリーチャーをブロックすることを制限する能力です。飛行は代表的な回避能力の一つです。
それでは、各キーワード能力を見ておきましょう。おなじみのものが多いと思います。
接死
接死は常在型能力です。接死持ちの発生源から、0点ではない戦闘ダメージが割り振られた場合、それはクリーチャーのタフネスやそれまでに負っているダメージに関係なく、致死ダメージとして扱われます。また、接死持ちの発生源からダメージを与えられたクリーチャーは、状況起因処理によって破壊されます。接死はどこの領域であっても機能します。例えば、墓地のクリーチャー・カードが接死を持ち、そのクリーチャー・カードがダメージを他のクリーチャーに与える場合、そのダメージは接死をもっている発生源から与えられたとみなされます。
防衛
防衛は常在型能力です。防衛を持つクリーチャーは攻撃に参加できません。
二段攻撃
二段攻撃は、戦闘ダメージ・ステップのルールを変更する常在型能力です。
後に出てくる先制攻撃もそうですが、攻撃クリーチャーかブロック・クリーチャーが、戦闘ダメージ・ステップの開始時に先制攻撃や二段攻撃を持っていた場合、そのステップに戦闘ダメージを与えるのは先制攻撃か二段攻撃を持っているクリーチャーのみになります。かわりに、第2戦闘ダメージ・ステップが新たに作成され、通常のクリーチャーと二段攻撃を持っているクリーチャーは、そのステップでダメージを与えることになります。
エンチャント
カード・タイプ行に書かれているものではなく、テキスト文章に書かれているエンチャント(何か)を指します。これは常在型能力であり、オーラがエンチャントできる先について書かれています。オーラはカッコ書きにされている条件に従ったものにしかエンチャントできません。オブジェクトではなく、プレイヤーにエンチャントできることもありますが、その場合はそう書かれています。
装備
装備は装備品に書かれている起動型能力です。「装備 [コスト]」とは、
「[コスト]:あなたがコントロールするクリーチャー1体を対象とし、このパーマネントをそれにつける。この能力は、あなたがソーサリーを唱えられるときにのみ起動できる。」
ということを意味しています。つまり、この能力は対象をとり、あなたのコントロールするクリーチャーが最低1体いないと起動できません。
先制攻撃
先制攻撃は、戦闘ダメージ・ステップのルールを変更する常在型能力です。
ほとんどが二段攻撃と同様に機能しますが、第2戦闘ダメージ・ステップには、先制攻撃持ちのクリーチャーはダメージを割り振らない、という点が異なります。
あるクリーチャーが二段攻撃と先制攻撃を両方持っている場合、どちらの戦闘ダメージ・ステップでもダメージを割り振ります。
瞬速
瞬速は、そのカードがプレイできるあらゆる領域(大抵は手札領域でしょう)で機能する常在型能力です。「あなたはこのカードを、あなたがインスタントを唱えられるときならいつでもプレイしてよい。」ということを意味しています。元もとのカードタイプによってプレイするタイミングは、瞬速により単純に上書きされます。
飛行
飛行は回避能力です。
飛行を持つクリーチャーは、飛行か到達を持たないクリーチャーにはブロックされません。逆に、飛行を持つクリーチャーは、飛行を持つクリーチャーも持たないクリーチャーもブロックできます。
速攻
速攻は常在型能力です。
速攻をもつクリーチャーは、コントローラーの最新のターンの最初から継続してコントロールされていない場合でも、攻撃したり、タップ・シンボルを含む能力を起動することができます。
呪禁
呪禁は常在型能力です。
呪文はパーマネントやプレイヤーが持つことができますが、それらは「このパーマネント(または、あなた)は、あなたの対戦相手がコントロールする呪文や能力の対象にならない」を意味します。
威嚇
威嚇は回避能力です。
威嚇を持つクリーチャーは、アーティファクト・クリーチャーと、そのクリーチャーと色を共有するクリーチャーにしかブロックされません。《幽体の乗り手》の例ですと、このクリーチャーは、アーティファクト・クリーチャーか、白であるクリーチャーにしかブロックされません。
土地渡り
土地渡りは回避能力です。
土地渡りは「山渡り」「森渡り」といった、サブタイプ(または土地タイプや特殊タイプ)+「渡り」という表現で書かれます。示されたサブタイプ等に合致した土地をコントロールしている防御プレイヤーは、このクリーチャーをブロックできません。
余談ですが、過去のカードには基本土地タイプだけではなく、色々な土地を渡っていくクリーチャーがいました。
絆魂
絆魂は常在型能力です。
絆魂を持つ発生源がダメージを与える場合、その発生源のコントローラーのライフを、その点数に等しい点数だけ増加させます。絆魂は重複しても意味がありません。
プロテクション
プロテクションは常在型能力です。
プロテクション(性質)と書かれますが、カッコ書きの部分には大抵の場合色が入ります。しかし、あらゆる特性値が入ることが許されています。
プロテクションを持つパーマネントやプレイヤーは、
・その性質の装備品を 『装』備できない
・その性質のオーラに 『エン』チャントされない
・その性質のダメージを0に 『軽』減する
・その性質のクリーチャーに 『ブ』ロックされない
・その性質の呪文や能力の 『対』象にならない
ようになります。覚え方は「双円形舞台」と覚えましょう。
# 余談ですが、英語だと D-E-B-T という覚え方があります。
# D:Prevent "d"amage
# E:Cannot be "e"quipped/"e"nchanted
# B:Cannot be "b"locked
# T:Cannot be "t"argeted
到達
到達は常在型能力です。
飛行をもつクリーチャーは、飛行または到達を持つクリーチャーにしかブロックされません。
被覆
被覆は常在型能力です。
被覆は「このパーマネントまたはプレイヤーは呪文や能力の対象にならない」を意味します。
トランプル
トランプルは、攻撃クリーチャーの戦闘ダメージの割り振りのルールを変更する常在型能力です。
トランプルを持つ攻撃クリーチャーのコントローラーは、ダメージをまずそれをブロックしたクリーチャーに割り振り、かつ、それらのブロック・クリーチャーすべてに致死ダメージが割り振られた場合に、攻撃クリーチャーのコントローラーは、残りのダメージを、ブロック・クリーチャーと防御プレイヤーまたは攻撃しているプレインズウォーカーに選んで割り振ることができます。
致死ダメージを割り振ったかどうかの判定には他のクリーチャーから割り振られたダメージを考慮しますが、実際にダメージが与えられるかどうかは問われません。接死を持つ発生源からのダメージが割り振られる場合には特に注意が必要です。
警戒
警戒は攻撃宣言ステップにおけるルールを修正する常在型能力です。
警戒を持つクリーチャーは攻撃に参加してもタップしません。(タップされた後にアンタップするわけではありません)
今回の出題はありません。
それでは、前回の回答です。
問 1
次のうち、正しい事柄が書かれている文章を選べ。(複数回答可)
a) 《クローン》が《詐欺師の総督》のコピーとなって戦場に出ても、何も起こらない。
b) コピー可能な値には、エキスパンション・シンボルも含まれる。
c) あるモードを持つ呪文をコピーした場合、そのモードを変更することができる。
d) 呪文のコピーは呪文ではないので、《取り消し》では打ち消せない。
e) 戦場にある両面カードをコピーしたトークンは、変身しても何も起こらない。
回答1: b) e)
a) ×:それは《詐欺師の総督》の特性値を持って戦場に出るので、「戦場に出たとき~」の能力が誘発する。
b) ○
c) ×:モードもコピー可能な値であるため、モードを変更することはできない。
d) ×:呪文のコピーも呪文である。
e) ○
問 2
A と B が対戦している。
Aは《ガツタフの咆哮者》(背面)をコントロールしている。
Aのターンに、Aが1つ呪文を唱え、Bが1つ呪文を唱えた。
次のBのターンのアップキープ・ステップに、Aの《ガツタフの咆哮者》は変身するだろうか?
回答2: 変身しない。
《ガツタフの咆哮者》の誘発型能力が誘発する条件は、「直前のターンにいずれかのプレイヤーが2つ以上の呪文を唱えていた」場合である。つまり、ある一人のプレイヤーが、2つ以上の呪文を唱えなくてはいけない。問題文の場合、AもBも唱えた呪文は1つなので、条件を満たしていない。したがって、《ガツタフの咆哮者》の能力は誘発せず、変身もしない。
問 3
店舗での一般大会のドラフトで、あなたはプレイヤーに呼ばれて、
「僕の隣に座っていて、順番的には僕より前にカードをピックする人が、僕が両面カードをピックするかしないかを見ようとしていて、自分のカードをピックするのを止めているんですよ。どうすればいいですか?」
さて、どうすればいいだろうか?
回答3: より前にカードをピックするべきプレイヤーが先にピックする。
一般大会のような、時間を計っていないドラフトにおいては、プレイヤー2人がどちらも相手より後でピックしたいと思った場合、2人の中でより上流にいるプレイヤーが先にピックする。(MTR7.7)
どちらも同じ距離(例えば8人ドラフトでちょうど向かい側だった、など)であった場合、席番号の若いプレイヤーが先にピックする。
問 4
プレイヤー P と Q がゲームをしている。
P は《酸のスライム》をコントロールしている。
P のターン、P は《幻影の像》を唱えて、解決時に《酸のスライム》のコピーになることを選んだ。
4-1) さて、このコピー《酸のスライム》が戦場に出た時、「アーティファクト1つかエンチャント1つか土地1つを対象とし、それを破壊する。」という誘発型能力は誘発するだろうか?
その後、Pは《出産の殻》を起動し、このコピー《酸のスライム》をコストとして生け贄に捧げた。
4-2) 解決時にAがライブラリーから持ってくることのできるクリーチャーは次のうちどれだろうか?(複数回答可)
a) 《幻影の像》
b) 《刃の接合者》
c) 《酸のスライム》
d) 《太陽のタイタン》
回答4-1) 誘発する。
コピー可能な値としてそのテキストも含まれているので、《酸のスライム》のコピーで戦場に出た場合、それの持つ誘発型能力は誘発する。
回答4-2) d)
コピー可能な値にはマナ・コストが含まれる。つまり、このコピー《酸のスライム》の点数で見たマナ・コストは「5」である。本来の《幻影の像》が持つマナ・コストはコピー効果により上書きされる。
従って、《出産の殻》の効果の解決時に、ライブラリーから探してくることのできるクリーチャー・カードの点数で見たマナ・コストは、「6」となり、a)-d)のうちで該当するのはd)の《太陽のタイタン》となる。
*ツイートありがとうございました。
前回の記事での両面カードにおけるチェックリストの使用について、ツイートを募集したところ、多くの反応をいただきました。ありがとうございました。
結果を見ると、「構築ではチェックリストを使用し、リミテッドではそのまま両面カードを使用する」人が多かったように見受けられます。チェックリストの見づらさの指摘や、二重や透明なスリーブを使用しているのでそもそもチェックリストを使用するしかない、という意見もありました。
いずれにせよ、「これでいいのかな?」と迷ったときには、お近くのジャッジまでご相談ください。
ライター:testing愛知在住のレベル 2 ジャッジ。ルールに造詣が深い氏のブログ closet belief 2 では、おもにルールにまつわる役立つコラムが掲載されることが多く、毎週金曜日に掲載される Friday Magic Quiz を毎週楽しみにしているファンも多い。
本コラム Formal Magic Quiz は、氏のブログで連載されている Friday Magic Quiz への氏によるオマージュであることは疑いようがない。どちらも略称 FMQ としてお楽しみいただければ。
WPN からのお知らせ
10/18 現在、以下の WPN プログラムならびにイベントが申請できます。イベントの申請は、ウィザーズイベントレポーターからかんたんに操作できます。ウィザーズイベントレポーターはWPNサイトからダウンロードしてください。
全主催者
- Magic (競技イベント/個人戦・双頭巨人戦・チーム戦)
- ブースタードラフト
- レガシー
- エクステンデッド
- ヴィンテージ
- スタンダード
- シールドデッキ
- ブロック構築
- Modern
- 3 スタンダード(3人チーム構築)
- 3 シールドデッキ(3人チームリミテッド)
- 2HG(双頭巨人戦は 2HG で始まるそれぞれのフォーマットをご利用ください)
- Casual Magic Event(カジュアル/8人未満で開催したイベントやフリープレイ会の報告に)
- カジュアル構築
- カジュアルリミテッド
- Casual Multi-Player(カジュアル多人数戦)
- アーチエネミー/Archenemy
- 次元マジック戦/Planechase
- 統率者戦/Commander
- 皇帝戦/Emperor
- バトルロイヤル/Free-for-all
- 大乱闘戦/Grand Melee
- その他/Other
ゲートウェイ店舗
ゲートウェイ店舗は、全主催者向けイベントが申請できます。くわえて、以下のプログラムが申請できます。
- Magic League(リーグ戦の参加者報告に)
- Launch Party - Dark Ascension
- Launch League Play - Dark Ascension
コア店舗
コア店舗は、ゲートウェイ店舗のプログラムをすべて申請できます。くわえて、以下のプログラムが申請できます。
- Friday Night Magic - November 2011
- Prerelease - Dark Adcension
- Magic Game Day - Dark Adcension
- Japan Finals - 2011 Regular Regional Tournament(競技レベル・要 DCI 認定ジャッジ)
- Japan Limits - 2011 Regular Regional Tournament(競技レベル・要 DCI 認定ジャッジ)
アドバンス店舗
アドバンス店舗は、コア店舗のプログラムを 2 回ずつ申請できます(ただし、Finalis/Limits Regular Regional Tournament は 1 回のみとなります)。くわえて、以下のプログラムが申請できます。
- Japan Finals - 2011 Special Regional Tournament(競技レベル・要 DCI 認定ジャッジ)
- Japan Limits - 2011 Special Regional Tournament(競技レベル・要 DCI 認定ジャッジ)
WPNマテリアル
店舗レベルに関係なく、サポートキットは一店舗一回限り申請できます。
- Gateway Support Kit - Fall 2011(店舗関係者用)
- Membership Card Request(新規メンバーカードの請求)
WPN プログラムの申請方法については、WPN 通信 第47回に詳しく記載がありますので、ご一読ください。それでもわからないことがありましたら wpnjapan@wizards.com へ気軽にご相談ください。
各 WPN プログラムの申請スケジュールおよび大会日程、ならびに国内プレミアイベントの大会日程は Google カレンダーにまとめてありますので、よろしかったらご利用ください。
公開されている Google カレンダーは、各自が利用しているスケジューラにインポートすることができます。
Google アカウントを利用して自身のカレンダーに表示させたり、スマートフォンのスケジューラへインポートすることで、自分の予定表とリンクさせることができるようになります。「今週の大会はどうだったっけ?」と悩んでいるような方にお勧めです。
それでは、また来週。
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